#【前提】
・うそを書くつもりはありませんが。経験や独学で学習した知識に基づいて記述しているため、間違いが多分にある可能性があります。
・Qiitaのブログですが技術的な手順などの記事はほとんどありません。
・裏 Unreal Engine 4 (UE4) Advent Calendar 2016 12月25日の記事の一つになります。
他の記事
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#【目的】
ゲームと構図の関係について、つらつらと思いを書いてみます。
#【構図とは】
カメラの写真やムービー、漫画、アニメーション、絵画等々、視覚訴える映像や画像を作成する場合に視聴者に違和感を与えない(時には逆に与える)ために使用する先人たちと知恵です。
例えばカメラの写真などでも、被写体をフレームのどの位置に入れて撮影すると写真になったときにバランスが良いか
等々の理論になります。
これは先人からの沢山の知恵の結集で、ジャンルによって違いますし、テクニックの数も半端ありません。
ここで全部を紹介することは不可能ですので、古典的な手法ですが幾つか紹介します。
・三分割法
視覚的に調和した構図を作るために使われる定番中の定番です。
表現上の実験や開発を繰り返して、数百年かけて築き上げてきた手法の代表ですね。
フレームを縦横に三分割すると、分割線の交点(力点)にスイートスポットが生まれます、このスイートスポットを目安に
構図上重要な要素を配置してダイナミックな配置にする手法です。
また、ロングショット時の地平線や水平線の目安に使われたりします。
画面の分割の比率は1:1:1です。
・黄金比率(ファイ・グリッド)
「1.618」という魔法の比率で作られる黄金比です。
黄金比は、線分をa,bの長さで2つに分割するときに、a:b = b : (a+b) が成り立つように分割したときの比 a:b のことです。その値はどちらも1.618となります。
画面の分割の比率は1:0.618:1です。
構図について古典的な2つの例を紹介しました。
これ以外にも構図は沢山のテクニックがあります。
ご存知ない方はこの機会に確認してみてはいかがでしょうか?
#【構図とゲーム】
こうした構図はカメラが存在する場合、比較的常識的に使用されます。
ですが、あまりゲームの映像手法でこの手の話題が出てきた例を見たことがありません。
理由的に私が個人的に感じているのは以下の2点です。
1)3Dゲームなどで被写体をプレイヤーとした場合に例えば三分割方を使用してカメラにフレームインさせるには
高度なカメラコントロールアルゴリズムが必要
2)構図(絵の見栄え)を意識しすぎてゲームの本質、プレイ部分に支障をきたすのは本末転倒だから。
多分、これらがゲーム用のカメラであまり構図構図と意識して使用しない理由では無いかと思われます。
(例外もあります、イラストのような静止画を多用するゲームの場合はイラスト自体が構図を意識したりしている)
そんな中で、ゲームでこの構図の概念が使われるとしたら
例えばゲームのタイトル画面のような静的なフレーム又は、シネマティックなシーンではないでしょうか?
逆にプレイアブルな部分である、サードパーソンなカメラでプレイヤーを被写体として三分割法でカメラを制御すると
やはりどうしても、2)のプレイ部分に支障がでる可能性が高いですよね?
#【ue4と構図】
ue4にもシネマティクス部分を担当するマチネやシーケンサーというツールが存在します。
マチネの頃はいまいちでしたが、シーケンサーになって構図を意識したカメラにグリッドを引く機能が追加されています。
簡単に出し方を説明します。
この三分割の交点を目印に構図的に見せたいものを合わせて動画を作成していきます。
シーケンサーになってこのあたりが便利になりましたが
マチネの頃は不自由だったので、私は動画を作る時、自作で三分割線の出力されるポストエフェクトマテリアルを作っていたりしていました。
※著作権的な表示
このコンテンツは、『ユニティちゃんライセンス』で提供されています。
http://unity-chan.com/download/license.html
#【ゲームプレイと構図】
最初に申し上げたとおり、ゲームプレイ中に構図に被写体をあわせることは
プレイヤーのプレイを阻害する等の理由で敬遠されがちだとは思います。
しかし、そういった場面でゲーム側のカメラもまったく構図を意識していないかと言うと違うこともあるようで
下の画像は私の大好きなゲームの一つSKYRIMですが。
サードパーソン視点ののデフォルト位置などに三分割法が使われいるように感じることもあります。
あと、スクショが取れませんでしたがタイトル画面とか。
しかし、こういった場合は全く無理ですけどね(笑
日の丸構図も構図の一つのテクニックではありますが、、、
#【最後に】
最後まで読んでいた頂いてありがとうございます。
構図は数百年の先人たちの知恵の結晶です。
写真には写真に、イラストにはイラストに、ムービーにはムービーの手法があるように
今後、ゲームのための構図理論が実験、開発されていくかもしれませんね。
最後の最後に、「裏 Unreal Engine 4 (UE4) Advent Calendar 2016」はこれにて終了になります。
アドベントカレンダーを執筆されたみなさん、読者のみなさん、今年一年、お疲れ様でした。
良いお年を。