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Raspberry pi 2から、mobile backendに温度データをアップする(TMP102版)

Last updated at Posted at 2015-10-19

#はじめに
Raspberry Pi 2からニフティさんのmobile backendに、JavaScript SDK Version 2を使ってデータをアップする方法をまとめます。

※なぜ、Raspberry Pi "2"と書いているかといいますと、node.jsのインストール方法が違うからです。

アップするデータは、TMP102から取得した温度データです。
TMP102は、I2Cという方式でセンサーからデータを読み込みますので、そのあたりの設定も行います。

#参考ページ

以下にいろいろな情報があります。

特に今回では以下を参考にさせてもらいました。

#環境
今回、使用した環境は以下です。

項目 内容
ハードウェア Raspberry pi 2 Model B
SDカード容量 8GB
OS RASPBIAN JESSIE September 2015
node.js 0.12.7

#さて、はじめよう

大まかな流れは以下になります。

  1. OSのインストール
  • node.jsのインストール
  • SDKのインストール
  • Raspberry piでのI2Cの有効化
  • node.jsでの温度データの取得
  • mobile backendへのアップロード

以下で、順番に手順を記載しておきます。
##1. OSのインストール

手順については、母艦のOS毎に多くのサイトで取り上げられているので、ここでは省略します。

##2. node.jsのインストール

現状、Raspberry pi用に用意されたパッケージは2では動かないそうなので、ソースからコンパイルします。
ソースは、ここから取得します。
最新は4系ですが、今後使うライブラリがまだサポートされてない可能性が高いので、0.12.xを使用します。現時点で最新の0.12.7をインストールします。

  • wgetでソースを取得

$ wget http://nodejs.org/dist/v0.12.7/node-v0.12.7.tar.gz
$ tar zxvf node-v0.12.7.tar.gz

  • ソースをコンパイルしてインストール(makeに1時間半ほどかかります)

$ cd v0.12.7/
$ ./configure
$ make
$ sudo make install

##3.SDKのインストール

npmをつかってSDKをインストールします。(6分ほどかかります。)

$ cd
$ npm install -S ncmb

インストール中に、以下のワーニングがでるようですが、無視してよいようです。

npm WARN optional dep failed, continuing fsevents@1.0.2

##4. Raspberry piでのI2Cの有効化

いくつか方法があるようですが、今回はraspi-configを使った方法で設定します。

4.1 raspi-configでのI2Cの有効化


以下のコマンドを実行します。

$ sudo raspi-config

i2c_001.jpg
すると設定メニュー画面が表示されますので、8 Advanced Optionsを選びます。

i2c_002.jpg
次の画面では、A7 I2Cを選びます。

i2c_003.jpg
すると、I2Cを有効にするかを聞いてくるので、YESを選びます。

i2c_004.jpg
有効になったことを知らせる画面が表示されます。

i2c_005.jpg
次の画面では、I2Cのモジュールを標準で読み込むかを聞いてきます。今後、常につかうことになると思うので、YESを選びます。

i2c_006.jpg
有効になったことを知らせる画面が表示されます。

ここで一回再起動します。

4.2 I2Cの動作確認


まず、TMP102を接続します。

接続はこんな感じになります。
TMP102_RASPI.jpg

I2Cなので接続は4本。

TMP102側 ラズパイ側 pin
GND GND 6
SCL SCL1 5
SDA SDA1 3
V+ 3.3v 1

あと、TMP102は、ADD0ピンでI2Cのアドレスを指定します。V+につなげば0x49、GNDにつなげば0x48になります(こちら参照)。今回はGNDにつなげました。

次に、I2Cのモジュールが有効になっているかをlsmodで確認します。

$ lsmod

i2c_010.jpg

i2c_bcm2708と、i2c_devが表示されていることを確認します。
(もしも表示されていない場合は、再度raspi-configで設定しなおしてみてください)

