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[ue4] allstarについての御託を並べる

Last updated at Posted at 2016-01-31

【前提】

・自作した映像の解説的な記事です。
・この動画は2日で作成されています。
・この動画はVMDから動画に起こすまでのワークフロー自分で確認するために作成した動画です。
・この動画はすべてue4でレンダリングされています、動画の繋ぎにAEを使用していますが加工には使用していません。
・うそを書くつもりはありませんが。経験に基づいて記述しているため、アニメーション、映像の専門用語等々、間違いが多分にある可能性があります。
・映像理論を書くつもりはありません。その辺りはそういう書籍をご参考にどうぞ。

※注意:全てのURLリンクを開くときは、マウスの右クリックで「新しいタブで開く」で開いてください。
また、画像が小さくて見づらい場合は画像をクリックしてください。

【目的】

この映像で私が何をしたかったのかの解説をするだけです。
理屈ばかり書いているので、アレルギーのある方は読まない方が精神衛生上よろしいかと思います。
本当に、、、

【VMDコンバート】

最近、MMDBridgeの進化によって
今まで鬼門だったMMDのIKや物理演算部分の挙動が
MMDの動きのままにFKにベイクできるようになりました。

これにより、MMDの大量に作成されているアニメーションデータがue4で活用可能になりました。
※当然ですが、VMDモーションの作者さんの意向は尊重しましょう。駄目だと言っているものは使わない方がよろしいかと

その辺の手順は alweiさんがまとめてくださっています。
http://unrealengine.hatenablog.com/entry/2016/01/11/224331

このワークフローの自分的に確立するために今回この動画を作成したわけです。

そして、この記事はその動画で何をやったかについて記述します。

【何を作るか】

できるとなったら何か作りたくなるのが人情です。
何を作るか色々考えたところ最終的に

MMDのオールスター動画のようなものを作ろうという考えに至りました。

ご存じない方のために簡単に説明しますと
MMDオールスター動画とは、MMDの各ジャンル(ボカロ、東方、アイマス、艦コレ、戦国BASARA、 刀剣乱舞、ヘタリアその他もろもろ)の枠を超えて
あらゆるジャンルのキャラを混ぜて作る動画系を言います。
(最近は違うかもですが。少なくとも私のMMD全盛期の4年前はそうでした)

ということで
Unreal Engine4で作るんだから、Unreal Engine4のオールスター動画を作ろうということで
それに合いそうなモーションとして10人のキャラクタがダンスする
モーニング娘。さんのOne・Two・Threeのモーションを使うことに。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm19669706
↑配布動画はこちらです

次に、キャラクタを選択です。
10人必要なので、Unreal Engine4で代表的なこれらを選択しました。

ブルーマン先生
グレーマン先生
Tappy Chicken
Matinee sampleの兵士
Infiltratorデモの主人公
Kite Demoの男の子
Kite Demoの鹿
炎のエレメンタル
氷のエレメンタル
INFINITY BLADE の箱

色々なキャラクタがいるので、キャラクタのコントラストという部分ではクリア。
ただし、色合い的に地味なキャラが多いので色のコントラストに工夫が必要かなと思いました。

この2キャラはネタ的な意味で参加いただく

Tappy Chickenさんには強引にボーンを入れて

111.jpg

Kite Demoの鹿さんには二足で踊って頂く

2222.jpg

最終的にUnreal Engine4のあるあるネタ動画的なものを考えておりました。

【私的カット鉄則】

動画のカットの作成は私的な理想を言いますと
PVっぽいミュージッククリップっぽいものの場合以下のことに気を付けます。

イ)カメラは5秒以内に必ず切り替える
ロ)同じシーンばかり(ダンスばかり)ではなく関係のなさそうなショットを必ず入れる
ハ)背景はできうるのであれば同じものではなく幾つか用意する
ニ)音楽系の映像なので曲や歌詞にショットの切り替えを出来る限り合わせる
ホ)歌詞に関連したイメージの映像を作る

