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Gem in a Boxサーバーのデータをrsyncで同期する

Last updated at Posted at 2015-08-30

TL;DR

  • Gem in a BoxのGemを別のGem in a Boxサーバーに同期する
    • 新しくpushされたとき
    • 削除されたとき
  • Rack Middlewareでrsyncを使う

はじめに

Gem in a BoxのデータをRackのMiddlewareを使用して同期する方法を紹介します。
プライベートなGemサーバーをCIに組み込む時にGemデータを同期して冗長化する必要があったのでこの方法をとりました。

あくまでもデータ同期だけです。Active-Standbyを想定してます。

方針

やりたいこと

  • Gem in a BoxにpushしたGemをpushされた時に同期する
  • 削除された時も同期削除する

どうするか

  • RackでPOSTリクエストまたはDELTEリクエストが来た時にrsyncでデータディレクトリを同期する
  • 同期してからレスポンスを返す
  • RackのMiddlewareで実現する
  • Proxyしてるrubygems.orgのGemなんかはどうでもいい

そのために

  • rsyncするRack Middlewareを使う
  • rsyncするため Primary -> Secondary へSSH接続できるようにする
    • Gem in a Box用のユーザを作る
    • 秘密鍵・公開鍵のペアを適切に設定する

その他

  • Unicornを使う
  • systemdでUnicornを起動する
  • systemdの環境ファイルにお互いのIPを持つ
  • Rackは環境ファイルからの環境変数で自分がPrimaryかSecondaryか判断する

注意点

  • rsyncなのでGem数が増えたとき時間かかるかも
    • rubygems.orgをProxyしなければいい
  • GETに比べてPOST/DELETEが少ない前提
  • Unicornが落ちたらデータが同期できない

やってみる

Vagrantでやってみます。一式をGithubに用意しました。
https://github.com/nownabe/example-geminabox-replication

まずこのレポジトリをクローンしてください。

git clone https://github.com/nownabe/example-geminabox-replication
cd example-geminabox-replication

VagrantでGem ServerのPrimary/Secondaryとなる2台のVMを起動してプロビジョンします。
Rubyをビルドするので時間かかります。

vagrant up

このVagrantfileを使うと、次のIPアドレスで起動されます。

  • Primary: 192.168.33.29:8080
  • Secondary: 192.168.33.30:8080

まずブラウザで確認してみます。どちらのサーバーもGem in a Boxの画面が見れると思います。

スクリーンショット_2015-08-31_0_05_53.png

適当なGemをPushしてみましょう。

$ gem push pkg/ringc-0.1.2.gem --host http://192.168.33.29:8080
Pushing gem to http://192.168.33.29:8080...
Gem ringc-0.1.2.gem received and indexed.

ブラウザを更新するとGemがpushされたことが確認できます。

スクリーンショット_2015-08-31_0_23_53.png

Secondaryもrsyncによって同期されています。

スクリーンショット_2015-08-31_0_23_59.png

削除も同期されます。

スクリーンショット_2015-08-31_0_24_33.png

SecondaryからGemをインストールできることを確認してみます。

$ gem install ringc -s http://192.168.33.30:8080
Fetching: ringc-0.1.2.gem (100%)
Successfully installed ringc-0.1.2
Parsing documentation for ringc-0.1.2
Installing ri documentation for ringc-0.1.2
Done installing documentation for ringc after 0 seconds
1 gem installed

ばっちりですね!!:laughing:

解説

具体的な方法はGithubのコードを読んでいただくのが一番だと思います。
重要な一部だけ説明します。

SSH

  • gem_serverユーザを作成している
  • gem_serverユーザのホームディレクトリは/opt/gem_server
  • /opt/gem_server/.ssh以下をごにょごにょやって Primary -> Secondary にSSHできるようにしている

config.ru

Gem in a Boxを起動するconfig.ruは次のようになってます。

config.ru
require "geminabox"
require "rack/rsync"

if ENV["GEMINABOX_PRIMARY"] == ENV["GEMINABOX_MYADDRESS"]
  src = "/opt/gem_server/data/"
  dst = "#{ENV['GEMINABOX_SECONDARY']}:/opt/gem_server/data/"

  use Rack::Rsync, src, dst, "-a", "--delete" do |env|
    env["REQUEST_METHOD"] == "POST" || env["REQUEST_METHOD"] == "DELETE"
  end
end

Geminabox.data = "/opt/gem_server/data"
Geminabox.rubygems_proxy = true
run Geminabox
  • systemdが読む環境ファイルから自分のIPがPrimaryのIPと一致するかチェックする
  • 一致するときだけRack::Rsyncというミドルウェアを使うようにする
  • Rack::RsyncにリクエストメソッドがPOSTかDELETEのときだけrsyncを実行するように条件を与えている

systemd

systemdのunitファイルは次のようになってます。

[Unit]
Description=Gem Server

[Service]
WorkingDirectory=/opt/gem_server/geminabox
ExecStart=/usr/local/bin/unicorn -p 8080
EnvironmentFile=/opt/gem_server/geminabox/environments
User=gem_server
Group=gem_server

[Install]
WantedBy=multi-user.target

なんの変哲もないですね。起動ユーザをgem_serverユーザにして、環境ファイルを読むようにしてます。

Unicornが落ちたとき自動で復旧するようにRestart=alwaysとかしといてもいいかもしれません。

おわりに

タイミングシビアに同期したい場合にいかがでしょうか。
これだと不安だって場合はもっと下のレイヤーでやったほうがよさそうです。

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