Smart Device Link(SDL:スマートデバイスリンク)の情報をまとめる。
※日本語情報があまりないので公式ドキュメントの意訳となります
Smart Device Linkとは
スマートフォンと車載器を連携するためのオープンソース仕様。
車載器向けのライブラリと、iOS、Android向けのSDKが提供されている。
もともとはFordのAppLinkという車載器向けアプリを作る基盤だったものを2013年にSmart Device Linkとして公開された。
スマートフォン、車載器それぞれOSが異なっていてもSmart Device Linkをサポートしていれば、自動車でナビ、音楽、インターネットを楽しむことができる
## 概念
車載器がSmart Device Linkに対応していれば、Smart Device Linkに対応したスマートフォンのアプリが車載器および車のインターフェースと通信することができる。
車両メーカーまたはナビメーカ
車載器がSmart Device Linkに対応するためにSDL Coreというライブラリ提供されている
上の例だと、APPLINK(Ford向けの車載器アプリインフラ)からMYAPPSを作ることができる、またCONNECT LINK9000を新しく作ることもできる
※https://d83tozu1c8tt6.cloudfront.net/media/resources/sdl_overview_and_update.pdf
スマートフォンのアプリの開発者
SDLを実装しアプリであれば、複数の車両メーカーまたはナビメーカの車載器に提供できる
上の例だと、PANDORA(インターネットラジオ)がSDLをサポートしたアプリを作ればAPPLINK(Ford向けの車載器アプリインフラ)以外のMYAPPS(まだ存在しないけど)やCONNECT LINK9000(まだ存在しないけど)でも動く
※https://d83tozu1c8tt6.cloudfront.net/media/resources/sdl_overview_and_update.pdf
※今の所 SDLをサポートしているのはFordのAPPLINKだけ
Smart Device Linkの主な構成要素
- SDL Core
- 中心的な構成要素
- 車両メーカーまたはナビメーカが車載器に実装するソフトウェア
- SDL Coreが車載器とスマートフォン上のアプリとのアクセスを可能にする
- SDL Server
- SDLサーバーはオプション
- 車載器で提供するアプリの方針を更新したり、使用できるアプリの情報を集める
- 車両メーカーまたはナビメーカが実装
- iOS and Android SDK
- iOSとAndroidの開発を支援するためのSDKライブラリ
- アプリ開発者が利用する
- SHAID
- Super Helpful Application IDの略
- アプリに関する情報をSmart Device Linkのエコシステム上で同期を助けるマイクロ・サービ群
- 車両メーカーまたはナビメーカが実装する(とおもわれる)
できること
- 車両のインターフェースを利用
- 音声認識
- テキストtoスピーチ
- ボタン(タッチスクリーンを含む)
- ディスプレイ
- オーディオ
- 車両情報の取得
- シートベルト位置
- ギア情報
- エアバックの状況
- その他
類似規格
iOS用のCarPlayとAndroid用のAndroid Autoがライバル規格と考えてよい。
大きな違いとして、CarPlayはiOS、Android AutoはAndroidのみをサポートしているが、Smart Device Linkは、両方のSDKを提供している、またSDKははないがそれ以外のiOS、Android OS以外のスマートフォンからも利用できそう。
##対応状況
| 規格名 | トヨタ |ホンダ |日産 |マツダ |三菱 |スバル |スズキ |
|:-----------------|:--|:--|:--|:--|:--|:--|:--|:--|
| SDL | ○ |||○ ||○ |○ |○ |
| CarPlay | ○ |○|○|○ |○|○ |○ |
| Android Auto | |○|○| ○ |○|○ |○ |
※1 2018/01 スマートデバイスコンソーシアムに加盟しているもの
※2 2016/11現在対応車両販売中
ドキュメント
仕様書
SDK
関連リンク
- Ford
- Wikipedia
- Android Auto
- Genivi Project