n変量正規分布
n変数正規分布の確率密度関数は、任意の$x\in{}\mathbb{R}^n$として、
f(x) =f(x\ |\ μ, \Sigma) = \frac{1}{(\sqrt{2\pi})^{n}\ \sqrt{|\Sigma|}}\ exp\Big\{-\frac{1}{2}(x-μ)^T\Sigma^{-1}(x-μ)\Big\} \tag{1}
(1)に従う集合$X$について、
\vec{X} \sim N(\vec{μ}, \Sigma) \tag{2}
と書くが、この時、
E(\vec{X}) = \vec{μ} ,\ var(\vec{X})=\Sigma \tag{3}
$\Sigma$は、$n\times{}n$行列で分散共分散行列。
条件付きn変量正規分布
( \vec{X_1},\ \vec{X_2}) \sim{} N(\vec{μ}, \Sigma) \tag{4}
ならば、
\Sigma=\begin{bmatrix}\Sigma_{11} & \Sigma_{12} \\ \Sigma_{21} & \Sigma_{22}\end{bmatrix}
($\Sigma_{21}=\Sigma_{12}^T$ですね。)
として、
\vec{X_2}\ |\ \vec{X_1} \sim{} N(\vec{μ_{2|1}},\ \Sigma_{22|1}) \tag{5}
ただし、
\begin{eqnarray}
\vec{μ_{2|1}} &=& \vec{μ_2}+\frac{\Sigma_{21}}{\Sigma_{11}}(\vec{X_1}-\vec{μ_1}) \tag{6}\\
\Sigma_{22|1} &=& \Sigma_{22}-\Sigma_{21}\Sigma_{11}^{-1}\Sigma_{12} \tag{7}\\
\end{eqnarray}
と書ける。
小考
という訳で、この$\Sigma_{ij}$に対して、カーネル関数$k(x_i, x_j)$を設計するわけですね。
例えば、
k(x_i,x_j)=\Sigma_{ij}=\eta^2exp\big(-\rho^2(x_i-x_j)^2\big)+σ^2δ_{ij}
($\delta_{ij}$はクロネッカのデルタ)
すると、既知の$X_1$を条件とした未知$X_2$の予測分布が得られる。
つまりこれって観測データに基づく非観測データの推定なので、(多変量正規分布を仮定した)回帰や分類に使える、という事。
cf.
第12回 多変量正規分布,
http://www.eco.osakafu-u.ac.jp/osakafu-content/uploads/sites/9/2014/06/us-ln12.pdf
二変量正規分布の条件付き分布の解釈
http://www.creativ.xyz/bivariate-normal-distribution-328