最後に、TMP102が正しく接続され、認識されているかを確認します。
その目的でi2cdetectを使用するため、i2c-toolsをインストールします。

$ sudo apt-get install i2c-tools

そして、

$ sudo i2cdetect -y 1

i2c_011.jpg

パラメータの 1 は忘れないようつけてください。
Raspberry piは2つのi2cのバスをもっており(0と1、i2cdetect -l で確認できます)、今回接続したピンは2つめになるので 1 の指定が必要になります。
今回、TMP102のADDR0はGNDに繋いでいるため0x48がアドレスになります。画面上でも正しく取得できているのが確認できました。

5. node.jsでの温度データの取得

まずは、I2Cから定期的に値を読み込みます。今回は、以下のモジュールを使用しました。

$ npm install i2c

詳しいデータフォーマットについては、こちらのデータシートを参考にしてください。もっと簡単にわからんのかという方は、Arduinoでの例ですが、 13.Arduinoで測定してみる(13)ディジタル温度センサTMP102<2> が参考になります。
以下がサンプルコードです。

app.js
var i2c = require('i2c');

var ADDR = 0x48;
var INTERVAL = 1000;

var sensor = new i2c(ADDR, {device: '/dev/i2c-1'});
readValue = function() {
  sensor.readBytes(0x00, 2, function(err, data) {
    var temp;
    temp = (data[0] << 4 | data[1] >> 4) * 0.0625;
    console.log(temp);
  });
};

setInterval(function() {
    readValue();
},INTERVAL);

以下で、I2Cのデバイスとアドレスを指定します。

app.js
var sensor = new i2c(ADDR, {device: '/dev/i2c-1'});

以下で、センサーから2バイトづつデータを取り出します。

app.js
sensor.readBytes(0x00, 2, function(err, data) {

以下で、取得した2バイトデータを温度に変換しています。

app.js
temp = (data[0] << 4 | data[1] >> 4) * 0.0625;

6. mobile backendへのアップロード

6.1 mobile backend側の準備

これについては、以下が詳しいのでここでは省きます。

【IoTを実感しよう!】温度センサのデータをクラウドに保存する(node.js×Raspberr pi)

以下をすませます。

  • アプリの新規作成
  • アプリキーの入手
  • クライアントキーの入手

6.2 コードの作成

コードについても、以下で詳しく説明されているので、ここではTMP102用に改修したコードを記載するだけにとどめます。

【IoTを実感しよう!】温度センサのデータをクラウドに保存する(node.js×Raspberr pi)

改修したコードは以下です。

temp102.js
var NCMB = require("ncmb");
var i2c = require('i2c');

var ncmb = new NCMB("YOUR_APPLICATIONKEY","YOUR_CLIENTKEY");

var ADDR = 0x48;
var INTERVAL = 60000;

var sensor = new i2c(ADDR, {device: '/dev/i2c-1'});

uploadValue = function() {
  sensor.readBytes(0x00, 2, function(err, data) {
    var temp;
    temp = (data[0] << 4 | data[1] >> 4) * 0.0625;
    console.log(temp);

    var TemperatureClass = ncmb.DataStore("Temperature");
    var temperatureClass = new TemperatureClass();

    var today = new Date();

    temperatureClass.set("temperature",temp);
    temperatureClass.set("date",today);
    temperatureClass.save()
     .then(function(){
      console.log("message is saved.");
     })
    .catch(function(err){
     console.log(err.text);
    });
  });
};

setInterval(function() {
    uploadValue();
},INTERVAL);

各自作成したキーで以下のYOUR_APPLICATIONKEYYOUR_CLIENTKEYを書き換えてください。

temp102.js
var ncmb = new NCMB("YOUR_APPLICATIONKEY","YOUR_CLIENTKEY");

でもって、

$ node temp102.js

で、動作確認。

##最後に

今回は、安価でI2C対応の温度センサーTMP102のデータをmobile backendにアップロードする方法を記載しました。

次回は、ToCoStickXBeeを使った例について書こうかと思っています。

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