#RAID機能付きのintel系マザーボードにdmraidを入れたときの備忘録です。
-ICH-xxR系のRAIDはFakeRAIDと呼ばれているカテゴリーにあり、
BIOSとWindows側ドライバーのサポートがあってはじめてRAIDドライブとして使えるようになっているものです。
-Linuxではdmraidというパッケージを導入する必要があります。
-ubuntu13.04などでは、インストール時にRAIDを有効にするかどうか聞いてきますので、有効にすることでdmraidパッケージが自動的にインストールされます。
#前準備
-同容量のHDDを2台用意する。
-チップセットがICH-xxR のように、後ろにRが付いたマザーを選ぶ。
-SATAの設定をAHCIではなく「RAID」に設定する。
-Intel RAID BIOSの設定に入る場合は電源ON後にCtrl + 「I」 を押す。
-RAID BIOSに来たら、RAIDにしたいディスクペアを指定して、RAID1を選択。容量を指定する。
#はまりポイントその1:
-2TB以上のRAIDパーティションを作ると、BIOSでは容量は正しいのに、Linux内ではmodulo(2TB+α)のクソ容量になってしまいます。
##対策:
-BIOSから2TB未満サイズのRAIDパーティションを2個作ることで4TBまでのディスクを全部使えるようです。(RAID1を想定)
#はまりポイントその2:
-RAIDボリュームにgrubがインストール出来ずにOSが起動しない。
##対策:
これは、LinuxインストーラーからRAIDパーティションを選択したときのデバイス名を覚えておき、grub導入時に
/dev/mapperと出たら、その後ろに/isw_Xxxxxx_Volume0 (Xxxxxxは自動生成されたパーティション名)と手動入力します。
-TABキーでは補完してくれません。
-メモしわすれたら [ALT]+[2]とかで別コンソールを開いて自分で調べることが出来ます。
- ls /dev/mapper/
#RAID1の運用:
-raidのステータスを見るには
dmraid -s
#1台故障したら?
-ドライブが1台故障したら、degrade運用になりますが、慌てず騒がず、電源を切って故障したドライブを取り除いて再起動します。
-この状態でも普通のシングルドライブと変わりはありません。
-万が一、ドライブ交換作業に失敗したときのためにも、念のために別システムへバックアップを取っておきます。(プラン-Bですね)
-故障したドライブと同規格の新品SATAドライブを挿して、BIOS起動時にCtrl+Iを押してintel RAID BIOSのメニューを開きます。
-RAID1ドライブのペアを組みなおすドライブをどれにするかを自動的に聞いて来ますので、絶対に間違えないように、新品のSATAドライブを指定します。
-ESCでBIOSを抜けてubuntuを再起動すると、普通は自動的にRAID1が再構築されて通常通り使えるようになる、というのが常識ですが、dmraidではその常識は通用しないようです。
-手動で
dmraid --rebuild isw_Xxxxxx_Volume0
-(Xxxxxは実在する/dev/mapper/のデバイス名を指定します)
-を実行して、
dmsetup status
-のカウントアップ表示が100%になり、
dmraid -s
-のステータス表示がok になれば、RAID1再構築は見事に成功です。
万一、ステータス表示がno syncやunknownになってしまったら、失敗です。
バックアップを元に、1からRAIDを構築しなおします。
dmraid、はやくバグ、直して欲しいものです。
#参考文献
dmraid fails to handle status set by ICH10R Bios
--- https://bugs.launchpad.net/ubuntu/+source/dmraid/+bug/619361
dmraid on ICH10R controllers (Ubuntu bug 372170 call for testing)
--- https://lists.ubuntu.com/archives/ubuntu-devel/2009-May/028237.html
TECHIE How to rebuild Intel Raid (isw) on Linux
--- http://techie.org/Blog/2010/09/03/how-to-rebuild-intel-raid-isw-on-linux/