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Windows10 IoT CoreとRaspberry Pi 2の概要とセットアップ

Last updated at Posted at 2015-10-17

はじめに

前回はQiitaとはてなブログの相互運用の試用で、C++でHello Worldのプログラムを書いてみました。今回は、タイトルに上げたWindows 10 IoT CoreとRaspberry Pi 2の概要を説明しつつ、セットアップまでを行いたいと思います。

なお、はじめに伝えておきますが長文失礼です。本当は画面上にHello Worldまで表示させたかったんですけど、セットアップまでで長文になってしまったので分けました。
また、同様の内容をすでにプログラミング生放送勉強会 第35回@株式会社DMM.comラボ(恵比寿)で登壇し発表をしています。その時のスライドは下記URLです。
Windows 10 IoT Core上でのRaspberry pi 2 開発について

Raspberry Piとは

ARMを搭載したシングルボードコンピュータです。

特徴

格安 本体と必要なものをそろえても1万円以下で済みます。
軽量 軽く手のひらに載るサイズです。
Raspberry Piはイギリスのラズベリーパイ財団によって教育向けコンピュータとして開発され、累計500万台(2015年2月18日時点)を売り上げています。

対応OS

Linuxと今回取り上げるWindows 10 IoT Core(Raspberry Pi 2のみ)です。

なお、Raspberry Pi対応Linuxのディストリビューションは、主に下記があります。
Raspbian DebianをRaspberry Pi向けにカスタマイズ
Pidora Fedoraを同じくカスタマイズ

Linuxを使ってできること

デスクトップパソコンとして利用

Linuxのディストリビューションをインストールすることができるため、そのデスクトップ環境を利用することができます。

サーバーとして利用

上記と同じく、サーバーアプリケーションを実行してWebサーバーなどのサービスを提供することができます。

電子工作に利用

プログラムを開発し、Raspberry Pi本体の接点からGPIO(汎用入出力)やI²Cデバイスを使用することができるため電子回路を作り、例えばロボットを制御することもできます。

Windows10 IoT Coreとは

IoTデバイスで動作する無料のWindowsです。

Windows10 IoT Editionsの一部

従来の組み込み向けWindowsであるWindows Embeddedがリニューアルし、Windows 10 IoT Coreのほかに下記のエディションがあります。
for industry devices POSやATMなどを想定
for mobile devices 業務用ハンディーターミナルなどを想定

対応デバイス

  • Raspberry Pi2
  • MinnowBoard Max
  • Arduino

Windows10 IoT Coreでできること

Universal Windows Platform(UWP)アプリの実行

これは、この後記載のHello World画面表示で説明します。

サーバーアプリケーションの実行

IISは今のところ提供されていませんが、UWPアプリでサーバーを開発することができ、ブラウザ上からGPIOを制御することもできます。

Windows10 IoT Coreではできないこと

デスクトップパソコンとしての利用

シェル(GUI)やブラウザなどのアプリケーションが提供されていないため、デスクトップパソコンとして利用することは難しいです。この理由は、デスクトップアプリケーションをUWPで作ってしまえば可能ですが、難しいですよね。

直接のデバイス設定

キーボードとマウスは利用できますが、シェルが提供されていないため直接設定することができず、リモート接続したPower ShellかSSHかブラウザ画面から設定することになります。

無線LAN接続(2015年8月23日現在)

IoT Coreが提供している無線LANドライバがOfficel Raspberry Pi WiFi dongleのみでこれが国内販売されていないため、有線LAN接続が必要になります。多分ですが、技適通っていないっぽいです。

セットアップ

必要なもの

Raspberry Pi 2本体のほか

  • USB電源(2A出力)
  • microSDカード(8GB以上 Class10以上のもの)
  • ケース
  • モニターとHDMIケーブル
  • LANケーブル

Windows10 IoT Core

  • Windows10 パソコン
  • MicroSDカードリーダー
  • Windows10 IoT Core for Raspberry Pi 2
  • Visual Studio 2015(Community Edition以上)

PCのセットアップ

Windows10(Version 10.0.10240以上)をインストールする

Windows7以上からのアップデートは今のところ無料ですし、アップデートしちゃいましょう。

Visual Studio 2015(Community Edition以上)をインストールする

ProfessionalやEnterpriseでも使用できるみたいです。その他、インストール時にカスタムインストールでTools and Windows SDKを有効にする必要があるそうです。

Windows IoT Core Project Templatesをインストールする

Visual Studioのプロジェクトの新規作成にIoT Core開発のテンプレートを追加します。

Windows10の開発者モード設定を有効にする

設定 ⇒ 更新とセキュリティ ⇒ 開発者向け
更新とセキュリティ.png

Raspberry Piのセットアップ

Windows10 IoT Core toolsをパソコンにインストールする

インストールするとプログラムフォルダにイメージファイルがインストールされているはずです。(C:\Program Files (x86)\Microsoft IoT\FFU\RaspberryPi2)

SDカードにイメージを書き込む

スタートメニューにWindowsIoTImageHelperと入力し、Windows IoT Core Image Helperを起動し、上記のイメージを指定して、[Flash]ボタンをクリックします。
setup.png

Raspberry Pi 2を起動します

以下の手順で起動します
1. SDカード挿入
2. LANケーブル
3. HDMLケーブル
4. USB電源

しばらくすると下記画面が表示されると思います。
iort.png

参考文献

Raspberry Pi - Wikipedia
Windows IoT - Setup your PC for Raspberry Pi 2
Windows IoT - Setup your Raspberry Pi 2
鈴木淳也の「Windowsフロントライン」:「Windows 10 IoT」とはどのようなOSなのか? (1/3) - ITmedia PC USER

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