https://estore.ohmsha.co.jp/titles/978427406856P
電子書籍が売ってたので衝動買いなのである。
本の中で「ウォータフォールモデル」との対比がなかったのは印象的でした。
ざっくり個人的まとめ
- agileとは週単位で成果(≒動くソフトウェア)を顧客にアウトプットしその価値を最大化するために努力しつづける姿勢である
- 週単位の成果を出すには顧客・開発側双方の視点により開発のスコープ(=つくられるもの、価値)をコマギレにせねばならぬ
- 価値を最大化するには常に顧客の要望や開発チームの変化に追従できねばならぬ
- これらを達成するために必要なチームメイクの手法、開発手法、計画の手法などについてはベストプラクティスがある。参考にせよ
印象に残ったフレーズとそれに対する感想
よいか、アジャイルサムライは眼前に居並ぶ四天王のうち、時間と予算、それから品質は固定されたものとみなし、スコープを柔軟に扱うのだ。
- 自分のふんわり理解していた「アジャイル」の定義に一番しっくりきたフレーズ。いわゆる伝統的ウォータフォールと呼ばれるモデルではスコープ(=要件)が予め与えられて固定であり他に流動性がある、という文脈での対比が多く成されているように思う。
計画はチームのベロシティを踏まえて立てるわけだが、(中略)これは個人の生産性を計測するのとはぜんぜん違う。個人の生産性を測るのは、プロジェクトマネジメントのダークサイドへの道だ。
個人の生産性を測ると、バグと手戻りと思い違いが増える。一方、協調しようとかスキルを伸ばそうとか知見を共有しようとかいった態度は薄れていく。(中略)チームメンバー同士で考え方を共有すること。助け合うこと。落とし穴にはまらないように気を配ること。こうしたすべてが失われてしまう。
- ベロシティは個人でも測らねばならぬ、それはとてもつらそうだ、と思っていた私にとっては目から鱗の視点であった。エンジニア同士が助け合える世界になることはとても素晴らしいことだ。
おすすめ度
- ユニットテストを書いたこともなければCIも触ったことが無いわたくしでも十分楽しく読めたので、これからチームでコードを書く初心者にこそおすすめです
- チームメイクの手法も書いてありますが、個人の心構えとして勉強になるところも多いと思いました
- 喋りが映画っぽくてラノベ読んでるみたいにさくさく読めます。