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『AngularJSアプリケーション開発ガイド』第3章 Yeoman周りが動かない問題について

Last updated at Posted at 2015-06-13

『AngularJSアプリケーション開発ガイド』は、2014年4月に出た本ですが、原書は2013年4月です。ドッグイヤーなWeb業界でも特に変化の激しいフロントエンド技術の世界では、「一昔前」の本といってもよいでしょう。

そんな事情もあり、『AngularJSアプリケーション開発ガイド』は、サンプルコードがAngularJS 1.3以降では動かないという問題もありますが、今回は第3章のYeoman周りの動かし方について解説します。

ソフトウェアのバージョンについて

以下の環境で動作確認しています。

  • OS X 10.10.3
  • Node.js v0.12.4
  • npm 2.10.1
  • yeoman 1.4.7
  • bower 1.4.11
  • gulp 3.8.11
  • AngularJS 1.3.16

Yeomanについて

Yeomanのもつ機能は、『AngularJSアプリケーション開発ガイド』によると、

  • きわめて高速なスキャフォールディング
  • 組み込みのプレビュー用サーバ
  • パッケージ管理機能の統合
  • 簡単なビルドのプロセス
  • PhantomJS を使ったユニットテスト

とされています。しかし、現在のYeomanは、このうち、スキャフォールディング(アプリケーションの骨組み作成)に特化したツールになっています。他の機能については、それぞれに代替となるツールが登場しているためです。

それでは、『AngularJSアプリケーション開発ガイド』と同様の流れで、2015年6月現在の動かし方をみていきましょう。

Yeomanのインストール

Node.jsをインストールすると、npmコマンドもインストールされます。その上で、

npm install -g yo

を実行すれば、グローバルにyoeman(yoコマンド)がインストールされます。『AngularJSアプリケーション開発ガイド』にある「yeoman」コマンドは、現在はなくなっていて、コマンドは「yo」になっています。

AngularJS プロジェクトの新規作成

まず、bowerとAngularJS向けのジェネレータをインストールします。

bowerはWebフロントエンドのパッケージ管理ツールです。

ジェネレータとは、Yeomanにおけるアプリケーションのテンプレートのようなもので、AngularJS用として著名なものにはgenerator-angularがあります。しかし、generator-angularは、gruntという現在では人気の無いタスクランナーを使っているため、今回はgenerator-gulp-angularを使います(grunt版が読みたい方は、http://ryo511.info/?p=3247を参考にしてください)。

npm install -g bower generator-gulp-angular

インストールが終わったら、適当なディレクトリに移動して、

mkdir myapp
cd myapp
yo gulp-angular myapp

でAngularJSアプリケーションのスキャフォールディングを開始します(ここでは「myapp」というディレクトリに「myapp」というアプリケーションを作成しています)。

対話形式で、いくつか質問がされます。基本的に、return連打で大丈夫です。AngularJS 1.3と、jQuery 2、そしてAngularJS用のライブラリがインストールされます。

スキャフォールディングが完了すると、以下のようなディレクトリ構造になっているはずです。

$ tree -L 1
.
├── bower.json
├── bower_components
├── e2e
├── gulp
├── gulpfile.js
├── karma.conf.js
├── node_modules
├── package.json
├── protractor.conf.js
└── src

サーバの実行

「yeoman server」コマンドは、もうありません。かわりに、gulpを使います。

gulpは、タスクランナーと呼ばれるツールで、様々なスクリプトの実行を行ってくれます。

gulpのインストールは、以下のコマンドで行います。

npm install -g gulp

yeomanが生成したgulpfile.jsには、ローカルサーバを起動するための記述が含まれています。サーバの起動には、

gulp serve

を実行します。実行すると、localhost:3000でWebサーバが起動し、ブラウザのタブが自動で開かれます。

allo_gulp_angular.png

ルート、ビュー、コントローラの追加

generator-gulp-angularでは、ルート・ビュー・コントローラを一発で追加するコマンドは用意されていないようです。generator-angularであれば、

yo angular:route routeName

で追加できるので試してみてください。

テストのストーリー

テストもgulpで実行します。

gulp test

プロジェクトのビルド

これも同様にgulpで。

gulp build

以上、AngularJSアプリケーションをYeomanを使って初期化する方法をみてきました。
本記事は、2015年6月13日現在の情報です。数カ月後には古くなっている可能性が高いのでご注意を。。。

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