はじめに
LabVIEWで生成した実行ファイルの動作にはランタイムエンジンやハードウェアに応じたドライバ類のインストールが必要になります。
開発環境側でビルドする際に依存関係のあるパッケージをインストーラに含めることも出来ますが、サイズが大きくなるため、運用方法によっては個別のインストーラで持っておいたほうが便利です。
NIのWebサイトからランタイムやドライバの個別パッケージを入手することが出来ますが、サイト内の検索がしづらいので入手先のリストを作成しました。
LabVIEW Run-Time Engine
LabVIEWで生成された実行ファイルの動作には開発環境と同じメジャーバージョンのランタイムが必要になります。
バージョン | URL |
---|---|
LabVIEW 2016 | http://www.ni.com/download/labview-run-time-engine-2016/6066/en/ |
LabVIEW 2015 SP1 | http://www.ni.com/download/labview-run-time-engine-2015-sp1/5841/en/ |
LabVIEW 2014 SP1 | http://www.ni.com/download/labview-run-time-engine-2014-sp1/5198/en/ |
LabVIEW 2013 SP1 | http://www.ni.com/download/labview-run-time-engine-2013-sp1/4539/en/ |
LabVIEW 2012 SP1 | http://www.ni.com/download/labview-run-time-engine-2012-sp1/3710/en/ |
LabVIEW 2011 SP1 | http://www.ni.com/download/labview-run-time-engine-2011-sp1/2897/en/ |
LabVIEW 2010 SP1 | http://www.ni.com/download/labview-run-time-engine-2010-sp1/2292/ja/ |
LabVIEW 2009 SP1 | http://www.ni.com/download/labview-run-time-engine-2009-sp1/1600/ja/ |
LabVIEW 8.6.1 | http://www.ni.com/download/labview-run-time-engine-8.6.1/1244/ja/ |
上記のリンクは全てWindows用で32bit版のLabVIEWでビルドされた実行ファイル用のものです。
64bit版や他のOS用のランタイムが必要な場合は各ページ内の「More Information」にあるリンクから辿って下さい。
ランタイムエンジンはOSが64bitであっても、実行ファイルのビルドに使用したLabVIEWが32bit版であれば32bit版のランタイムを使用します。
LabVIEWランタイムエンジンの互換性
http://digital.ni.com/public.nsf/allkb/41D56D4142E53CA2862570B400819E72
ドライバ
ハードウェアを扱うアプリケーションではランタイムエンジンとは別に各種ドライバが必要になります。
ドライバにもよりますが、下記のように3種類のパッケージが存在するものがあります。
(各ドライバのページでMore Information からリンクを辿れます。)
・ Full Version
・ Runtime with Configuration Support
・ Runtime
Full Versionは開発環境向けのライブラリも含むバージョンです。
LabVIEW用には直近4バージョン程度のライブラリを含みます。(対応する開発環境のバージョンはDescriptionやReadmeを確認)
古い開発環境を使う場合はインストールするドライバのバージョンに注意が必要です。
開発環境向けのライブラリを含んだパッケージですが、ランタイム環境の構築でも使用出来ます。
Runtime with Configuration Support はランタイム用のパッケージです。ハードウェアの各種設定や動作チェックに必要なソフトウェア(NI MAX等)が含まれます。
Runtime は動作に必要最小限なパッケージで消費するディスクの容量も最小限に抑えることが出来ます。
但しNI MAX等は含まれていないため、ハードウェアの各種設定をアプリケーション側で対応する必要が出るケースもあります。LabVIEWを熟知した上級者向けのパッケージです。
ドライバの入手先
ドライバに関しては種類が多く、更新頻度も高めなので検索の入り口へのリンクを貼るだけにしておきます。
下記のページで検索をすればリリース日でソートして簡単に目的のバージョンを見つけられます。
http://www.ni.com/downloads/ni-drivers/ja/
よく使うドライバパッケージ
NIデバイスドライバパッケージ
主要なドライバやランタイムエンジンが一式まとめられたパッケージです。
ランタイムエンジンは直近の4バージョン程度が含まれます。
安易にフルインストールすると結構な容量を食うので注意が必要です。
※但しドライバをインストールする対象のPCが開発用で、アプリケーションビルダを使う場合はこのパッケージから必要なパッケージを一括でインストールしたほうが後々煩雑にならなくて済みます。(アプリケーションビルダで「追加のインストーラ」を含んだインストーラをビルドする際にローカルにキャッシュが無い場合はパッケージのインストール元のパスやディスクを求められることがあります。ドライバパッケージをバラバラでインストールすると煩雑になります。)
NI-DAQmx
NI社製の計測モジュールを使用する場合は必須です。
NI-VISA
計測器制御をするアプリケーションではほぼ必須です。
(NI-488.2等にも含まれるため、個別でのインストールは不要なケースもあります)
VISAはVirtual Instrument Software Architecture(仮想計測器ソフトウェアアーキテクチャ)の略です。
計測器制御でよく使うインタフェースを抽象化してほぼ同じコードで扱えるようにしてくれます。
GPIB,VXI,PXI,シリアル(RS232/485),イーサネット,USBインタフェースに対応します。
NI-488.2
NI社製のGPIBインタフェースのハードウェアドライバです。
NI-Serial
NI社製のRS232/RS485/RS422インタフェースのハードウェアドライバです。
その他
VISAドライバの競合問題
Keysight(旧Agilent)等、他社のVISAドライバがインストールされている環境では競合を回避するための設定が必要です。
NI GPIBコントローラとアジレントテクノロジー社製HPIBコントローラを同じシステム内で共存させて使用することができますか?
http://digital.ni.com/public.nsf/allkb/93FEDD0576ACE96086256F480025E999?OpenDocument
Keysight GPIB 測定器をNational Instrument 社のLabVIEW 環境で使用する際のヒント
http://jp.em.keysight.com/tmo/TechnicalSupport/Automatic-measuring/applinote/applinotelist.htm