AngularDartとAngularJS、処理系の違いもあってあんまり比較された記事を見ないので、比較してみました。
ベンチマーク方法
こちらのアニメーションでのベンチマークを参考に、少し改良を加えた物をAngularDart/JS両方で実装し、100個の円状のオブジェクトを色を変えつつ回転移動させるというアニメーションにかかる時間の100回の平均を取りました。ブラウザはDart 1.7に同梱のDartiumです。
ソースコードはこちらです。Dartを使う都合上、デモサーバーを用意できなかったので、もし結果を自分の目で確かめたいというかたはリポジトリをクローンして動かしてください。
結果
1位 AngularDart 718ms
2位 AngularDart(コンパイル後JS) 987ms
3位 AngularJS 990ms
考察
各所で「速い」と謳われるDartだけあって、Dartium上ではAngularJSに大きな差を付けて1位でした。dart2jsでコンパイルされた後のjsとAngularJSではほとんど違いがありませんので、altJSとしてのDartは十分に力を持っていると言っていいのではないでしょうか。
ただ気がかりなのはAngularDartを用いた2つのケースではどちらも1回目の計測値が異常に大きくなっており、何らかのオーバーヘッドがあるのではないかと思われます。また、dart2jsはとても遅いので、>pub serve
でのリアルタイムコンパイルはよほどのサーバーでないとまだ実用には耐えません。dart2jsを使う場合は予め>pub build
したものをデプロイするのが得策です。