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R de 『カーネル多変量解析』

Last updated at Posted at 2016-10-27

『カーネル多変量解析』 赤穂昭太郎 (岩波書店)

手を動かして図を再現するのは初学者の常套手段として。
とりあえず1章の図4枚をRで作ってみる。

私は、手を動かす時はネチネチ泥臭く組んでみるようにしています。
解析に今すぐ使いたい方は、格好良く{kernlab}を使った例が↓。
http://www.slideshare.net/yokkuns/tokyor45

カーネル関数の例

先に図1.2からいきます。

k(x, x')=exp(-\beta\ ||x-x'||^2)

このカーネル関数を、x-x'を横軸に取って描画する。

# x座標
a <- seq(-3,3, length=100)

# 色の準備
N <- 10
Col <- colorRamp(c("Red","Green","Blue"))
Col1 <- rgb(Col(seq(0, 1, length=N))/255)

plot(a, exp(-a^2), type="n")
for(b in 1:N)
  lines(a, exp(-b * a^2), col=Col1[b], lwd=2)

β依存的にトンガっていくのが分かります。

#サンプルデータ
続いて図1.1。
見栄えのするサンプルデータの準備は結構ツライ(あるある?)。

こんな風にしました。
最後にround入れて丸めておくのが後々効きます。

set.seed(1)
N <- 18
x <- runif(N,-2,2)      # X座標
e <- rnorm(N, 0, 0.03)  # 正規誤差

A <- 0.7  # 定義域の真ん中だけ凸にしたい
y <- rep(0, N)
  y[abs(x)<A] <- -0.5*x[abs(x) < A]^2+0.3
  y <- round(y -0.05*x + e, 3)

#カーネル関数を使った近似
超短縮版で要約します。

線形回帰と同じイメージから入ります。
所与のデータ集合(X, Y)に対して、関数y=f(x)で近似する。
そのために誤差Y-f(X)の2乗の総和を最小化できる回帰係数を求める。

カーネル関数を使った近似では、このf(x)が特殊な形をしている。
回帰係数をα_1~nとして、

f(x)=\sum_{j=1}^n α_j\ k(X_j, x)

N個$全て$を考慮している、というのがミソです。

2乗誤差の総和は、

\begin{eqnarray}
R_k(α)&=&\sum_{i=1}^n\Big(Y_i-\sum_{j=1}^n α_j\ k(X_j, X_i)\Big)^2 \\
&=&(Y-Kα)^T(Y-Kα)
\end{eqnarray}

ただし、

K_{ij}=k(X_i, X_j)

この2乗誤差の総和を最小化するαは、

α=(K^TK)^{-1}K^TY=K^{-1}Y

と書ける。ので、これを元にf(x)を描けばよろしい。

ただしこれだと、(X, Y)を100%フィットさせた関数になるので、過学習になりがち。なので、$正則化$項目を入れる。

α=(K+λE)^{-1}Y

Eは単位行列。λで調整する。

行列Kを求める。
Yを丸めておかないと、solveでラリる。
データ点の数が18という微妙な数なのも、このせい。

K <- matrix(0, N, N)
for(i in 1:N)
  for(j in 1:N)
    K[i, j] <- exp(-(x[i] - x[j])^2)

λを決めればαが決まる。

lamda <- `hoge`
alpha <- solve(K+ lambda*diag(N)) %*% y

回帰曲線を構成する(x_k,y_k)は、こんな感じになる。

x_k <- seq(-2, 2, length=200)
y_k <- 0
for(i in 1:N){
  y_k <- y_k + alpha[i] * exp(-(x[i] - x_k[k])^2)
}

あとはfor文でお絵描き。(図1.3と1.4ですね)
スクリーンショット 2016-10-27 20.10.00.png

手を動かすと、大分イメージが湧くと思います。

enjoy!!

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