電子工作クラスタで話題の無線LANモジュール内蔵SoCであるESP8266EXですが、技適を通ったパッケージであるESP-WROOM-02が出たので、ブレイクアウトボードを買って動作確認までやってみました。Cerevoさん公式ブログ「技適済みWi-Fiモジュール「ESP8266」で始めるIoT入門(ブレイクアウトボード実装編) | Cerevo TechBlog」をなぞるような内容です。
準備
- ESP-WROOM-02
- ブレイクアウトボードとのセット(Cerevo、送料込み999円)を利用
- TTL-シリアル変換モジュール
- FT232RLモジュール(eBayで3ドル弱)を利用
- 3.3V出力の三端子レギュレータ
- TA48M033F+コンデンサのセット(秋月で100円)を利用
- 3.3Vで200mA程度流せる電源があれば代用可
- 10kΩ抵抗2個
- ブレッドボード400穴
- 適当なジャンパ線
ちなみにFT232RLモジュールの3.3V電源は最大電流50mAなので使えません。実際に試したところ、FT232RLモジュールがチカチカし続けて何もできない状態でした(再起動を繰り返していると推測)。
ハンダ付け
ブレイクアウトボードのハンダ付けは非常に難しかったです。私は2.54mmピッチでさえ吸い取り線のお世話になるレベルの初心者なので、上級者ならスイスイできるのかもしれません。
マスキングテープは手元にあった適当なものを使いましたが、紙製の方が良かった気がします。
配線
配線後の写真が下記です。
- FT232RLのジャンパピンを3.3V側にする
- ESP-WROOM-02ブレイクアウトボードのジャンパピンをFLASH Boot Mode側にする
- 全てのGNDピンをブレッドボードのGNDに接続
- FT232RLから2本
- ESP-WROOM-02のGND3本(9番、13番、18番ピン)
- TA48M033FのGND
- FT232RLの5V出力をTA48M033FのVINに接続
- TA48M033FのVOUTをブレッドボードのVCCに接続
- ESP-WROOM-02の3V3(1番ピン)をブレッドボードのVCCに接続
- データシートの通りにコンデンサを入れる
- TA48M033FのVINとGNDの間に0.1μF積層セラミックコンデンサ
- TA48M033FのVOUTとGNDの間に47μF電解コンデンサ(極性に注意)
- ESP-WROOM-02の2番、15番ピンを10KΩ抵抗でプルアップ
- RXD(FT232RL)<->TXD(ESP-WROOM-02,12番ピン)
- TXD(FT232RL)<->RXD(ESP-WROOM-02,11番ピン)
動作確認
シリアル接続してESP-WROOM-02の動作確認をしてみます。Arduino IDEの「ツール」「シリアルモニタ」を使って確認してみましょう。設定を「CRおよびLF」「115200bps」にする必要があるかと思いますので、注意してください。
バージョン情報の確認
まずはAT
と打ってOK
と帰ってくることを確認します。
AT
OK
次にAT+GMR
でバージョン情報を確認します。ATコマンドとSDKのバージョンが帰ってくるようです。
AT+GMR
AT version:0.25.0.0(Jun 5 2015 16:27:16)
SDK version:1.1.1
compile time:Jun 5 2015 21:03:10
OK
AP接続の確認
無線LANアクセスポイントでMACアドレス制限をしている場合、まずはESP-WROOM-02のMACアドレスを確認・登録します。
AT+CIPSTAMAC?
+CIPSTAMAC:"00:00:5e:00:53:ae"
OK
次にStation mode(無線LAN子機モード)にします。
AT+CWMODE=1
OK
そしてSSIDとパスワードを入力してAPに接続します。試したところ、WPA2-PSK(AES)で接続できているようです。
AT+CWJAP=”SSID”,”PassWord"
WIFI CONNECTED
WIFI GOT IP
OK
DHCPで取れたIPアドレスその他の情報を確認します。
AT+CIPSTA?
+CIPSTA:ip:"192.0.2.38"
+CIPSTA:gateway:"192.0.2.1"
+CIPSTA:netmask:"255.255.255.0"
OK
どうやら問題なく動いているようです。やったね!
ATコマンド一覧
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ESP8266 AT Instruction Set - Version 0.24
- ちょっと古い公式ドキュメント。EspressifのBBSを漁ればもっと新しいのも見つかるはず。
-
Home · espressif/esp8266_at Wiki
- 有志がまとめているんだろうけど、公式ドキュメントよりかなり古い気がする。