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SlackとスプレッドシートとHubotで非エンジニア向けの運用ツールとして使ってみる

Last updated at Posted at 2016-06-23

非エンジニアのオペレーターの人のために管理画面を作るのが面倒で、
Slack + Googleスプレッドシートでデータを更新作業をしてくれるHubotを作ったら結構良かった

例えば、こんな感じのランキングモジュールがありました。

スクリーンショット 2016-06-23 19.26.50.png

システムや運用の都合で自動化せずに、非エンジニアの人が手動で毎週更新するという仕様です。

更新の流れ

1.データをGoogleスプレッドシートに記入する。

スクリーンショット 2016-06-24 0.20.17.png > 表示させたいコンテンツに対応するIDを記入してもらう

2.SlackからHubotで更新させる。

スクリーンショット 2016-06-23 19.31.52.png > Hubotへメンションを送るだけ

3.おわり

オペレーターの作業はこれだけ
普段使っているツールなので馴染みやすいです

仕組み

SlackのメンションをHubotで受け付け、GASでスプレッドシートの内容からJSONを生成、そのJSONをStaticサーバーにアップロードし、そのデータをサービス側のサーバーから取得するという流れになります。

文字で説明するとわけわからんので下図
Artboard 1.png

1.Slackのメンションを受け取る

hubot-slackのライブラリを読み込む

package.json
{
  "dependencies": {
    "hubot-slack": "^3.4.2",
    "hubot-slack-attachment": "^1.0.0",
  }
}

Slackのトークンを設定

$ HUBOT_SLACK_TOKEN="xxxxxxxxxxx"

Slackからメンションを受け取るにはこれだけ

update.coffee
module.exports = (robot) ->
  robot.respond /ランキングデータ更新/i, (msg) ->
    console.log "更新依頼受付"

これでランキングデータ更新の文字列が含まれるときに実行されるようになります。

2.GASでスプレッドシートのデータを取得するAPIを作る

こんなかんじの構成のシートがあったとします

monthly weekly
11111 66666
22222 77777
33333 88888
44444 99999
55555 12345

取得生成コード

getRanking.gas
function doGet(e) {
  var url = "https://docs.google.com/spreadsheets/d/xxxxxx/edit#gid=0"; // 取得ファイルのURL
  var sheetName = "sheet1"; // 取得するシート名
  
  var book = SpreadsheetApp.openByUrl(url);
  var sheet = book.getSheetByName(sheetName);
  
  var json = getData(sheet);
  var res = ContentService.createTextOutput(JSON.stringify(json));

  return res.setMimeType(ContentService.MimeType.JSON);
}

function getData(sheet) {
  var monthly = [];
  var weekly = [];

  var lastRow = sheet.getLastRow();
  for(var rowIndex=2; rowIndex<=lastRow; rowIndex++) {
    var month = sheet.getRange(rowIndex, 1);
    var week  = sheet.getRange(rowIndex, 2);
    
    if (month.getValue()) {
      monthly.push(month.getValue());
    }
    if (week.getValue()) {
      weekly.push(week.getValue());
    }
  }

  return {"monthy":monthly, "weekly":weekly};
}

公開ウェブアプリケーションとして導入 でAPI化

スクリーンショット 2016-06-24 1.11.24.png Hubotからのアクセスが面倒なのでとりあえず、```全員(匿名ユーザー含む)```にします。

できあがったAPIを叩くと、こんなJSONが返却されるはず

{
  "monthy": [
    11111,
    22222,
    33333,
    44444,
    55555
  ],
  "weekly": [
    66666,
    77777,
    88888,
    99999,
    12345
  ]
}

3.HubotからGAS APIを取得してファイルを保存

npmのrequest fsを読み込む

update.coffee
request = require 'request'
fs = require('fs')

取得保存のコード

update.coffee
sheetApi = "https://script.google.com/macros/s/xxxxx-/exec" # GASで生成したAPI
tmpFile = "/tmp/ranking_" + new Date().getTime() + ".json" # 仮保存用ファイルのパス

request {
  url: sheetApi
}, (err, response, body) ->
  if err
    console.error err
    return
  
  # json形式が正しいかチェック
  JSON.parse(body)

  # ファイルとして保存
  fs.writeFileSync(tmpFile, body)

4.HubotからSCPでStaticサーバーへアップロード

NginxでStaticサーバーを用意し、もしGoogle側で何かあったとしても吸収できる構造にします。

npmのscp2を読み込む

update.coffee
client = require("scp2")

アップロードして、成功したらSlackへ成功通知

update.coffee
client.scp(
  tmpFile,
  {
    host: "127.0.0.1",
    username: "username",
    password: "password",
    path: "/var/www/nginx/public/ranking.json"
  },
  (err) ->
    if err
      console.error err
      return
    
    data = {
      text: "ランキングデータを更新いたしました!"
      channel: "test" #通知するチャンネル名
    }
    robot.emit "slack.attachment", data
)

この部分はGit+capistranoとかにすれば、もっと良い感じになるかなと思います。

5.サービス側からStaticサーバーのranking.jsonを取得

普段と同じように、APIを取得する感じで書いて、クライアントに表示する

おわり

Slackをインターフェイスにしたら、使い方を教えやすいし、わかりやすい、
オペレーター業務がSlack上に流れるので更新されたタイミングが残るのも良かったです。
ただフォーマットがズレるとエラーになったりするため(上記の例だとIDの数値ではなく、文字列が入ってしまったなど)、エラーチェックなどのオペレーションミスを防ぐ仕組みはなにかしら必要です。

手順は多いですが、ローテクの寄せ集めなので作るのは結構簡単です。
どっちもHubotもGASもECMAScript仕様なので覚えなきゃいけないことは少なく
なにより、この機能のために管理画面のUIやDBを用意しなくても良いのが楽。

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