man zshを読もう

zshのmanページを読んで解説しようという企画の第一回目です。manページを読んで大事なところを紹介したり解説したりします。

今回は一番基本のページ、man zsh(1)を読みます。ここにはzshの概要とWebサイトや公式ドキュメントの場所などが書かれています。それでは、実際に中を見て行きましょう。

OVERVIEW(要約)

まずここで、zshのmanページ一覧と、それぞれ何のページなのかが1行で簡単に書かれています。調べたいことがあってどのmanページを読めばよいのか分からなくなったときは、ここを見るとよいです。

AVAILABILITY(入手場所)

zshのソースコードをダウンロードするためのFTP、ウェブサイトURLが書いてあります。あと、ソースコード リポジトリが紹介されています。リポジトリはhttp://sourceforge.net/projects/zsh/にあって、CVSとGitで管理されています。ここから開発中の最新のコードや過去の履歴を見れます。

MAILING LISTS

zsh公式のメーリングリストの紹介です。次の3つがあります。

[e-mail]

リリースや大きな変更についての連絡用

[e-mail]

zshユーザーがお話したり議論したりする場所

[e-mail]

開発についての議論やバグ報告、パッチを送るためのメーリングリスト

僕もzsh-workersを購読していて、毎日もりもりメールが届いています。

THE ZSH FAQ(よくある質問と答え)

zshについてのよくある質問とその答えがhttp://www.zsh.org/FAQ/にあります。ニュースグループやメーリングリストによく届く質問に答えているようです。

THE ZSH WEB PAGE(ウェブサイト)

http://www.zsh.org/にzshの公式ウェブサイトがあります。

THE ZSH USERGUIDE(利用ガイド)

ユーザーガイドは今作成中のようです。ユーザーガイドは解説を付けてmanページを補完して、manページが抽象的、魔術的で読者を煙に巻くような箇所がある(!)問題を解決する予定です(本当か?)。

現時点の版がhttp://zsh.sourceforge.net/Guide/から読めます。まだ手つかずの章もありますが、例があったりして確かにmanページより分かりやすいです。

THE ZSH WIKI(wiki)

http://www.zshwiki.org/にzshのwikiサイトがあります。zshユーザーがおすすめの設定や便利なスクリプトなどを書いているようです。

STARTUP/SHUTDOWN FILES(起動、終了ファイル)

zshを起動、終了したときにどのファイルが読み込まれるかについて書かれています。わりと大事な章です。

起動したとき

zshを起動したときは以下の順番でファイルが読み込まれます。

順番	ファイル名	条件
1	/etc/zshenv	すべて
2	$ZDOTDIR/.zshenv	すべて
3	/etc/zprofile	ログインシェル
4	$ZDOTDIR/.zprofile	ログインシェル
5	/etc/zshrc	ログインシェルまたはインタラクティブシェル
6	$ZDOTDIR/.zshrc	ログインシェルまたはインタラクティブシェル
7	/etc/zlogin	ログインシェル
8	$ZDOTDIR/.zlogin	ログインシェル

一部のファイルは設定によって読み込まないようにもできます。$ZDOTDIRが設定されていないときは代わりに$HOMEが使われます。

終了したとき

zshを終了したときは以下の順番でファイルが読み込まれます。

順番	ファイル名	条件
1	/etc/zlogout	ログインシェルを終了した
2	$ZDOTDIR/.zlogout	ログインシェルを終了した

最後に

今回はman zshを読みました。参考になる外部のドキュメントが紹介されているので、いろんな資料を読んで自分で調べてみたいという人はこのページを参考にすると良いと思います!