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read.table() でヘッダーをそのまま読み込みたい

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read.table() でファイルをデータフレームに読み込むとき、ヘッダーに R の変数として使用できない文字があると . に自動的に変換されます。
例えば、下記のようなデータがあったとき、

Name Value(1hours) Value(2hours) Value(3hours) #ofCount
Yamada 4.2 5.3 6.4 3
Tanaka 4.5 2.3 4.3 4
Sato 2.3 5.6 4.2 2

次のようなコードでデータフレームに読み込むと、

data <- read.table(filepath, header=TRUE, comment.char="")
print(data)

結果は下記のようになります。

    Name Value.1hours. Value.2hours. Value.3hours. X.ofCount
1 Yamada           4.2           5.3           6.4         3
2 Tanaka           4.5           2.3           4.3         4
3   Sato           2.3           5.6           4.2         2

ヘッダーに注目して下さい。
( および ). に変換されます。#ofCountX.ofCount というわけのわからないものになっています。これは R の変数が数字や記号から始まることができないためです。
これの何が問題かというと、このデータをそのまま作図関数に渡してしまうと、X.ofCount などがそのままグラフに描画されてしまいます。

pairs(data[-1])

プロット1

これを防ぐために read.table() には check.names という便利なパラメータがあります。
規定値は TRUE ですが、これを FALSE にすると、ヘッダーに対する変換を行わないようになります。

data <- read.table(filepath, header=TRUE, comment.char="", check.names=FALSE)
print(data)
    Name Value(1hours) Value(2hours) Value(3hours) #ofCount
1 Yamada           4.2           5.3           6.4        3
2 Tanaka           4.5           2.3           4.3        4
3   Sato           2.3           5.6           4.2        2
pairs(data[-1])

プロット2

おー、便利だ。
ただし、check.names=FALSE にすると、データフレームの便利な記法 $ が使えなくなります。

print(data$Value(1hours))   # Error!
 エラー:   予想外の  シンボル  です  ( "print(data$Value(1hours" の) 

これは R の構文に違反しているためであり、まさにこのエラーが出ないように check.names=TRUE がデフォルトになっているのです。
しかし、これを回避する方法があります。
バッククオートで変数を囲むのです。

print(data$`Value(1hours)`) # OK
[1] 4.2 4.5 2.3

モデル式についても、同様に記述できます。

lm(`Value(3hours)` ~ `Value(1hours)` + `Value(2hours)`, data=data)
Call:
lm(formula = `Value(3hours)` ~ `Value(1hours)` + `Value(2hours)`, 
    data = data)

Coefficients:
    (Intercept)  `Value(1hours)`  `Value(2hours)`  
        -3.4059           1.2888           0.8289  

使ってみると意外に便利です。
以上です。

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