軽く自己紹介
執筆時点で、社会人4年目、フリーランス歴4か月目。早慶とマーチの間くらい?の私立大卒です。
プログラミングはガチでやり始めてから3年ちょいのちょうど中堅に差し掛かるくらいのプログラマーです。
短い社会人生活ではありますが、自分の退職時の周りの反応や社会人経験から
転職する方に向けて「本当に転職した方がよいのか?」「別に転職しなくてもいいのでは?」ということを
一度考えてみてほしいと思い執筆しました。
そもそもなぜ転職を試みるのか?
家庭の事情や、IT以外のやりたいことが見つかったから、結婚して引っ越す必要があるから…など
転職の理由は人それぞれでしょう。
ですが、社会人数年アラサーSE・プログラマーの転職理由の大多数は、おそらく以下の理由ではないでしょうか?
- 給料が安い
- 人間関係
- 新しい技術に挑戦したい
嫌な上司がいてパワハラ気味に指導を受ける、頑張っている割に給料が安い、
Dockerやクラウドなど新しい技術に触れたいのにいつまでもオンプレミスで昔の技術から抜け出せない
など、一応全部僕も経験した内容です。
これらの経験を経て転職をしよう…と考えてしまう人がいて、実際僕もそれで転職したわけですが、
過去を振り返ると僕に対して「ああ、あの人はこういうことを言ってくれていたな」と感じることや
転職を経て得た価値観から、「意外と転職しなくてもそれなりにいいんじゃね?」という価値観が生まれました。
(今のフリーランスはそれはそれで楽しいので後悔はありませんが)
上記3つの問題の解決法について以下まとめます。
給料が安い
転職をして年収を上げるのは簡単です。
今の年収を超えるであろう企業に応募し続けて、受かったらそれで終わりなので
転職する時間の余裕さえ取れれば簡単でしょう。
ですが、それで結論づける前にやってほしいことがあります。
給与交渉を上司にしてほしい
言いやすい上司、言いにくい上司いると思いますが、
転職をするくらいの覚悟ならば上司に一度相談してみてはどうでしょうか?
私も給料が安いと当時の課長に相談したことがあります。
経験も浅いしすぐには上げられないと一度断られましたが
後日、東京へ出張してみるのはどうだ?という給料アップの提案を受けました。
出張費が日当数千円プラスされ、家賃等も会社の社宅でかなりの割安価格で借りられるというものでした。
一度給料が安いと相談しただけで月給が10万近くあがる、という夢のある話です。
ぜひ一度転職する前に挑戦してみてほしいです。
大企業だからといって年収は高くない
海外の大企業は最近アマゾンが平均年収4000万に増額など夢のある話をおっしゃっていますが、
日本の場合、大企業といっても年収はそこまで高くないです。
NECを例に出すと平均年収は約800万、平均年齢は約43歳です。
エンジニアの場合「自宅でも勉強しましょう!」という意識高い系による無給時間外労働が発生して
土日や仕事終わりにも勉強するなど、実際の額面よりもさらに割を食ってしまうことでしょう。
中小企業に勤めているといっても40歳超えれば役職について
600万や700万いくことだって、本人の努力次第で不可能ではないはずです。
そこまでいけば、100万くらいの差は税金や業務量の多さなどを考えれば微々たるものじゃないでしょうか。
一度上司に年収を聞いてみたうえで転職を考えてみるのも一つの手だと思います。(かなり勇気はいるけど…)
今は日本が貧乏だからか大企業と中小企業・ベンチャー企業との差がかなり少なくなっていると思います。
大体の企業が四大卒新卒で平均20万前後、1年の昇給が数千円というレベルではないでしょうか。
退職金をお忘れなく
僕はフリーランスになったので退職金はまったくもらえません。
つまり一般社会人相当の約2000万を老後のために自力でためる必要があります。
ITだからいろいろな技術を習得するために色々な会社を経験しましょう、とか
終身雇用は崩壊した~とかの触れ込みがありますが
退職時にお金がもらえる、そしてそれは勤続年数で決まるということは今現在変わらないことですし
この差は結構バカにならないとフリーランスになって思いました。
転職を繰り返した人と同じ会社でずっと働いている人とでは
退職金に1000万以上の差が出てしまうこともザラだと思います。
その分のリターンが果たしてあるのか、ということも考えてみてはどうでしょう。
人間関係
多いのはおそらく上司からの圧だと思います。
特にエンジニアの場合、技術的に自分には見合わないくらい難しい案件を任され
上司からなぜできないのか、何ができないのかと詰められるケースがあるかと思います。
