Visual Studio 2015 なんて無かった!無かった!1
【注意】作者はターミナルに NYAGOS + cmder を使っていますので、プロンプトとかがおかしい気がしますが、気のせいです。
node-gyp rebuild
でのエラーはもう見たくない
Atom のパッケージは JavaScript (実体は altJS といくつかのファイル) だけで作られているのがほとんどですが、中にはコンパイルが必要な物があります。そのとき使われるのが node-gyp です。node-gyp が正常に動作するには次の二つが必要です。
- Python 2.7.x
- C/C++ コンパイラ
- Linux : GCC + make
- OS X : Xcode
- Windows : Visual C++
この二つがインストールされて、かつ、認識されていないとパッケージインストール時に node-gyp rebuild
でエラーになります。ちゃんとインストールされているかは apm -v
で確認できます。
Linux と OS X は余り悩む必要はありません。Linux なら Python はほぼデフォルトで入っていますし、入っていなくてもパッケージで簡単に入れられます。あとは make と GCC もパッケージで簡単に入れらます。OS X も Python はデフォルトで入っていますし、Xcode も App Store から簡単に入れられます。しかし、問題は Windows です。
node-gyp の環境を整える
Python 2.7.x
Python は公式の Windows 版がありますので、それをインストールするだけです。Chocolatey を入れているのであれば、コマンド一つで入ります。
$ choco install python2
Visual C++
node-gyp の推奨では、Windows 10 では Visual Studio Community 2015 です。IDE 本体だけで無く、C# のコンパイラが必ず入る2こともあり、かなり容量が必要になってしまいます。
と言うことで、Visual C++ のコンパイラやそれに必要なツールのみをインストールできる Visual C++ Build Tools 2015 を使います。Visual C++ Team Blog | Announcing the official release of the Visual C++ Build Tools 2015 からダウンロードしてください。コンパイラ自体は Visual Studio 2015 Update 2 と同じものだそうです。リンク先のサイトからダウンロードしてインストールしましょう。インストールオプションはとりあえず全てにしておきます。もしかしたら、デフォルトでも良いかもしれません(未検証)。
インストールが終わったら、一つだけユーザの環境変数を設定する必要があります。環境変数の設定は何でも良いのですが、Rapid Environment Editor3 がお勧めです。
変数 | 値 |
---|---|
GYP_MSVS_VERSION | 2015 |
Rapid Environment Editorで作成する場合、TypeはStringにします。
Atom で確認
Pyothon と Visual C++ のインストールおよび環境変数の設定が終わったら、ターミナルを起動し直してから apm -v
コマンドで認識されているかを確認します。
$ apm -v
apm 1.9.2
npm 2.13.3
node 0.10.40
python 2.7.11
git 2.7.1.windows.1
visual studio 2015
pyothon と visual studio の所にバージョンが出てきましたでしょうか?出てこないようであれば、再度インストールされているかを確認して下さい。
Term3 のインストール
では、Term3 のインストールをしたいと思いますが、設定から term3 を選んで Install でうまくインストールできるはずです4。
デフォルトのシェルは PowerShell です。他のシェルを使いたい場合は、Term3 の設定を変更します。
シェル | Shell Arguments | Shell Override |
---|---|---|
コマンド プロンプト | C:\Windows\System32\cmd.exe | |
NYAGOS | C:\ProgramData\Chocolatey\bin\nyagos.exe5 | |
Git の bash | --login -i | C:\Program Files\Git\bin\bash.exe |
指定はフルパスである必要があります。".exe"等の拡張子は必須です。パスにスペースがある場合でも、"
で囲む必要はありません。
これで一安心と思いきや、なぜか、環境変数 PATH が吹っ飛びます。なんで吹っ飛んじゃうかはまだ調べてないです。そのうち調べます。そのうち直るんじゃ無いかな…。
これで Windows でも Atom だけで生活できるね!できるね!6
2016年6月3日 更新
- Visual C++ Build Tools 2015 正式リリースに伴い、ダウンロードするURL等を変更しました。
- Term3 が Windows への対応として pty.js から ptyw.js へ変更済みのため、パッチは不要になりました。
- Term3 でのコマンド指定方法について変更しました。
-
大事なことなので二回言いました。 ↩
-
それなのに、C++ はオプションに格下げという理不尽さです。なお、Express for Desktop も C# 等が入りますので同じです。余談ですが、C# のコンパイラが必要な場合は、Microsoft Build Tools 2015 や Mono for Windows があります。 ↩
-
choco install RapidEE
で入ります。 ↩ -
Term3 本家で問題があった Windows だと問題があった pty.js から ptyw.js に変更済みです。以前の書き込みにあった修正は必要ありません。 ↩
-
Chocolatey で入れた場合。 ↩
-
大事なことなので(ry ↩