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スライサー(FDM式3Dプリンタ向け)の作成 考察1(最適経路について)

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1.はじめに

 3Dプリントしていると、写真のような”ポッチ”が付着することがありませんか?
DSC_0208a.jpg
 比較的簡単に除去はできるのですが、地味に面倒です。
 スライサーを作っていて、もしかするとこれが原因か?という点があり、そこを改良すると、現状が改善するかもと期待して、実装した機能です。

2.原因?

 スライサーがスライスするとき、とくに出力する順序は気にせず、求める形状(ノズルの移動経路)を算出しています。
 そして最後にこの経路情報を順次G-Code化しています。
 で思ったのが、ある経路を出力後、次の出力を場所に移動させる必要があり、このとき、出力済の箇所を通過(非出力箇所から出力箇所へ)すると、移動中に垂れたフィラメントが拭われ、現象の”ぽっち”になっているのではないか?
 であれば、この移動経路を変えることにより、垂れているフィラメントを付着させずに済むのでは?
キャプチャ1.JPG

3.最適経路アルゴリズム(考え方)

 ある閉領域を考えます。
キャプチャ2.JPG
 その閉領域の2点をPs/Peとします。
 閉領域はスライスした断面、Psは移動元の点、Peは移動先の点です。
 PsからPeへの移動経路を考えます。(スライス時は考慮しないヘッドの移動パスです)
 何も考えない場合の経路はPs→Peの直線的な移動を示すG-Codeとなりますが、原因?で示したような、箇所を通過することになります。
 そこで、PsからPeへ移動する最適経路として、閉領域内で経路探索すれば解決するはずです。

キャプチャ3.JPG

  • 本機能は、現状検証段階であり、また、移動経路が長くなることから出力時間が伸びるため、パラメータによりON/OFFできるようにしている

4.おわりに

 アルゴリズムの説明がない?と思われるかもしれませんが、上記考えから、アルゴリズム自体は迷路探索と同じようなものです。
 実装した考えについては、まだ検証中で妥協している状態なので、今後改良を加えていきたいと思っています。

 本機能を実装実験したときのものです。(上から、本スライサ機能OFF,本スライサ機能ON,他のスライサ)
 赤い細い線がヘッドの移動ですが、機能ON時は出力物の領域からは基本でません。(右下にあるのは、開始と終了のときのヘッドの動き)
sstpa.png

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