定款を作成する
まずは定款の作成までフォームに従って進めます。
認証方式を選択する
定款を作成できたら、認証方式を選択します。
電子定款認証と紙定款認証があり、電子定款のほうが収入印紙が不要となるので安上がりのようです。
私は、電子定款で進めました。
定款を公証役場で確認してもらう
freee には
専門家に電子認証を依頼する前に公証役場で定款の内容を見てもらいましょう。
としか書かれていません。
(おいおい、どうやって確認してもらうんだよ
電子定款ってことは、メールなん?どこにおくるの?
それとも、印刷して直接持っていけばいいの?)
と悩んだ挙句、とりあえず最寄りの公証役場に電話してみることにしました。
自分「あの。会社設立をしたくて定款を作成したんですが、文面の確認ってしていただけるんでしょうか?」
公証役場「ご自分でやられるんですか?」
自分「会社設立freeeというサイトを使ってやろうとしているんですけど」
公証役場「私はそのfreeeというのを存じあげていませんが、司法書士さんにお願いしたりしないんですか?」
自分「公証役場に文面を確認してもらったあとで専門家に相談しましょうとなっていまして…」
公証役場「そうなんですか?(あきらかにめんどくさそう)。じゃあ、とりあえずFAXおくってもらえますか」
自分(FAX!!)
自分「わかりました。よろしくお願いします」
公証役場宛に定款の文書に、連絡先をなど記載したヘッダを1枚つけてFAXを送りました。
数時間後に電話がかかってきて
公証役場「確認させてもらいましたが、何点か気になることがあります」
- 事業目的の条文で「および」と「及び」が混ざっており、統一するべき
- 発行可能株式数 が 設立時の発行枚数が入っているけど、将来どこまで発行するかの枚数を入れるように
- 発起人の住所が印鑑証明に記載されている住所と一致しているか確認しておいてほしい
という指摘をもらいました。
この状態ではいつ定款を渡せるかもわからない。ということです。
どうでもいいですけど、この電話で指摘してくれた人もあきらかにめんどくさそうでした。
素人と話すのだるいから、司法書士経由にしてくれよ。と言わんばかり…。
専門家に連絡
ともあれ、公証役場の確認はできたので、指摘された箇所を修正して 次のステップ専門家への連絡をします。
公証役場への確認はとれたので、チェックを。定款を受け取る日時は不明なのでチェックを入れずに依頼を出しました。
専門家から返信
司法書士からメールで連絡があります。
3営業日以内と記載されていますが、私の場合は翌日にありました。
司法書士のメールには確認を行った公証役場などの確認と、
認証代行費用(私の場合は5,000円)の振込先が書かれています。
振り込みを済ませて、メールの質問事項と、会社設立freeeで出力したpdfを添付しました。
司法書士が確定したことで、定款の文言も変わっています。再出力したものを利用します。
担当司法書士が公証役場と調整
担当司法書士が公証役場と定款の文面について調整してくれます。
私の場合は上記メールを返信した翌日に調整が完了したとメールが有りました。
これで、最終的な定款と司法書士への委任状のpdfが freee で取得できるようになったようでした。
司法書士からのメールには
あとは、直接公証役場に連絡していただき、担当公証人のいる日で受領の日時を決めてください。
その際、freeeのサイトをよく読み、忘れ物のないようにしてください。
※freeeのサイト上で「委任状」を印刷していただき、定款と一緒にホチキスで止めて、発起人実印の押印と割印をしてお持ちください。
とだけ書かれています。
さて?定款は何部印刷するのか。よくわかりません。
Webを見てる限りは3部に見えるけど…?
公証役場に聞いてもよかったんだけど、発起人が複数人いるため
全員分の実印を書類に押すだけで時間がかかるので、定款をいつ持ち込むかとかいう話になっても面倒なので、司法書士にメールで聞くことにしました。
定款は電子での申請になるので、委任状と合わせたもの一部あればたります。
役場で謄本を2部もらえるようにしてあります。
とのことで、電子定款の場合は一部でよかったようです。
定款の製本
次は定款の製本と割り印方法ですが
株式会社設立手続(STEP6):「委任状付きの定款」への押印及びそのご送付
このサイトがわかりやすかったです。
委任状を1ページ目に、後ろに定款を印刷したものを。
それらをとじて、表裏両面に割印と、表の空きスペースに捨印。そして名前の横に印。でよさそうです。
定款の認証
作成した定款は 公証人 という人に認証して貰う必要があります。
これは作成した定款が法的に正しい内容であることを認証してもらう手続きのようです。
司法書士から連絡を頂いた段階で公証人との話はついており、
あとは製本した定款を持ち込むことで、認証済みの定款を受け取れるということのようです。
公証役場に再び電話をし、いつ訪問すればいいか約束をつけます。
私の場合は即日約束をつけれましたので、その日のうちに公証役場に向かいました。
その際に必要となるのは下記の書類です。
- 製本した定款
- 発起人の印鑑証明を1部(複数人いる場合は人数分)
- 訪問者の身分証明書
- 電子定款を受け取るためのCD-R
- 認証料の現金(私の場合は51,900円でした)
公証役場で上記書類一式を提出すると、30分ほどで公証人に呼ばれます。
公証人からは認証できました。と言われて2部定款のコピーとCD-Rを受け取り、その場で認証料を支払いました。
資本金の準備
出資額ピッタリの入金記録のある通帳のコピーが必要となります。
資本金1000万円なんだから、口座に1000万円以上入ってればいーんでしょ。と思ってましたが、そうではないようです。
例えば、資本金1000万円であれば、1000万円ピッタリの出資者名義での入金記録が必要ということです。
金額が大きいとインターネットバンキングでは振り込みができませんので、窓口に出向く必要がありました。
同一口座からの出金・振り込みでも振込手数料がかりますので、ちょっと存した気分です。
