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APIサーバ時代のnginx設定決定版

Last updated at Posted at 2017-03-26

かどうかは別として、こんな構成もできるよ。というネタと思っていただければ。(笑)

ご注意: この構成は所属先の見解ではなく、また、実運用の実績があるものではありません。あくまでも情報の一つとしてお読みください。

php-fpm(fastcgi)によるAPIサーバを建てるにあたって、LBをフロントエンドに置いて負荷分散。
というのは当たり前すぎる構成ですね。

図にするとこんな感じ。
スクリーンショット 2017-03-26 14.31.39.png

さて、ここからが本題。
APIサーバということは、全てのリクエストはフレームワークを経由することになります。
最近のフレームワークはpublic/index.phpを単一のフロントコントローラとしているものがほとんどです。
LaravelやLumenなどがそうですね。

ということは、バックエンド側にはwebサーバは不要だと思いませんか? phpの処理系であるphp-fpmデーモンだけが立っていれば良いと思いませんか?
図にするとこんな感じ。
スクリーンショット 2017-03-26 14.31.19.png

php-fpmはTCP/IPをlistenできるので、元々こういう使い方も想定されているわけですね。

この構成だとwebサーバが1つ減るのでオーバヘッドが減ります。CPU処理コスト、メモリ消費、アクセスログのディスクI/O、(webサーバ → php-fpmの)内部接続コストがなくなります。サーバ間の役割がはっきり分離できるのもポイントだと思いませんか?

静的ファイルについてはフロントエンド側で対応するか、静的専用のwebサーバを建てるか、S3のwebホスティングを使うか、CDNを使えば十分ですね。

具体的な設定方法

nginxをフロントエンド(LB)にした場合の設定例です。
httpsでリクエストを受けてSSL terminationをした上で、複数のバックエンドにラウンドロビンでロードバランスする構成です。

php-fpm(バックエンド側)

こちらは極めて単純。
listenアドレスに0.0.0.0を指定してデーモンを再起動するだけ。

/etc/php/fpm-php7.1/fpm.d/www.conf
listen = 0.0.0.0:9000

nginx(フロントエンド側)

/etc/nginx/conf.d/frontend.conf
upstream backends {
    server [backend IP 1]:9000;
    server [backend IP 2]:9000;
}

server {
    listen 443 ssl http2;
    server_name site.localdomain;

    charset utf-8;
    root /var/www/html;

    access_log /var/log/nginx/access.log;
    error_log  /var/log/nginx/error.log;

    # SSL terminationをする場合
    ssl on;
    ssl_certificate      /path/to/cert.pem;
    ssl_certificate_key  /path/to/key.pem;

    location / {
        try_files $uri /index.php?$query_string;
    }

    location ~ \.php$ {
        fastcgi_pass   backends;
        fastcgi_index  index.php;
        fastcgi_param  SCRIPT_FILENAME  [php-fpm側のindex.phpがあるディレクトリのpath]$fastcgi_script_name;
        include        fastcgi_params;
    }
}

ポイントは3つ。

  • バックエンド側のphp-fpmサーバを、upstreamとして登録する。
  • nginx側のrootディレクトリ(/var/www/html)に、ダミーのindex.phpファイルを作成しておく。(重用)
  • SCRIPT_FILENAME は php-fpm側のindex.phpがあるディレクトリを指定する。

ダミーのindex.phpが必要なのは、try_filesでリクエストURLが/index.phpに変換されて存在チェックが入るからです。
このチェックが通らないと、location ~ \.php$に制御が渡らず404 NotFoundとなってしまいます。

index.phpファイルは存在している事自体が重要なので、中身は空でもかまいません。

touch /var/www/html/index.php

このあたりがもう少しエレガントに設定できれば良いのですが、他の方法が思いつきませんでした。

一応手元で環境構築してテストしたところ、ちゃんとラウンドロビンされてることと、バックエンドサーバを停止したらそこへの振り分けが停止され、バックエンドサーバを再開したら再度振り分け対象になったことは確認できました。

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