Manjaro Linux MATE 17.0 + xrdp + xorgxrdpでのリモートデスクトップ

はじめに

xrdpを使ったリモートデスクトップ環境をセットアップしたので、そのメモ。

環境

• Manjaro Linux Mate (17.0)
• テスト用のためFW設定は省略

ソフトウェアバージョン

• xrdp 0.9.2-1 (AUR)
• AURで提供されているので、yaourtなどで入れる。
• xorgxrdp 0.2.1
• まだAURには登録されていなかったので、 xorgxrdpからインストール。

WMを起動できないとき、xrdpはxtermを起動する設定になっているので、xtermも入れておくと問題の解決に役立つかもしれない。

インストール直後の状態

xrdp.service と xrdp-sesman.service は実行できる状態だが、実際に接続してもデスクトップ画面は現れない。順をおって解決していく。

Xorg.Wrapを動くようにする

デスクトップ画面が出ない状態でプロセス一覧を見ると、Xorg.wrap が止まったままになっている。どうも正しい権限で実行できていないようにみえるので、以下のような設定ファイルを作成してやる。

/etc/X11/Xwrapper.config

allowed_users=anybody
needs_root_rights=auto

pam.dの修正

接続してみると、今度はDBus関連のエラーが表示されてしまう。startwm.shのタイミングですでにDBus関連の環境変数が落ちてしまっているので、xrdpのIssue情報を元に修正をする。

/etc/pam.d/xrdp-sesman

auth      include   system-remote-login
account   include   system-remote-login
password  include   system-remote-login
session   include   system-remote-login

これでstartwm.shにいくつかの環境変数が渡るようになる。

.xinitrcの修正

上記修正をしても、まだDBusのエラーが表示されてしまう。実際には、Manjaro Linux MATE版は.xinitrcでdbus-launchが走るようになっているのだが、これが正しく動いていない様子。調べたところ、--exit-with-sessionがなければ動作するようであった。

.xinitrc

get_session(){
-        local dbus_args=(--sh-syntax --exit-with-session)
+        local dbus_args=(--sh-syntax)
        case $1 in
                awesome) dbus_args+=(awesome) ;;
                bspwm) dbus_args+=(bspwm-session) ;;
                budgie) dbus_args+=(budgie-desktop) ;;
                cinnamon) dbus_args+=(cinnamon-session) ;;
                deepin) dbus_args+=(startdde) ;;
                enlightenment) dbus_args+=(enlightenment_start) ;;
                fluxbox) dbus_args+=(startfluxbox) ;;
                gnome) dbus_args+=(gnome-session) ;;
                i3|i3wm) dbus_args+=(i3 --shmlog-size 0) ;;
                jwm) dbus_args+=(jwm) ;;
                kde) dbus_args+=(startkde) ;;
                lxde) dbus_args+=(startlxde) ;;
                lxqt) dbus_args+=(lxqt-session) ;;
                mate) dbus_args+=(mate-session) ;;
                xfce) dbus_args+=(xfce4-session) ;;
                openbox) dbus_args+=(openbox-session) ;;
                *) dbus_args+=($DEFAULT_SESSION) ;;
        esac

        echo "dbus-launch ${dbus_args[*]}"
}
exec $(get_session)

番外編: NVIDIA GPUでxorgxrdpが読まれるようにする

video-nvidia を使っている場合、mhwdのxorg.conf(/etc/X11/xorg.conf.d/90-mhwd.conf)が読まれてしまい、xorgxrdpが読まれないことがある。幸い、sesman.iniからXorgへオプションを渡すことができるので、/etc/xrdp/sesman.iniを以下のように修正することで回避する。

/etc/xrdp/sesman.ini

[Xorg]
param=Xorg
param=-config
param=xrdp/xorg.conf
param=-noreset
param=-nolisten
param=tcp
param=-logfile
param=.xorgxrdp.%s.log
+param=-layout
+param=X11 Server