Qiitaをブログ代わりに使うのも気が引けますが…Nutanix CEのアップデート，Version ce-2015.07.16-betaが7月19日付けで提供開始されたようです。
参考：New Update Out - 2015.07.16
取り急ぎで書いているので誤り等があるかもしれません。誤り等があった場合は随時更新していきます。
Version ce-2015.07.16-betaの変更点
Change logは，以下のとおりです。
クタスターノード追加機能に関するバグフィックス
原文：
Add-node capability will function with nodes that do not have IPMI interfaces.
IPMIインターフェースを持たないノードのクラスターの追加が可能になったようです。クラスター追加時にIPMI IPアドレスを取得できずクラスター追加処理が続行できない事象に関するバグフィックスが行われた模様です（ただし，IPMI IPアドレスをうまく取得できていないだけで，手入力をするとそのままクラスター追加操作はできていた（正常に動作していたか不明だが））。
これとは，別に3ノードクラスター構成後に4ノード目を追加するとエラーになる問題が，このバグフィックスで解決されたのか後で試してみます。
Erasure coding機能のプレビュー版の提供開始
原文：
Erasure Coding Tech Preview: Erasure coding increases the effective or usable capacity on a cluster.
試験的にErasure coding（イレイジャーコーディング）（※1）機能提供されるようです。これによりクラスター内における利用可能なディスク容量の増加が見込めるようです。
※1
Erasure codingは，消失訂正符号と呼ばれる分散ストレージの新しいデータ保護技術。現時点で分散ストレージでは，複数のデータをまるまるコピーすることでデータの可用性を高めていたが（謂わばRAID 1相当），一方で同じデータが数箇所に存在することで，ディスクの利用効率の点では問題があった。これをRAID 5やRAID 6のパリティデータの作成に相当するような考え方で，符号からデータを復元できるようにする技術。これによりディスク利用効率を向上することができると言われている。
気になるポイントと言うかただの愚痴ですが，ディスクの効率利用よりもCVMがモリモリとメモリを食べ過ぎる問題を解決して欲しいです。
VMware，Hyper-V等からのVMイメージインポート機能の提供開始
原文：
Acropolis Image Service: Image service enables you to import the images (ISOs, disk images, or any images which are supported in ESXi or Hyper-V format) directly into Acropolis.
Acropolis Image Serviceと言う新機能が提供されてるようです。この機能はクラウドサービスにあるような他の仮想化基盤からVMをインポートする機能で，ISO，ディスクイメージ，ESXi及びHyper-VからのVMイメージの直接インポートが可能になったようです。
ISOはわかりますが，ディスクイメージはDDで吐き出したイメージでしょうか。ESXi or Hyper-V formatは，vmdk/vmxとvhd/xmlがそのまま取り込めるのか後で試してみます。
Acropolis HA機能の提供開始
Acropolis High Availability (HA): When a node becomes unavailable, VMs that are running on that node are restarted on another node in the same cluster.
Acropolis HA機能が提供開始されたようです。今回提供されるAcropolis HA機能は，Preが取れて本格的な機能提供となり，ノードが停止した場合にその上で動作していたVMが別ノードに自動起動する機能になります。
ce-2015.06.08-betaでは，Pre-HAと言う機能レベルでHA機能が提供されていたようですが実際に，それがどのようなものでどこまで有効かだったのか不明なまま次のバージョンに移行しそうです。
NDFSボリューム管理機能の機能追加
原文：
Acropolis Volume Management: The Acropolis volumes API exposes back-end NDFS storage to guest operating system, physical hosts, and containers through iSCSI.
Acropolis volumes APIは，iSCSIを利用して，バックエンドのNDFSストレージをVMや物理サーバー，Containerに提供できるようになるそうです。Nutanix CEに用途不問のiSCSI Targetが実装された感じ（ただし，Nutanix API経由に限る）でしょうか。
Nutanix CEとはまったく関連のない物理サーバーや他の仮想化基盤に搭載されているVMからでもAPIを叩けばNDFSボリュームをマウントできたとして，CVMがいない状況でのパフォーマンスやTireの管理が気になるところです。
インストール時におけるシングルノード自動クラスター構成に関するバグフィックス
原文：
Improved single-node cluster setup during the installation process - 192.168.5.x is explicitly disallowed for host & CVM, other 192.168.x.x IPs will work correctly.
192.168.xxx.yyyのネットワークにシングルノード構成でNutanix CEをインストールする際に，Nutanix CEインストーラーホストとCVMのIPアドレス等を設定する画面で，チェックしてはいけないと言われていたクラスター構成チェックが正常に動作するようになったようです。ただし，相変わらす192.168.5.xxxのネットワーク及びそれに隣接するネットワークに所属するサーバーへのNutanix CEのインストールはできないようです。
うちのメインのネットワークが192.168.5.0/24で，ActiveDirectory，DNS，DHCP等，何ややら何までネットワークアドレスを変更するのがツライのでなんとかして欲しいです。
インストール時のエラーハンドリングの向上
原文：
Improved installation error handling.
Nutanix CEのインストールにおけるエラーハンドリングが向上したようです。自分が遭遇していないインストール時のエラーもあったようで，それらも含めてのバグフィックスがされたということでしょうか。
正常にインストールが完了し，正常にクラスターが構成できた場合でも，/home/nutanix/data/logs/配下にFATALとかERRORのついたログファイルが出ていたので，実は問題がないか不安でしたがどうなんでしょうか。。
インストール時におけるWWN文字列処理に関するバグフィックス
原文：
Installation process will correctly truncate device WWNs that exceed 16 characters.
WWN文字列が16文字以上あった場合に，Nutanix CEのインストールに成功するものの，クラスターの構成でエラーとなる事象に関するバグフィックスが行われた模様です。
うちの環境では，同じサーバーハードウェアでも発生するときと発生しないときがあったので，1か0かで判断できないようなエラーは可能な限り早めに潰してくれているとありがたいですね
これで全てかどうか不明（細かい修正内容，機能追加等をどこまで掲載してくれてるか不明なので）ですが，まずはce-2015.06.18-betaからce-2015.07.16-betaへのアップデート作業が正しく終了しないことには確認のしようがないのですが，先ほど，アップデート事前チェックのncc health_checks run_allコマンドでCVMのメモリーが16GBに満たないエラーとかでて，なんで？てなってます…うまくアップデートできるのだろうか…