とりあえず、振り込みを済ませて freee に書かれているようにコピーを取れば準備OKです。
登記書類を製本する
会社設立 freee のサイトのpdfを参考に登記書類を製本します。
【株式会社設立登記申請書】の左上に (控) と書かれている書類は本当に控えみたいなので、そのまま手元に残しておきます。
収入印紙を貼るページが有りますが、収入印紙はこの後持ち込む法務局で買えるので、そのままで良いいです。
法務局に登記資料を持ち込む
会社設立 freee のサイトに表示されている最寄りの法務局に製本した申請書類を持ち込みます。
法務局で収入印紙を購入したら、収入印紙を貼るページに貼って、窓口に提出します。
窓口でざっと内容を確認してくれて、「問題がなければ◯◯日までに連絡がなければ書類不備はありませんので登記は完了です」と言われるので、それにしたがってじっくり待ちましょう。(私の場合は1週間後でした)
法務局に登記事項証明書を受け取りに行く
指定された日付になって連絡がなければ書類は問題なかったということなので、登記事項証明書を受け取りに行きましょう。
発行を依頼する資料も freee でダウンロードできます。
ここで気をつけなければならないのは同時に印鑑カード発行と印鑑証明を取得する書類も存在することです。
freee の書類の掲載順番的に 登記事項証明書 の発行を最初にしたくなりますが、
登記事項証明書 と 印鑑証明 の発行窓口は一緒で、印鑑証明 は 印鑑カード が無いと発行できないので
最初に印鑑カードを作成し、その後 登記事項証明書 と 印鑑証明 の発行依頼するのが最短ルートっぽいです。
書類の発行には登記事項証明書1枚あたり600円と印鑑証明1枚あたり450円分の収入印紙が必要です。
WEBから申し込むともう少し安く発行できるみたいです。次回はそちらを利用することにしようとおもいます。
ちなみに、登記事項証明書の原本はこのあと税務署へ提出することになりますが、印鑑証明は使いみちがありませんでした。
ですが、銀行口座の開設には 登記事項証明書 と 印鑑証明 の両方が必要となります。
今後法人として様々な契約をするにあたってこれらの書類が必要になることが多くなりそうですし、
3ヶ月以内であれば使える。というケースが多いので多めにとっておくといいかもしれません。
freee で登記完了を宣言する
freee のサイト上で会社登記の完了ボタンを押します。
その際に 登記事項証明書 に書かれた会社登記日を入力しましょう。
ボタンを押した瞬間に会計freeeの広告メールが届きます。流石ですね。
登記事項証明書 を使って各役所に提出する書類を作成する
続けて、各種役所に提出する資料を作成します。
freee で取得できる資料と、都道府県・市町村ページで取得できる資料と、定款のコピー、登記事項証明書のコピーを用意することになります。
freee で取得できる資料にはすでに入力項目が埋まっているので、あとは印鑑を押すだけです。
都道府県・市町村ページで取得できる資料 は提出資料フォーマットのpdfがダウンロードできるページヘのリンクだけで、印刷後に色々記入する必要があります。
定款のコピーは電子定款だったので、公証役場で受け取ったCD-Rに保存されているPDFを印刷して使いました。
印刷が終わったら、書類を持って freee で指定された役所に持ち込みます。
結構すんなり終わっていくのですが、年金事務所だけ注意が必要でした。
freee で作成した資料は、会社が社会保険に加入する。という申込資料だけで
社会保険に加入する社員を申告する書類がなく、現地で記入することになりました。年金手帳に記載された基礎年金番号なども必要となるので、注意が必要です。
また、この段階で給与も指定する必要があります。
私はずっとサラリーマンをしていたので、4,5,6月の平均賃金額で1年間の社会保険額が決まる。そういう制度なのだと思い込んでいました。
しかし、実際はそうではなく 各企業が社員の保険料レンジが変わる場合は自己申告する。という仕組みで
毎月改定するのは大変なので、4,5,6月の平均賃金で1年間固定する。という制度をとっている会社が多い。ということだったようです。
8月末まで前職でもらっていた給料を元に来年8月まで社会保険料を収めないといけないと思っていましたが、
ここで記入した賃金を元に社会保険料を計算して請求してくるとのことで、かなり意外でした。
法人口座を作成する
最後に銀行口座を作成します。
freee では ジャパンネットバンク と みずほ銀行 が簡単に口座開設できるようになっています。
私はメガバンクをメインバンクにしようとなんとなく思っていたので、みずほでいいか。と思ったのですが
どうやら、法人用口座は毎月2,160円の手数料がかかるようです。
銀行口座の維持に2,160円払うなら github とか confluence とかもっと有意義なものに使いたい。と思いました。
ウチの会社の取引は基本的にクレジットカード取引になるので口座に直接振り込んでもらうこともあまりないと思うので、結局、手数料がかからなさそうなジャパンネットバンクにしました。
WEB上の入力フォームは freee で入力した情報が自動的に反映されてほとんど入力しなくてよかったです。
最後に、登記事項証明書と印鑑証明、税務署で受け取った書類控えのコピーと、申請者の本人確認書類のコピーなどを郵送で提出して、口座開設は完了です。
最後に
会社設立freee は非常に便利なサービスなのですが、
説明不足感を感じることが多く、なんのためにその手続をしなければならないのかもわからないことが多数あります。
このエントリが 補足資料として参考になれば幸いです。
登記にかかった期間ですが、私の場合は投資家がおり、その相手と地理的に離れていたこともあり
何度か実印の押印のために郵送で書類をやり取りして時間を食っていることがありました。
それを含んで最後の法人口座開設手続きまで約3週間かかりました。ペーパーワークは大変ですね。