キーバインドの変更 Xmodmapの基本的な設定方法

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やりたいこと

Xmodmapを使ってキーボード配列を変更します。今回は例として次の設定を行います。

  • Caps LockキーをCtrlキーにする
  • 変換キーと無変換キーをEscキーにする
  • カタカナひらがなローマ字キーをAltキーにする(右Altキーが無い場合)

今回はこの設定を(ちなみに僕の現在の設定)しますが、自分の好みに合わせて変更可能です。

この設定をするとうれしいこと

  • Ctrlが押しやすくなり、ショートカットキーが素早く押せる。
  • 普段使わない変換キーと無変換キーを有効活用できる。両方の手の親指でEscが素早く押せる。(Vim使用時などに便利)
  • 右にAltキーが無いノートPCなどでも右Altが使える。

結果

~/.Xmodmapに設定を書くことでキーバインドを変更できます。結果として完成形を先に挙げます。(これは僕の環境の場合です。コピペしてうまくいくとは限りません。)

~/.Xmodmap
remove lock = Caps_Lock

keycode 66 = Control_L
keycode 102 = Escape
keycode 100 = Escape
keycode 101 = Alt_R

add control = Control_L
add mod1 = Alt_R

調べる

上記の keycode 102 = Escape という記述はkeycode(物理的なキーのコード)102のキーをEscapeというkeysym(役割)に割り当てることを意味します。

どのキーがどのkeycodeに割り当てられているのかを知るためにはxevコマンドを使います。

$ xev

実行すると Event Tester ウィンドウが現れます。ここで何かキーを押してみるとKeyPress event とKeyRelease event の中にそれぞれkeycodeとkeysymが書かれています。
下記は無変換キーを押した時の例です。

KeyPress event, serial 37, synthetic NO, window 0x4a00001,
    root 0x9d, subw 0x0, time 19970788, (-774,223), root:(408,275),
    state 0x0, keycode 102 (keysym 0xff22, Muhenkan), same_screen YES,
    XLookupString gives 0 bytes: 
    XmbLookupString gives 0 bytes: 
    XFilterEvent returns: False

KeyRelease event, serial 37, synthetic NO, window 0x4a00001,
    root 0x9d, subw 0x0, time 19970888, (-774,223), root:(408,275),
    state 0x0, keycode 102 (keysym 0xff22, Muhenkan), same_screen YES,
    XLookupString gives 0 bytes: 
    XFilterEvent returns: False

これで無変換キーはkeycode 102でMuhenkanというkeysymであることが分かります。
今回のようにkeycodeとkeysymだけ知りたいのであれば

$ xev | grep keycode

などとすると見やすくなるのでオススメです。

また、keysymの一覧は /usr/include/X11/keysymdef.h に記述されています。XK_ というプレフィクスを取り除いたものが keysym です。

実際の設定

キーコード

上記のようにしてkeycodeとkeysymを調べたら表にしてまとめてみます。

物理的なキー キーコード  新しいkeysym 
Caps Lock 66 Control_L
無変換 102 Escape
変換 100 Escape
ひらがな、カタカナ 101 Alt_R

これをそのまま書き出します。

~/.Xmodmap

keycode 66 = Control_L
keycode 102 = Escape
keycode 100 = Escape
keycode 101 = Alt_R

モディファイアキー

これだけで済めば割と楽なのですが、Caps LockとControlキーとAlt_Rはモディファイアキーであるため、別の設定をしなければなりません。
$xmodmap を実行し、モディファイアキー一覧とそれに対応するkeysymを表示します。

$ xmodmap
xmodmap:  up to 4 keys per modifier, (keycodes in parentheses):

shift       Shift_L (0x32),  Shift_R (0x3e)
lock        Caps_Lock (0x42)
control     Control_L (0x25),  Control_R (0x69)
mod1        Alt_L (0x40),  Alt_R (0x6c),  Alt_L (0xcc),  Meta_L (0xcd)
mod2        Num_Lock (0x4d)
mod3      
mod4        Super_L (0x85),  Super_R (0x86),  Super_L (0xce),  Hyper_L (0xcf)
mod5        ISO_Level3_Shift (0x5c),  Mode_switch (0xcb)

lockからCaps_Lockを削除します。

remove lock = Caps_Lock

新しく割り当てられたControl_Lのkeysymをcontrolモディファイアに、Alt_Rのkeysymをmod1モディファイアに追加します。

add control = Control_L
add mod1 = Alt_R

remove、add、keycodeの書く順番はremove → keycode → add とするのが良いとされています。すなわち、

  1. removeで元のモディファイア設定を消す。
  2. keycodeでkeysymを割り当てる。
  3. addでkeysymをモディファイアに追加する。

という順序です。

もう一度結果

以上を踏まえると ~/.Xmodmap は下記のようになります。

~/.Xmodmap
remove lock = Caps_Lock

keycode 66 = Control_L
keycode 102 = Escape
keycode 100 = Escape
keycode 101 = Alt_R

add control = Control_L
add mod1 = Alt_R

設定を反映させる

デフォルトの設定を作る

設定を反映させる前にデフォルトのキーバインド設定ファイルをつくっておきます。後で簡単に戻すためです。 現在の全てのkeycodeの割り当てを表示する $ xmodmap -pke を使います。

$ xmodmap -pke > ~/.Xmodmap_default

~/.Xmodmap_default が作られます。このファイルの先頭に以下を追加します。clear shiftはshiftに割り当てられているkeysymを全てremoveすることを意味しています。

clear shift
clear lock
clear control 
clear mod1
clear mod2 
clear mod3 
clear mod4 
clear mod5

次に $ xmodmap の出力結果を参考にしてファイルの末尾に下記のように追加します。

add shift = Shift_L Shift_R
add lock = Caps_Lock
add control = Control_L Control_R
add mod1 = Alt_L Alt_R Meta_L 
add mod2 = Num_Lock 
add mod4 = Super_L Super_R Super_L Hyper_L 
add mod5 = ISO_Level3_Shift Mode_switch 

結果、このようなファイルができあがります。

clear shift
clear lock
clear control 
clear mod1
clear mod2 
clear mod3 
clear mod4 
clear mod5

keycode   8 =
keycode   9 = Escape NoSymbol Escape
keycode  10 = 1 exclam 1 exclam

(中略)

keycode 254 =
keycode 255 =

add shift = Shift_L Shift_R
add lock = Caps_Lock
add control = Control_L Control_R
add mod1 = Alt_L Alt_R Meta_L 
add mod2 = Num_Lock 
add mod4 = Super_L Super_R Super_L Hyper_L 
add mod5 = ISO_Level3_Shift Mode_switch 

設定を反映させる

下記を実行します。

$ xmodmap ~/.Xmodmap

これで設定したキーバインドが有効になっているはずです。PCを再起動しても設定が反映されます。
元に戻すには下記を実行します。

$ xmodmap ~/.Xmodmap_default

(デフォルトの設定に戻すもっと簡単な方法があったら教えてください...。)

まとめ

結構簡単にキーマッピングができましたね。これでVimを使うときに遥か遠くにあるEscキーに頻繁に手を伸ばす必要はなくなりました。他にも好みに合わせて様々な設定が可能だと思います。詳しくは $ man xmodmap 読んでみると良いでしょう。最後までありがとうございます。