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開発用HTTPプロキシを簡単に立てる裏技

Last updated at Posted at 2015-06-24

/etc/hosts を書き換えなくても気軽に特定のサーバに通信できるプロキシが欲しいと思ったんですが、意外にちょうど良いのがなかったので自作しました。

<追記>
proxy.pac で十分ではという意見をブコメでいただいたんですが、やりたいのは「本番系リバースプロキシやロードバランサを通さずに特定のサーバだけに任意のタイミングでアクセスする手段」を、システムファイル書き換えを伴わずに行う方法なので今回のコンセプトとは少しばかり違うのです・・・。
追記>

るびまに Webrick でプロキシサーバの記事がある

 #!/usr/bin/env ruby

 require 'webrick'
 require 'webrick/httpproxy'

 # プロキシサーバオブジェクトを作る
 s = WEBrick::HTTPProxyServer.new({})

 # SIGINT を捕捉する。
 Signal.trap('INT') do
   # 捕捉した場合、シャットダウンする。
   s.shutdown
 end

 # サーバを起動する。
 s.start

こんな風にかけるんだよと。

とりあえず構造を理解する

service メソッドが本体のようだ。

HTTP通信要求が発生したとき、CONNECTの場合はdo_CONNECTメソッドに、それ以外は proxy_service メソッドに振られる。引数は (req, res) になっている。

do_CONNECT では req.unparsed_uri を元に接続を確立してる。そうでないやつらは req.host を使って http モジュールに委譲しているようだ。

ここまで分かれば大丈夫。

example.com への通信をすべてAWS(ELB)へ向けるプロキシを作る

まあイメージ的には example.com は本当はどっかでちゃんと動いているんだけど、開発用にAWSに立てたどこぞのロードバランサに向けたいと思いねぇ。

これを参考にカスタマイズさせていただいた。

require 'webrick'
require 'webrick/httpproxy'

UPSTREAM='fugafuga-example-no-1-1111.ap-northeast-1.elb.amazonaws.com'

def rewrite_url(uri)
  uri.sub!(/^.+example\.com/, UPSTREAM)
end

class ProxyServer < WEBrick::HTTPProxyServer

  # HTTP の場合はここで書き換え
  def proxy_service(req, res)
    print "proxy_service: #{req.host} -> "
    rewrite_url(req.host)
    puts req.host

    super
  end

  # CONNECT の場合はここで書き換え (HTTPSの確立のタイミングなど)
  def do_CONNECT(req, res)
    print "proxy_connect: #{req.unparsed_uri} -> "
    rewrite_url(req.unparsed_uri)
    puts req.unparsed_uri

    # プロキシのメイン処理
    super
  end
end


config = { :BindAddress => '0.0.0.0', :Port => 8080, :Logger => WEBrick::Log::new(nil, WEBrick::Log::WARN), }
s = ProxyServer.new( config )
Signal.trap('INT') do
  s.shutdown
end

s.start

でけた。

Firefoxの FoxyProxy などと併用することでむやみに便利になる

スクリーンショット 2015-06-24 13.19.09.png

もちろん、開発機へ繋いでいるのかどうか分からなくなる危険性が常にあります。

まとめ

接続先を書き換えられるプロキシって意外に手軽なのがないもんですね。

今回はややこしいことはしてないですが、ロギングやパフォーマンスの測定、アクセス制御など簡単に書けます。

標準的な ruby のライブラリで動作するので、必要なときにさっと自分で設置するような使い方ができるので重宝しそうです。

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