イ)に関してはこの曲は4分20秒ほどで単純計算で52回のカメラショットの切り替えが必要になります。

ただし、これは綺麗なダンスの動きとか、キャラクタをひたすら魅せる動画などでは必要ない概念です。

ちなみに、他のプロの方々が作成されている、PVやミュージッククリップを見ていただくと分かると思いますが。
だいたい数秒で必ずカメラが切り替わっています。
まあ、物にもよりますが。


今回私は作るにあたって

二日間でつくるということでここは妥協しました。
時間的に構図や、ショットの種類(ミッディアム、ロング、クローズアップ等々)を吟味している時間が無かったです。

でも、流石にひたすら同じカットが続くと言うのも退屈過ぎるので
15秒に1回くらいカメラの切り替えができれば良いかなぁ程度で考えました。

ロ)これもイ)と同じですけれども視聴者を飽きさせないためです。

今回私は、6か所で入れています。
関係ないというか、UnrealEngine4に関連したショットですが。

ハ)これも同じですね、飽きさせない手段です。

ただ、逆手にとって全く同じ背景を使うというのもありだとは私も思っています。
背景を1色にして人を際立たせるとか。
DOFを上手く利用してコントラストを付けるとか。

今回私は
6つのunreal engineのサンプルデモのレベルをお借りしています。

流石にそのままではステージとして使えないのでレベルエディタで手を加えていますが。
Epicさん、ありがとうございます。

ニ)に関しては
PVにはありがちですよね?
歌詞や曲に合わせてカメラやシーンを切り替えると言うやつです。

私も時間の関係はありましたが。
出来るうる限り、合わせたつもりです。

ホ)に関しては
今回、時間的な問題で無理と判断しました。

【動画シーケンス解説】

(1)00:00~00:15
森のシーンです
なぜ最初にこれを持ってきてたかと言いますと。

幾つかの背景で試してみて、これが一番見栄えが良かったと言うのが理由です。

1.jpg

ミディアムショット
ロングショット
多用

(2)00:16~00:49

エレメンタルさんのデモのシーン

ここはUnrealEngine4をご存じない方にはシーンの内容の理解は不能なシーンかとは思います。
シェーダコンパイルが入って、最終的に絵が出来上がるまでを表現しています。
画面にグレーのおかしなポリゴンが入るのはエフェクトのシェーダコンパイルが終わっていないからです。

2.jpg

シューダコンパイルが大体終わって見え始めるとこうなります。
28.jpg

ただ、まだここでは布の物理関係を動かしていません。
数秒経つと動きだします。
29.jpg

そして、この流れで下の今回のダンス動画と関係ないショットにつなげます。

最初の関係ないシーン
3.jpg

ここのシーンは本当にUnealEngine4をご存じない方には意味不明のシーンですし、そもそもおかしいので
この辺りでブラウザバックされた方も多いのではないかと思ってます(笑

一部クローズアップが入っていますが。
ほぼ、ミディアムショット

(3)00:50~00:59

サードパーソンテンプレートのシーン
特にこだわりはないですけれども。

私が良く使うテンプレートなので動画に入れたかったです。
UnrealEngine4っぽいという意味で。

4.jpg

俯瞰っぽいロングショット

(4)01:00~01:06

2DのTappy Chickenの背景です。
UnrealEngineといえば「Tappy Chicken」、「Tappy Chicken」といえばUnrealEngineです。

