ROSが走るOS
ROSをインストールする前に、どのOS(distribution)でROSを使うべきか、という話題があるが…現状Ubuntu一択であろう。
Mac OS Xなども動くらしいが、完璧に動く状態にもっていけた経験がないので、Ubuntuを使うことを強く勧める。
他のOSユーザはvmwareやvirtualboxでubuntuを入れてみるのが良いかと思う。
ちなみに、著者のおすすめはUbuntu 12.04である(LTS最高)。
以下ではUbuntu 12.04を対象に説明していく
ROSのインストール
ROSをUbuntuにインストールするには、aptを利用してパッケージを入れるのと、ソースから全部頑張ってコンパイルするという二つの方法がある。
ソースコードから全部コンパイルすると、とてつもなく時間が掛かるので、aptで入れることを勧める。
aptで入れたソフトウェアに対してソースコードを弄りたいという要望があるだろうが、その場合はそのソフトウェアだけソースコードからコンパイルするという方法を取るのが得策である。
ROSのインストールは以下のステップで進める。
- aptである程度パッケージをどかんといれる。
- catkinを設定する
- rosbuildを設定する
aptでROSのパッケージを入れる
では早速aptでパッケージを入れてみよう。Ubuntu公式のaptにはrosは含まれていないので、sources.listを更新する必要がある。
sudo sh -c 'echo "deb http://packages.ros.org/ros/ubuntu precise main" > /etc/apt/sources.list.d/ros-latest.list'
wget http://packages.ros.org/ros.key -O - | sudo apt-key add -
sudo apt-get update
上で書いたものは12.04用のため、その他のversionに関してはここを参照されたい。
rosのaptパッケージは基本的にros-{distro}-awesome-package-name
の命名則に従う。
例えばgroovyを利用していればros-groovy-foo
, hydroの場合はros-hydro-bar
という形である。
aptからインストールしたrosのパッケージは/opt/ros/{distro}
に入れられる。hydroの場合は/opt/ros/hydro/foo/bar
という形になる。
現在サポートされているrosのバージョンはgroovyとhydroの二つがある。hydroの方が新しいので、このチュートリアルではhydroを利用する。ただし、まだgroovyでしか動かないパッケージなどもあるので注意されたい。
ros-hydro-desktop-full
にはたくさんのパッケージが含まれており、大抵の基本的なものはこれで揃う。
インストールが終わったらbashrcを設定しよう.
source /opt/ros/hydro/setup.bash
zshを使っているなら
source /opt/ros/hydro/setup.zsh
catkinのworkspaceを設定する
ソースコードからcatkinのパッケージをコンパイルするために、catkinのworkspaceを作成する。
sudo apt-get install python-wstool
mkdir -p ros_catkin_ws/hydro/src
cd ros_catkin_ws/hydro/src
wstool init .
cd ..
catkin_make
.bashrcに以下を追記
# source /opt/ros/hydro/setup.bash #これはもういらない
source $HOME/ros_catkin_ws/hydro/devel/setup.bash
zshなら
# source /opt/ros/hydro/setup.zsh #これはもういらない
source $HOME/ros_catkin_ws/hydro/devel/setup.zsh
rosbuildのworkspaceを設定する
ソースコードからrosbuildのパッケージをコンパイルするために、rosbuildのworkspaceを作成する。
sudo apt-get install python-rosinstall
mkdir -p ros/hydro
cd ros/hydro
rosws init . ~/ros_catkin_ws/hydro/devel
.bashrcを以下の用に編集
# source /opt/ros/hydro/setup.bash #これはもういらない
# source $HOME/ros_catkin_ws/hydro/devel/setup.bash #これもいらない
source $HOME/ros/hydro/setup.bash
zshなら
# source /opt/ros/hydro/setup.zsh #これはもういらない
# source $HOME/ros_catkin_ws/hydro/devel/setup.zsh #これもいらない
source $HOME/ros/hydro/setup.zsh
以上で設定はおしまい。
以下のコマンドでインストールされているパッケージ一覧が見られる。
rospack list
次回から実際にパッケージを作ったりコンパイルしたり。