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swift クロージャ 省略記法 $0

Last updated at Posted at 2017-05-14

クロージャの文法

 { ( parameters ) -> return type in 
    statements
}

一般的に以下のような記述があったとします。

let array = [“Taro”, “Hanako”, “Jiro”, “Aki”, “Jun"]
func later(_ s1: String, _ s2: String) -> Bool {
    return s1 > s2
}

var sortArray = array.sorted(by: later)

sorted(by:) メソッドは配列の内容と同じ型の2つの引数を取り、Bool値を返すことで、1つ目の値が2つ目の値の前後に並べ替えるかを示します。
今回の例では、配列の内容がString値のため、(String, String) -> Bool 型のクロージャを必要とします。

クロージャの文法通りに正しく記述するとなると以下のようになります。
クロージャ式構文の引数は、デフォルト値を持つことができません。

reversedNames = names.sorted(by: { (s1: String, s2: String) -> Bool in
    return s1 > s2
})

このインラインクロージャの引数と返り値の型の宣言は、先ほどの later(_: _:)関数の宣言と同じになっています。そのためどちらも (s1: String, s2: String) -> Bool と書かれています。

クロージャの本文はin から開始されます。このin はクロージャの引数と返り値の型宣言が終了したことを明示します。
そのため、1行にして記述することもできます。
クロージャの本文が複数行になる際は、;で区切ることで1行に記述することも可能ですが、swiftらしい記述ではありません。

reversedNames = names.sorted(by: { (s1: String, s2: String) -> Bool in return s1 > s2 })

型推論

{}内はsorted(by:)メソッドの引数として渡されるため、Swiftでは引数と返り値の型推論が可能です。今回の場合では、(String, String) -> Boolの型でないといけないため、クロージャ内で型の定義を省略できます。全ての型が推論出来るため、矢印->と引数を囲う括弧もまた省略されます。

reversedNames = names.sorted(by: { s1, s2 in return s1 > s2 })

暗黙的な戻り値

単一式クロージャでは暗黙的にその結果を返すことが出来ます。そのため、宣言からreturnを省略することができます。

reversedNames = names.sorted(by: { s1, s2 in s1 > s2 })

この省略は必ずしも適用出来るわけではないですが、今回では、sorted(by:)メソッドの引数にはBool値がクロージャにて返されなければ行けません。クロージャ本体ではBool値を返す単一式(s1 > s2)が含まれているため、returnを省略することができます。

引数名の省略

Swiftのインラインクロージャでは、簡略化された引数名を提供しています。クロージャの引数の値を $0,$1,$2…で参照することができます。
クロージャの式内でこれらの短縮形の引数を使用する際に、クロージャの引数のリストもまた省略することが出来ます。省略された名前と型は、関数の型から推測されます。そして、クロージャの本文のみで構成されているため、inも省略できます。

reversedNames = names.sorted(by: { $0 > $1 })

$0が第一引数、$1が第二引数を参照します。

参考

Apple公式ドキュメント
https://developer.apple.com/library/content/documentation/Swift/Conceptual/Swift_Programming_Language/Closures.html#//apple_ref/doc/uid/TP40014097-CH11-ID94

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