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PayPalのIn-Context CheckoutをRestAPIで再現する

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PayPalのエクスプレスチェックアウトをRestAPIで再現するの続編。

はじめに

PayPalが新しい機能をリリースしたという情報を頂いたので、さっそく使ってみる。新しい機能はIn-Context Checkoutと言って、Express Checkoutと違って自分のサイト内で決済ができる。Express Checkoutからの変更は簡単ということ(参照)だったが、予想通り簡単じゃなかった。

公式の手順

Express Checkoutを既に使っていれば、以下の2つを変更・追記するだけで完了する。
- Update your redirect URL to: https://www.paypal.com/checkoutnow/.
- Include the basic integration checkout.js.

実際の手順

(将来的に使わなくなると言われている)ClassicAPIは使いたくないので、今回もRestAPIでやってみた。苦労してなんとか動作確認も出来たが、In-Context Checkoutの正しい使い方じゃないかもしれない。

とりあえず、新しいライブラリが出てたのでアップデートする。たぶん、今回の件には関係がない。

<dependency>
  <groupId>com.paypal.sdk</groupId>
  <artifactId>rest-api-sdk</artifactId>
  <version>1.4.2</version>
</dependency>

それで、最初から躓く。
「すいません。your redirect URLって何でしょう?」

ここから回答編。
前回の記事でこのようなコードを書いた。

Payment createdPayment = payment.create(apiContext);
for (Links links : createdPayment.getLinks()) {
  if (links.getRel().equals("approval_url")) {
    return "redirect:"+links.getHref();
  }
}

このapproval_urllinks.getHref()こそがyour redirect URLである。すなわち
return "redirect:https://www.paypal.com/checkoutnow/"
とすれば良いのである・・・と思いきや、ここにも落とし穴がある。これではダメなのだ。

そもそも、approval_urllinks.getHref()にはtoken=EC-xxxxxxというリクエストパラメータが含まれている。このリクエストパラメータをIn-Context CheckoutのAPIエンドポイントに含める必要があるのだ。ちなみにこの情報は公式には載っていない(はず)。PayPalが提供しているデモを実際に動かして、そのリクエストパラメータを調査して見つけ出した。

実際に動かせるコードは以下になる。

Payment createdPayment = payment.create(apiContext);
for (Links links : createdPayment.getLinks()) {
  if (links.getRel().equals("approval_url")) {
    String tmp = links.getHref();
    tmp = tmp.replace("https://www.sandbox.paypal.com/cgi-bin/webscr", "https://www.sandbox.paypal.com/checkoutnow"); //sandbox用。本番では"sandbox"を取る。
    return "redirect:"+links.getHref();
  }
}

これだとEC-xxxx以外に余計なものも送ってしまうのだが、EC-xxxxだけ取り出せるようになっていないし、パースするの面倒なのでこうした。ちゃんと動くからいいでしょ。ちなみに、残りは前回の記事と同様で良い。

あとは対応するHTMLに以下を追記する。

<script>
  window.paypalCheckoutReady = function () {
    paypal.checkout.setup('Your-Merchant-ID', {
        environment: 'sandbox',
        button: 'paypalButton'
      });
  };
</script>
<script src="//www.paypalobjects.com/api/checkout.js" async="async"></script>

私はbuttonをsubmit属性にしているのでこのようになるが、formaを使っている場合はやり方が変わる。詳しくは公式を参照(ここはちゃんと情報あるよ、少なくともbuttonとformとaは)。Your-Merchant-IDPayPalのアカウントにログインして、「個人設定」を押下すればページの下の方で確認できる。本番ではenvironment: 'sandbox',を削除する。

さいごに

個人的にイケてないと思う所(素人目線)を挙げる。

言わずもがな、やはり公式の通りにやってもうまくはいかなかった。Classic APIユーザーだとすんなりいくのかもしれない。最近PayPalは長年のユーザーの不満(API関係の情報のわかりにくさ等)を解消しようと色々と努力しているらしい。今回の場合、王道を使っていなかった私に問題があるかもしれない。

個人的に、Javascriptにenvironment: 'sandbox'とわざわざ書くのはイケてないと思う。Javaプログラムの方は設定ファイルでsandboxと本番を簡単に切り替えられるように実装できるが、Javascriptはわざわざ書きなおさなければいけない。sandboxと本番の切り替えをする際、なるべく編集するところは少なくしたい。ただ、前述のとおり、もしかしたら私のIn-Context Checkoutの使い方が間違っているのかもしれない。・・・が、少なくとも私の実装方法においてはenvironmentの存在意義はないし、もっと言うとYour-Merchant-IDも不要である。あくまで素人意見です。

In-Context Checkoutについてはポップアップ型のチェックアウトということなので、たしかにその通りに動作する。Express Checkoutとの違いはポップアップするかどうかである。・・・たぶん、この微妙な差が購買活動において大きな差を生むのだと思う。そんな記事か論文を読んだことがある。個人的には、苦労して実装したもののUXの違いが微々たるものだったので感動はあまりなかった。・・・が、売上が上がれば正義なので、売上向上の役に立って欲しい(そもそも何も売ったことないので比較はできないのだけど)。

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