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ESLint v3.6.0

Last updated at Posted at 2016-09-24

v3.5.0 | 次 v3.7.0

ESLint 3.6.0 がリリースされました。

今回のリリースで ECMAScript® 2017 Draft の一部をサポートしました!
これにより、babel-eslintを利用しなくても async/await や関数関連の末尾カンマを利用できるようになります。
これらの新しい言語機能を利用する場合は、

.eslintrc.json
{
    "parserOptions": {
        "ecmaVersion": 2017
    }
}

と設定します。

今後も Stage 4 (finished) に到達した言語機能から順にサポートしていきます。

質問やバグ報告等ありましたら、お気軽にこちらまでお寄せください。


:sparkles: ES2017 サポートのために修正されたルール

ES2017 の新しい構文をサポートするために、以下のルールが修正されました。
この他にも ES2017 の新しい構文の周りで誤検知・見逃しをするルールがあるかもしれません。もしも見つけた場合はご一報頂けると幸いです。

#7172: array-callback-return

配列メソッドのコールバックとして async 関数が使われた場合、戻り値が無くとも警告しないように修正されました。

/*eslint array-callback-return:error*/

//✔ GOOD
Promise.all(list.map(async x => { await doSomething(x) })

従来は「戻り値が必要だ」と警告されていました。

#7173: prefer-arrow-callback

eslint --fixasync 関数を正しく扱えなかったので修正されました。

#7174: space-unary-ops

await 式の await 文脈キーワードと後続する式との間のスペースをチェックするようになりました。

/*eslint space-unary-ops:error*/

async function wrap() {

    //✔ GOOD
    await [1,2,3].reduce(doSomething)

    //✘ BAD
    await[1,2,3].reduce(doSomething)
}

#7175: no-unused-expressions

await 式を副作用のない式だと誤検出していた不具合が修正されました。

#7176: arrow-parens

async アロー関数で正しく動作していなかった不具合が修正されました。

#7178: no-extra-parens

await 式関連の演算子結合度を正しく判定できるようになりました。
ちなみに、await 演算子の結合度は単項演算子と同じです。
よく似ている yield 演算子とは完全に異なるのでご留意ください。

#7179: keyword-spacing

asyncawait 文脈キーワードの前にある空白をチェックするようになりました。

:bulb: 新しいルール

今回はありません。

:wrench: オプションが追加されたルール

#6938: eol-last

ファイル末尾に空行が無いと警告する always オプションと、ファイル末尾に空行があると警告する never オプションが追加されました。デフォルトは always (既存の動作) です。

また、既存の2つのオプション windowslinux は非推奨になりました。
改行文字を指定する場合は linebreak-style ルールを利用してください。

表現が難しいので例示は割愛。

#7085: class-methods-use-this

特定の名称のメソッドではthisを使用しない事を許可できるようになりました。

/*eslint class-methods-use-this: [error, {exceptMethods: [foo]}]*/

// ✔ GOOD
class A {
    foo() {
    }
    bar() {
        this.foo()
    }
}

// ✘ BAD
class A {
    bar() {
    }
}

#7137: no-restricted-properties

以下の2つが新たにできるようになりました。

  • 指定した名称の変数での全プロパティアクセスを禁止する
  • あらゆる変数での指定プロパティアクセスを禁止する

従来は変数名とプロパティ名を両方指定する必要があったため、用途が限定されていました。

/*eslint no-restricted-properties: [
    error,
    {object: require},
    {property: __defineGetter__},
    {property: __defineSetter__}
]*/

// ✔ GOOD
require("a")
obj

// ✘ BAD
require.resolve
require.cache
require.extensions
obj.__defineGetter__
a.__defineGetter__
b.__defineSetter__

:pencil: 新たに eslint --fix をサポートしたルール

#6668: strict

自動修正では余分な "use strict" を削除します。

function foo() {
    "use strict"
    "use strict"
}
// ↓
function foo() {
    "use strict"
}

残念ながら追加はしてくれません。
Strict モードが切り替わると既存のコードが構文エラーになる可能性があるためです。

#6978: prefer-template

文字列と式との連結をテンプレートに変換します。

let b = "hello, " + name + "!"
// ↓
let b = `hello, ${  name  }!`

連結演算子 + の周囲の空白・コメントは維持されます。
修正後の空白は、template-curly-spacing ルールや no-multi-spaces ルールが有効になっていれば、それらの自動修正が好み通りに整えてくれるでしょう。

#6996: quote-props

プロパティ名を囲むクォートが必要ならば追加し、不要ならば削除します。
追加時のクォートの種類は別途 quotes ルールが決定します。

let obj = {"a": 1, b: 2}
// ↓
let obj = {a: 1, b: 2}

#7113: no-regex-spaces

正規表現内の連続した空白を繰り返し表現に修正します。

let s = /    /
// ↓
let s = / {4}/
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