この記事は 慶應義塾大学SFC村井&徳田研 Advent Calendar 2015 12日目の記事です。
私は「NFC が好きです」とよく言います。
が、規格について調べてみると様々存在し、各個人ごとに NFC に関する知識(コンテキスト)が異なるため、単に「NFC」という単語で会話をしていると話が噛み合わないということが起こります。
いい機会なので自分なりに整理します。
間違っていたり不適切だったら教えてくださいm(_ _)m
ISO/IEC 18092
NFCIP-1 とも呼び、国際規格上で「NFC」を指すものはこれです。「近距離型」と呼びます。
FeliCa と ISO/IEC 14443 (Type A) のそれぞれの「非接触無線通信技術をまとめる」ものとして定められました。
-
FeliCa
ソニーが開発。日本では電子マネーのカードでおなじみ。
日本では JISX6319-4 として規格化。 -
ISO/IEC 14443 (Type A)
NXP セミコンダクターズ社が開発。日本では taspo で使われています。
ISO/IEC 21481
NFCIP-2 とも呼び、NFCIP-1 と ISO/IEC 14443 (Type B) と ISO/IEC 15693 を含みます。
-
ISO/IEC 14443 (Type B)
モトローラが開発。日本では運転免許証、住基カードやパスポートなど行政なもので使われている。「近接型」と呼びます。 -
ISO/IEC 15693
通信距離が70cm程度で想定されています。「近傍型」と呼びます。
NFC に関する国際規格では、通信規格のみが記述されています。つまり、これまでのタグとリーダ/ライタで一対になっていた利用方法にとどまらず、端末同士の通信に利用できるのではないか−−ここに目をつけたのが NFC フォーラムです。
NFC フォーラム
上記の各規格に基づいた通信技術の普及などを目的とした各国企業などによる団体です。
NFC フォーラム仕様
Android 端末などで「NFC 対応」を謳うには、この NFC フォーラムの仕様に従う必要があります。
3つのモードに対応しなければならない
- カードエミュレーションモード
- P2Pモード
- リーダ/ライタモード
4つのタグが読み書きできなければならない
- Type 1 - TOPAZ
- Type 2 - MIFARE Ultralight
- Type 3 - FeliCa
- Type 4 - DESFire
以上 NFC まわりの規格について改めて整理しましたが、やっぱりわかりづらいですね。
1つわかったことがあります。私は「NFC が好き」というよりは「FeliCa が好き」です。