ここでは2Dの背景に合わせて3Dモデルも2D化しています。
モデルの奥行きを小さくして薄くしています。

5.jpg

ロングショット

(6)01:07~01:13

1回最初の背景に戻ります。
もう一度見たい方もいるでしょうから。

6.jpg

ミディアムショット

(7)01:14~01:32

そして、また「Tappy Chicken」に戻ってきます。
ここでは、3Dモデルが薄くなって2Dになっているところを見せたかったです。

7.jpg

ロングショット

(8)01:33~01:51

歌詞的な切り替わり部分でもう一度もどります。

8.jpg

ミディアムショットと
ロングショット

(9)01:52~02:20

「Tappy Chicken」帰ってきます。
ここで見せたかったのはライフルを持っているキャラのこのシーンです。

ライフルを持ったキャラですが。
マチネのキャラとキャラ的に似ているし被るのでわざとライフルをどけていません。
例えば氷のエレメンタルさんなどは氷のハンマーを持っていますが。
離れた位置に持っていってキーを打って(アニメーションエディタの加算キーを打つ機能)見えない位置にハンマーを持っていっています。

9.jpg

ロングショット

(10)02:21~02:22

はい、ここでダンスと関係ないシーンを入れています。
これはシーンの予備動作(予告)的なシーンでこれからあのステージに行くよという暗示的な使い方です。

10.jpg

ミディアムショットからのクローズアップ

(11)02:22~02:29
また、もどります。

11.jpg

ロングショット

(12)02:30~02:32
そして、ダンスと関係ないシーンを入れて導入的な意味で、次の背景に繋ぎます。
シンメメトリーな像もあるので象徴ショット的な意味も含みます。

12.jpg

ミディアムショット

(12)02:32~03:09

Infiltratorデモのシーンです。
ここではカメラを裏側にまわってみたりして
モデルとダンスの全体を見せています。

13.jpg

鹿のクローズアップ
14.jpg

裏にまわってダンスの後ろを魅せるシーン
15.jpg

16.jpg

ロングショット
ミディアムショット
クローズアップ
多用

(13)03:10~03:45

ここから動画シーケンス的(三幕構成的に)にクライマックスに入っていきます。
まず、高い視点からの超ロングショットです。

17.jpg

これは、突然ぱっと広がる感じを魅せるため、これの前の背景で使用した動画の予備動作(シーンの予告)をわざと行っていません。
突然、「うわー」ってなってくれることを期待しています。
(なったかどうかは別)

俯瞰的な位置から撮っているのは予備動作が無かった分シーン(背景)の全体を見せることでの説明的な意味もあります。

そして、このダンスモーション的にもクライマックスのダンス連携シーン

18.jpg

カメラは三分割法で構図を作っていますが、わざと傾けて違和感を出しています。

19.jpg

一度、カメラを前方でかつ水平にもどし、全体を魅せます。
説明的なシーンですね。
20.jpg

ミディアムショット
ロングショット

ここから歌詞の「One・Two・Three」に合わせてUnreal Engine4のデフォルトで入っているレベル(マップ)の3つをダンスと関係ないシーンとして入れ込んでいます。
(14)03:45~03:46

One
21.jpg

(15)03:47~03:49

Two
22.jpg

(16)03:50~03:52

Three
23.jpg

(17)03:53~03:52

シーンは切り替わってINFINITY BLADEのレベルのシーンです。

ここはよく見ていただくと分かりますが色彩的に青が際立っています。
そこで、映像を視聴していらっしゃるかたの視線を青で誘導しています。

24.jpg

25.jpg

視点誘導はブルーマン先生の青です。
カメラが切り替わりますが
ブルーマン先生で固定されるはずです(視線がブルーマン先生を探します)。

26.jpg

27.jpg

ミディアムショット

ということで
時系列にやってきたことを簡単に説明してみました。

【最後に】

今回は土日の二日間でどこまでできるかを目指して動画を作りましたが。
完成できて良かったと思っています。

特に
海外の方々には、予想以上に褒めていただいたりして、ちょっと照れくさい部分もありますが、、、

映像の作り方は人それぞれセオリーがあると思います。
一般的なセオリーもありますが
そこはそこです。

人によっては、理屈より感性を大事にされる方もいらっしゃるので、こういう理屈は苦手な方もいらっしゃるとは思います。
「まあ、人それぞれ、こんな考え方で作ってるやつもいるのね」
くらいに考えていただけれるとうれしいです。

最後まで読んで頂いて本当にありがとうございました。

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