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Unity で iOS / Android アプリをリリースするまで

Last updated at Posted at 2014-07-05

はじめに

Unity で作った、ユニティちゃんを愛でるアプリ ゆにゆに!を AppStore / Google Play でリリースしました。

今回は、Unity で iOS / Android 両アプリを作成するときに気をつけた事と、App Store / Google Play 両方でのリリース作業等をまとめたいと思います。

Unity で iOS / Android 両アプリ対応に必要なこと

Unityは基本的には、ほぼ何もしなくとも、iOS / Android の両方で同じ動きをします。独自の分岐を入れたりする必要はありません。

ですが、完全に同じ動きにするためには、幾つか注意点があったり、あえて分けた部分はあるので、以下にまとめます。

画像を使う場合

シーンで画像を表示させる場合

画像を使うときは、2のべき乗のサイズの画像を使いましょう。

Android だと表示されるのに iOSだと表示されないという事が起こります。これは iOS の GPU と Android 端末で使われる GPU によってサポートが違う事に依るものです。

この辺りの話の詳細は省きますが、画像をテクスチャとして扱う場合、2のべき乗にする必要があります。NGUI などのツールを使って、アトラスとして画像を扱う場合は、画像サイズを気にしなくてよくなります。

ちなみに今回は途中から NGUI を導入したため、256 x 256 で画像作成し、スプライトとして表示させています。以下の様な感じです。

Untitled_3.png

アイコン画像

アイコン画像を設定する

Unity でアイコン画像を単純に設定すると、実機ではとても低画質な画像になることがあります。Unity ではアイコン画像もテクスチャとして扱われているらしく、これも2のべき乗サイズで作ったほうがよさそうです。

また、アイコン画像に対して、"Override for iPhone / Android" 設定と、 Format を Truecolor にすると、見た目と同じ画質のアイコンにできます。
Screen Shot 2014-07-05 at 3.31.33 PM.png
Screen Shot 2014-07-05 at 3.31.42 PM.png

参考: http://d.hatena.ne.jp/shimobayashi/20120407/1333810136

別のアイコン画像にする

iOS と Android でちょっと違う画像を使っています。
iOS は背景白・ Android は透明にしました。iOS ではできない(非推奨?)のため、白にしてあります。Android で背景透明にしたのは、Android のメニュー上ではこっちのほうが合っている様に感じたからです。

  • iOS 版 ios_icon.png Android 版 Untitled 3.png

スプラッシュスクリーンの変更は Unity Pro でないと出来ないので、省略します。

iOS Human Interface Guidelines アプリケーションアイコン

App Store / Google Play でリリースする

両方のストアでリリースするためには、手順とお金がそれぞれ異なります。

大きな違いとしては以下です。各ストアにアプロードするまでの流れは、詳しくは以下を参照下さい。

App Store Google Play
料金 ¥7800 / 年 $25(初回のみ)
事前審査 有り 無し

App Store に出す場合

手順

  1. iOS Developer Program に加入する
    • ¥7800 / 年
    • iOS Developer Program
    • そもそも、iOS アプリを実機で動かすためには、加入が必要
    • 加入後は、プロビジョニング(証明書)を設定すると、実機で実行できる
  2. iTunes connect を使ってアプリの設定を行う
    • アプリ名の登録・スクリーンショットの設定等を行う
    • アプリのバイナリをアップロードできる状態に設定する(Ready to upload binary)
  3. Xcodeでビルド後、archive して Organizer からアプリのバイナリをアップロードする
  4. 審査が通るのを待つ

審査が通ればすぐ公開される!ただし、今回は審査結果が出るまで最短で5日かかりました。

Google Play に出す場合

手順

  1. 登録料を支払う
  2. Google Developer Console でアプリの設定を行う
    • アプリ名の登録・説明文・スクリーンショット等
  3. apk 署名用に証明書を作成する
  4. Unity で apk をビルドする
  5. Google Devleoper Console で apk をアップロードする

数分で公開される!

