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Slim で autofocus のような論理属性を書く

Last updated at Posted at 2016-09-10

Slim で autofocus などの論理属性を書く方法をまとめた。

論理属性って?

例えば,ページのロード時に,特定の入力欄にオートフォーカスさせたいとき,HTML で以下のように書く。

HTML
<input type="text" name="keyword" autofocus>

また,チェックボックスにチェックを入れておきたいなら

HTML
<input type="checkbox" name="accept" value="yes" checked>

などと書く。

これらの属性は「論理属性」(boolean attributes)と呼ばれており,何かが「有効」か「無効」かを指定する。ちょっと変わっているのは,属性値で有効/無効を切り替えるのではなく,属性が書かれていれば有効,そうでなければ無効となる点だ。

論理属性にはほかにも disabledmultiple などがある。

Slim でどう書く?

もちろん,Slim コード中に上記の HTML タグをじかに書くことはできるが,Slim の文法に従うならどう書けるだろう?

autofocus」の部分が問題だ。このように,値を与えず属性名だけを書くには,属性部分を括弧で囲む必要がある。

Slim
input(type="text" name="keyword" autofocus)

属性部分を囲む ( ) を attribute wrapper と呼ぶようだ。属性囲み記号とでも呼べばいいのかな?

( ) のほかにも [ ]{ } が使える。つまり,以下のようにも書ける。

Slim
input[type="text" name="keyword" autofocus]
Slim
input{type="text" name="keyword" autofocus}

別の書き方

ところで attribute wrapper を使わない書き方もできる。

そのために,HTML の論理属性についてもう少し知ろう。

実は以下の三つの書き方ができる。このうち,どれを使っても autofocus が有効になる。

HTML
<!-- 空の属性値を与える -->
autofocus=""

<!-- 属性名をそのまま属性値にもする -->
autofocus="autofocus"

<!-- 属性名のみ -->
autofocus

1 番目,2 番目の書き方を使うと,Slim では以下のように書ける。

Slim
input type="text" name="keyword" autofocus=""
Slim
input type="text" name="keyword" autofocus="autofocus"

ちなみに autofocus= の右に書いた "" とか "autofocus" ってのは,Ruby の式(いまの場合は文字列リテラル)だ。

もう一つの書き方

さらにもう一つの書き方を紹介しよう。このやり方は,とくに式の値の真偽で論理属性の有効/無効を切り替えたいときに便利だ。

〈式 ex の値が真なら autofocus を有効にし,偽なら無効にする〉という Slim コードは,ここまでの知識だけ使っても,以下のように書ける。

Slim
input type="text" name="keyword" autofocus=(ex ? "" : nil)

ex が真なら autofocus に空文字列が与えられるから

HTML
<input type="text" name="keyword" autofocus="">

になる。

ex が偽なら autofocusnil が与えられるが,Slim の規則では属性値が偽のとき,属性そのものが無くなるから,

HTML
<input type="text" name="keyword">

になる。

だけど,(ex ? "" : nil) はちょっと複雑すぎやしないか?

実は Slim では,属性値として true を与えると,論理属性の有効化とみなしてくれることになっている。
気を付けてほしいのは "true" という文字列ではなく Ruby のオブジェクト true だということだ。そして,真なら何でもいいわけではなく,true でなければならない。

この規則を使うと,

Slim
input type="text" name="keyword" autofocus=!!ex

と書ける。

!!ex という Ruby の式は,二重否定により ex の真/偽を true/false にしてくれるものだ。

参考

以下はいずれも Slim のリファレンス。

追記(2016-09-15) 論理属性と紛らわしいもの

論理属性は,値に true/false を持つ列挙型の属性とは違うことに注意しよう。紛らわしいね。

たとえば,スペルチェックを利かすかどうかを制御する spellcheck 属性は論理属性ではなく列挙型属性であり,値として true または false を取る。

この場合,Slim では以下のように文字列"true" または "false" を与えてやらねばならない。

Slim
textarea name="comment" spellcheck="false"
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