Treasure Agent(td-agent)とAmazon Linuxの関係について,現状を簡潔にまとめておきます.
非サポート対象
td-agent v1 vs. td-agent v2のSupported Platformsに書いてますが,現状Treasure AgentはRedHat/CentOSの5/6向けのRPMを提供しています(7も近々出します).Amazon LinuxはRHELベースでRPMを使っているので,サポート対象に入っていると思われるかもしれませんが,実際は非サポートです.理由はいくつかあります.
- Amazon Linuxは俺俺バージョニングを採用していて,安定したサポートが難しい.$releaseverがlatestなのもつらい
- Treasure Dataが提供している http://toolbelt.treasuredata.com/sh/install-redhat-td-agent2.sh のインストールスクリプトではエラーになります
- Amazon Linuxのために特別なビルドプロセスを採用するのがコスト
- RHELとの互換性が維持されてない箇所があるが,それを調べてサポートするのが難しい
以下はfujiwaraさんのtweetですが,やはりサポート対象にするには少し懸念事項があります.
Amazon Linux, 2013.09まではわりとCentOS/RHEL6のつもりでRPM入れても動いたけど2014.03からは別物と思ったほうがいいですね。glibcとかperlとか変わってるから
— fujiwara (@fujiwara) September 17, 2014
Treasure Agentを使うには…
以下の3つが考えられます.
- Treasure Agentに限らず,Amazon Linux上でRHEL向けのRPMが動くかどうかの保証はないので,利用するパッケージが問題なく動くかどうかちゃんと確認してから使う
- Treasure Agentを実際に使っているAmazon Linuxで再ビルドする
- td-agent 2: https://github.com/treasure-data/omnibus-td-agent
- td-agent 1: https://github.com/treasure-data/td-agent
- fluentd gemを直接使う
実際の所,Treasure Dataが配布しているRPMを使ってAmazon Linuxで動かしている人たちはいるので,クリティカルな問題は現状ないとは思っていますが,心配な方はTreasure Agentを再ビルドした方が良いとは思います.
Amazon Linux側の問題が解決され,ユーザがかなり増えればサポートをする可能性はありますが,難しいというのが現状です.