合わない人がいる、さらにその合わない人と
一緒に仕事をしなければいけないというパターンもあるかと思います。
ハッキリものを言える人間ならばなんとかなると思いますが、そういかない方も大勢いることでしょう。
上司に相談
上司が合わなければ、さらにその上の上司。
同僚であれば、自分の上司に相談してみてほしいです。
意外と動いてくれます(それで動いてくれないようなら見切りをつけるしかないとは思いますが…)
言うと関係性が崩れてしまう…と考えてしまいますが、それでも自分が傷ついてしまっているのであれば
言う勇気を持つことも重要だと思います。
クソ野郎のせいでなぜ自分が辞めなくてはいけないのか
確かに人間関係が辛い現場ならやめて他の会社に行った方が楽ではあります。
ですが、その現場のクソ野郎のせいで自分のキャリアに傷がついてしまうことも事実です。
自分に落ち度がないのにわざわざ泣き寝入りをするくらいなら、断固として立ち向かう覚悟を持つのも大事でしょう。
それは一つの経験になりますし、そういったはっきりものを言える術を磨くのは、プログラム言語を一つ覚える以上に
後の人生にとって価値のあることだと思います。
どんな現場でもクソ野郎は一人は確実にいる
大概の現場の作業は、小規模であっても10人近くのメンバーがフェーズごとに分かれながら作業していることでしょう。
10人いたら自分に合わない人間がでてくるのは、ある意味当然のことだと思います。
たとえ転職しても、合わない人間は100パーセント発生します。間違いなく。
根本的な解決法は、いかに合わない人間を減らすか、合わない人間への対処法を学ぶか、どちらかしかないと思います。
新しい技術に挑戦したい
古い技術ばかり扱っているため、後々取り残されそうで不安、転職時に不利になりそう、純粋に挑戦したい
など、エンジニアであれば思う方も多いのではないのでしょうか。
上司に相談
上司に相談してみるのも一つの手だと思います。
もちろん来月すぐに!というレベルでの現場移動は無理だと思いますが
半年や1年がたてば、実現可能なことだと思います。
私もずっとオンプレミス環境でC#のWebフォーム(もはや20年前の技術)でWebサイトを作っていたため
これじゃいかんと思ってフリーランスに転職したわけですが、
転職間近、上司が相談してきた案件が以下のような
Webサイト用にVue.js, Java(Spring Framework), iOS,Androidアプリ用でSwift,Kotlin
AWS, Docker, CI/CDのDevops環境という、エンジニアとしてかなりキャリアが積める案件でした。
結局は退職してしまったわけですが、上2つの給与、人間関係と比べたらいくらでも会社内で調整の利く悩みだと思うので
一度相談してみてほしいです。
そもそもなぜ新しい技術を学びたいのか?
上2つの悩みについては、よっぽど変人でない限り、給与は高い方がいいし、人間関係はいい方がいいという方が大多数だと思います。
ですが、新しい技術を学びたいという悩みは人によっては特殊な悩みだと思います。
なぜ、自分が新しい技術を学びたいのか?
なぜ、そう思い込んでしまっているのか?
一度自分に問いただしてみてほしいです。
人によっては感じる必要のない悩みである可能性もあります。
終身雇用がある以上、実力のない社員であっても定年まで雇われることは保証されるため
新しい技術を学ばないと職を失った時に不安なんて悩みを抱えている場合は、感じる必要のない悩みだと個人的には思います。
また新しい技術を学んでも、結局は使わなければ意味がないため、自分で副業したりすることがない限り
現場以外の知識というものは、学んだ時間に比べてのリターンが少ないです。
自分が新しい技術を学んだ先に、何をしたいと思っているのか。
これが明確になっていない状態でなんとなく辞めて、モダンな自社開発企業に行こう~とかは
辞めておいたほうがいいと感じます。
最後に…
僕もまだまだ不完全な人間ですし、突っ込みどころいろいろあるとは思いますが
結論を言うと、「不満を誰かに言うことは決してダメなことじゃない」ということです。
意外と周りのみんなは動いてくれるし、みんな役職や会社で差はあれど同じ人間なので
給料が安い、残業が多くて大変といった悩みはお互い共有できるものだと感じます。
誰かに相談したり、誰かと戦う場合、はっきりものをいう術が必要になると思います。
その術を身につけることは、どんな参考書の情報を学ぶことよりも価値のあることだと思います。
本当に転職をした方がよいのか、一度誰かにはっきり伝えてみてから考えてみても遅くはないのでは。