概要
ネットサーフィン的なことをしていると、少数決の記録を見つけました。
http://www.nikoli.com/ja/event/less_game.html
これについて、何か適当なモデリングをすると、うまい具合にシミュレーションができるのではないか、という妄想をしました。
暇な時間があればやってみるのですが、誰かがやってくれると嬉しいので、とりあえずアイデアだけを書いてみます。
モデルの考え方
当たり前ですが、少数決なので、少ない回答を選ぶことが目的になります。
正直に答えている人が結構いるみたいですが、一般論で考えた場合の多数派が明らかな場合は、逆を引いた方が良いかも、という駆け引きの要素が発生します。
そこで、次のような単純なモデルを考えてみます。
- 各回答者は、各質問に対して、嗜好という0か1の値を持つものとする。
- 少数決の対象は特別偏ってはいない、つまり一般的な嗜好の人がアンケートに答えているものとする。→つまり、嗜好の分布は一般論から統計的に算出される確率に従うものとする。
- 各嗜好は互いに独立であるとする。
- 各回答者は、知識レベル$l \in (0,1)$を持っており、各質問について、自分の嗜好が多数派か少数派かを知っている確率が$l$であるとする。(ここが結構強い仮定で、この仮定で問題の難易度の概念が無くなっている)
- 質問1の多数派を知っている確率と、質問2の多数派を知っている確率は独立であるとする。他も同じ。
- 知識レベルの対数の分布は、とりあえずガンマ分布とする。この分布に根拠はない。
- 各回答者は、次の二種類の戦略をとるものとする:正直者戦略=多数派・少数派によらず自分の嗜好のみで回答を行う or 一階少数派戦略=多数派・少数派を知っている時に限り少数派を選ぶ
- 各回答者は一つの戦略を全ての質問に適用するものとし、いずれかの戦略を選ぶ確率は回答者によらず定数$c$で与えられるとする。
本当は、一階少数派戦略のさらに裏をかくとか、ある程度まで勝ち進んだ人の戦略を想定した高度な戦略みたいなものを考えた方が良いのかもしれません。しかし、正直そこまで複雑な戦略を自分自身があまり考えられないので、みんな自分ぐらいバカだと思うことにして、単純なモデルで考えます。
思ったこと
仮にこのモデルで少数決を説明できるとすると、シミュレーションで次のようなことが分かるかもしれません。
- 各問題の回答に関する「本当の統計的な割合」
- 定数$c$や$l$の分布
- 勝ち進みやすい戦略、知識レベル
その昔、一定の確率で決まった回答を出す人を混ぜることにより、答えにくい質問にも素直に答えさせる手法(不倫願望があるかどうか、の調査とか)があった気がしますが、そもそもこういうモデルで、各質問への本当の答え(信念)や戦略みたいなものを推測できると、適当なアンケートから実態を推測できる可能性があるので、結構有意義だと思いました。
しかし、そういう先行研究についてをガチで調査するのは少し躊躇われたので、とりあえずネタとして書いてみました。
シミュレーションは、そのうちちゃんとやる…かもしれません。やってくれる人がいると嬉しいです。