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SORACOM × LoRaWAN実証実験中

Last updated at Posted at 2016-12-20

こんにちは、SORACOM BDの大槻です。
LoRaWANやってみた系はウフル様やクラスメソッド様にBlogを書いて頂いているので、
今回はそもそもLoRaWANって何のご紹介をしたいと思います。

LoRaWANって何だ?

みなさんLoRaWANってご存知でしょうか?
ここ半年くらいでよく耳にするようになったIoT向け無線通信規格の1つです。
一般的にはLPWAのカテゴリの1つに分類されています。
LPWA=Low Power Wide Areaの略称なので、
要するになるべく消費電力を抑えて遠くに飛ばしちゃおうという規格です。
LPWAは大きくライセンス系とアンライセンス系に分かれており、
ライセンス系は無線局免許が必要、アンライセンス系は不要になります。
前者は既存の携帯事業者さんのように総務省さんから包括免許を取得して運用しますが、
後者は不要なので比較的簡単に運用ができるんですね。LoRaWANやSIGFOXはこちらに入ります。
("免許不要"と聞くと、よくじゃあ技適が要らないんだね!とたまに誤解される方がいらっしゃるのですが、
無線機器としての技術適合取得は全く別の議論なのでもちろん取得必須です)

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また、アンライセンスと言えど日本では920MHz帯域のARIB規定(T108)に準じた実装、運用が必要です。
具体的には以下について、規定範囲内で実装する必要があります。
・無線出力(空中線電力):特定小電力無線局だと20mW以下
・周波数チャネル、帯域幅:LoRaWANの場合920.0~928.0MHz / 200kHz
・キャリアセンス:128μs以上
・送信時間制限:400msec以下
・送信休止時間:送信時間の10倍

特徴

LoRaWANに関しては送信距離10~20kmくらい、送信時の電力は20mAくらい(待機時はさらにその1/100)なので、
低消費電力のBLEに比べて距離は100倍以上、
広域通信できる携帯電話に比べて1/10くらいの消費電力を実現できるわけです。
※現状日本で使える最大無線出力=20mWだと実測では1.5~6kmくらいになります。
  もちろん海岸線等で飛ばせば10km以上も測定はできますが上記は各地フィールド試験を踏まえた値です。

ただしスループットは非常に低いので、低容量のデータを少しずつ送るのに向いています。
温度、湿度、加速度など各種センサーであれば数バイト程度ですし、
最近Amazonさんから出たDash Buttonなんかも面白いですね。
LoRaWANはIoT特化規格なので通信のスタートは基本的にUpliinkからスタートなのですが、
ACKを返したり、ピギーバック的にアプリケーションからのDownlinkの通信を行ってもOKです。
(ほかにもPaging的な方式等もあるのですが、詳しく知りたい方はLoRaWAN specご参照ということでw)

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アーキテクチャ

アーキテクチャとしてはこんな感じになっていて、
主にModule-Gateway-Network Serverという3部で構成されています。
よくWiFiのようにModuleとGateway(基地局)だけあれば使えるイメージを持たれている方が多いのですが、
実際にはNetwork serverというコアネットワークがパケットのルーティングや
データの暗復号等を処理しており、ここを各ネットワーク提供事業者が管理しています。

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Why SORACOM?

LoRaWANだけだとModuleに対してWireless Connectivityを提供しているだけなので、IoTではなくM2Mで終わってしまいます。
そのため、ソラコムではLoRaWANのNetwork Serverに既存のSORACOM Beam/Funnelを適用することで、LoRaWANでもHTTP(S)ベースで各種クラウドやオンプレサーバーと連携できるようにしました。

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こうすることで、Module側で取得したデータをクラウドまで送信→蓄積・可視化・各種アプリケーション連携ができるようになり、 簡単にE2EでセキュアなIoTを実現できます。
できるだけWireless agnosticに使って頂けるよう設計しているのもソラコムのポイントの1つです。

いつからサービスやるの?

この夏からPoC(Proof Of Concept)として都内はもちろんのこと、全国各地で実証実験を進めています。
かなりデータも集まってきたので来年はいろんな発表ができると思います。乞うご期待ください!

お問い合わせはこちらまで

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