アプリの機能と審査に関して

この節では、せっかくなので審査に関連した話をします。

ゆにゆに! では最初は、以下の機能を提供していました。

  • ユニティちゃんを360度眺める
  • 触ると反応がある
  • しばらく時間がたつと暇そうにする

まず、この状態で一旦 Google Pley にリリースしました。これはアップロードを行うだけなので問題ありません。
そして、iOS 版をリリースしようとしたのですが、すんなり行きませんでした。

iOS 版は審査でリジェクトされました。結局 App Store にリリースされるまで 5 週間程度かかったので、どうしてこうなった!という話をしていきます。

Apple の審査状況は、以下の様に進みます。審査にかかる時間は一定ではないらしいです。

Waiting for Review -> In Review -> App Submission Feedback(リジェクトされた時) / Processing For App Store(審査通過して公開される時)

せっかくなので、In Review になるまでと、その後の審査結果を受け取るまでの期間も載せます。

リジェクト回数 Waiting for Review から In Review になるまでの時間 審査完了時間(Waiting for Review から結果受け取るまでの期間) 結果 前回からの追加実装内容(記憶を頼りなのでちょっと曖昧)
1回目 6日 6日 リジェクト 2.12
2回目 4日 5日 リジェクト 2.12 アプリ内スクリーンショット機能
3回目 5日 9日 リジェクト 2.12 ピンチイン・ピンチアウト機能(拡大・縮小機能)
4回目 5日 6日 リジェクト 2.12
5回目 5日 5日 通過! 2回目で出した、アプリ内スクリーンショット機能を、3分タイマー機能に置き換え

リジェクトの理由は 2.12 でした。これは "有用性がない、Web でもできる、面白さが無い" アプリはリジェクトされるという規約です。今回受けたのはすべてこれでした。

2.12: Apps that are not very useful, are simply web sites bundled as apps, or do not provide any lasting entertainment value may be rejected

以前別のアプリでも、同様のリジェクトになり続け…結局、審査が通るまで修正する途中で心が折れました。そのため、これが初めての App Store でアプリ公開です。やっと辿りつけました。

今回も、審査通過を諦めかけていたところに、とりあえず、試しにタイマー機能つけてみたところ通ってしまったのでびっくりしました。見た目の変化より、別の機能として新しい何かを入れたほうが、確実に通るようになるかもしれません。

余談

リジェクト時に、レビュワーに連絡するフォームがあります。そこで直談判した結果、審査通過という事もあるようです。
そこで、やってみました。1回目のリジェクトの時に、先方に "これは!!!ユニティちゃんとの!!インタラクティブなコミュニケーションがっ!!!" みたいな事を送ってみたところ、結果変わらず "機能追加して再提出してねー" でした。英語でのやりとりは必要ですが、問題があればそこでやりとりできます。

App Store で気をつけること

  • 過去のレビュー結果やレビュワーとのやりとりは、次のレビュー時に見えなくなってしまうので、メモしておく
  • 審査に1週間かかると思っておく
    • 審査申請後後、再アップロードした場合は、また審査待ちの列の最後になるので、覚悟しておく
  • リリース後の修正もすべて審査有り
    • 画像差し替えでも審査に1週間かかった
  • iTunes Connect アプリ便利

リリース後の結果確認

アプリダウンロード数等は、iTunes Connect / Google Developer Console で確認する事ができます。
Google Developer Console の見た目は大変わかり易く、以下の数値も見れます。

  • 累計 DL 数
  • 現在インストール中の端末数
  • その国毎の割合やOS割合

iTunes connect でも累計 DL 数や地域はざっくりと見れます。

以下の様な画面です。// とりあえず数字は伏せておきます

iTunes Connect

itunes_connect.png

Google Developer Console

google_developer_console.png

結論

Unity 上で行う作業では、iOS / Android の違いはほぼありません。Unity というより、iOS / Android 両方のアプリリースで起こる問題に直面しました。

リリースしてみて感じたのは、Apple の審査期間がかなり痛いということです。まず、同時リリースが難しく、先に出すか待つかになってしまいます。また、リジェクト内容によっては、リジェクト回避の対策を Android 側にもそれを入れるかどうかも考えないといけません。入れないと別管理になるので、ちょっと面倒になります。
そして、リリース後も、iOS は画像の差し替えだけでも、審査に1週間かかってしまったので、常にバージョン間の差異が出ます。ちょっと気持ち悪いですね。

アプリのバージョンに関しては、Android は自動更新があり、iOS は 7 から自動アップデートがあるので、今は大分楽かなと思っています。今のアプリでは規模が小さいので特に気にせず、週1ぐらいのペースでのんびり新機能追加をし続けるつもりです。

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