モデルベース開発(Model-Based Development)とは
複雑化・高度化した現代の自動車制御システム開発においてMATLAB/Simulink等のCAEツールによって、制御装置と制御対象の機能をモデル化し、それらを実行可能な仕様書として用いることで、製品ライフサイクル全般に渡った品質向上と開発効率向上を目指した開発手法のことである。シミュレーション技術を駆使することで、高度な機能確認を実施でき、かつ、複雑な開発工程のルーチンワーク化を促進することで、自動化・省力化にも貢献する。モデルの定義:対象の機能が図示されており、一意的に解釈できるもの。
※出展:JMAAB(Japan MATLAB Automotive Advisory Board)
目標とする開発環境の構成
下図を参考に物理システムの開発環境の構築を目指します。
※出展:Modelon FMI Tutorial NAMUG 2016
環境構築には主に無償で入手できるソフトウェアを用います。具体的には次のような構成を考えています。
- オープンソースのModelicaツール、**OpenModelica**で物理モデリングを行う。
- **Python**でデータ分析、パラメータ最適化などを行う。
- ModelicaツールとPythonとの間の連携はFMI(Functional Mock-up Interface)を用いる。具体的には**JModelicaコミュニティ提供のオープンソフトであるPyFMI**を用いる。
- Pythonモジュールの**xlwings**を用いて、物理モデルの解析結果をExcelに表示する。
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続き
次回からは各ツールの設定方法、使用方法についてです。