背景

初めてのMyPCを手に入れてから早3年、Webサービスを作りたいという一心で勉強してきました。レベル感としてはRailsアプリケーションが人並みに書ける程度の実力です。表題に至ったのは以下の理由

herokuでcleardbを使ってAPIサーバー運用してる
ステージングサーバーを作ったので、定期的に本家のデータを流し込みたい
rakeタスク作った！流し込もう！
mysqldumpが見つからない…だと？

postgresqlを使う場合はherokuがもともと提供しているコマンドを使えばいいのですが、 cleardbを使っているので、どうしてもmysqldumpを使いたいと思ったのが背景。

buildpack

buildpackを使えば、heroku上で望んだ実行環境が簡単に作れるらしい。
mysqlのbuildpackがないか色々と調べましたが、既存のものはheroku createの段階で読み込むことを前提にしているようで、私みたいに後から入れたい！って人には冷たい仕様になっていました。

buildpackのファイル構成は以下のようになっていて、
注釈のような役目をそれぞれ担っています。冷たかったのは、releaseでしか環境変数の設定がされてないので、パスがうまく通せてなかったのが原因だったんですね。

bin
  ├── compile #buildpackが実行可能かどうかを判断し、実行可能であれば0を返す
  ├── detect  #build処理本体
  └── release #環境変数の設定とアドオン追加は初回のgit push時にのみ実行

.profile.d

環境変数の設定などはrelease意外にも.profile.dで設定できるぜ！
というかbuildpack-multiを使うならそれが尚更いいよ！
とherokuさんがおっしゃっていたので、.profile.dを作成し、そこにPATHを通すための設定を書けばいいのでは？ということで実践。

実践

mysqlのファイルを解凍、ビルドしたのち、.profile.dにパスの設定ファイルを作成

compile

#!/usr/bin/env bash
echo "------> Installing Mysql 5.1"
BUILD_DIR=$1
BUILD_PATH=$(cd $1 && pwd)
PROFILE=${BUILD_PATH}/.profile.d

cd $BUILD_DIR
# download the minimal mysql tar file
echo "------> Downloading minimized tarball"
wget https://raw.githubusercontent.com/gaumire/mysql-binary/master/mysql.tar.gz
# make a directory to untar (like unzip) the binary
mkdir -p $BUILD_DIR/.heroku/vendor/mysql
# untar the binary to a directory inside /app/.heroku
tar -C $BUILD_DIR/.heroku/vendor/mysql -xvf mysql.tar.gz
# remove the tar file
rm -f mysql.tar.gz

mkdir -p ${PROFILE}
touch ${PROFILE}/mysql_buildpack_paths.sh
echo "export PATH=$PATH:/app/.heroku/vendor/mysql/bin" >> ${PROFILE}/mysql_buildpack_paths.sh
echo "export LD_LIBRARY_PATH=$LD_LIBRARY_PATH:/app/.heroku/vendor/mysql/lib" >> ${PROFILE}/mysql_buildpack_paths.sh
echo "export LIBRARY_PATH=$LIBRARY_PATH:/app/.heroku/vendor/mysql/lib" >> ${PROFILE}/mysql_buildpack_paths.sh

releaseとdetectは他の人のを参考に

release

#!/usr/bin/env bash
cat << EOF
---
config_vars:
  PATH: $PATH:/app/.heroku/vendor/mysql/bin
  LD_LIBRARY_PATH: $LIBRARY_PATH:/app/.heroku/vendor/mysql/lib
  LIBRARY_PATH: $LIBRARY_PATH:/app/.heroku/vendor/mysql/lib
EOF

detect

#!/usr/bin/env bash
echo "Mysql 5.1"
exit 0

githubにpushして、リポジトリのURLをコピー、
buildpack-multiを使って複数の実行環境を読み込めるようにする。

$ heroku buildpacks:set https://github.com/ddollar/heroku-buildpack-multi.git --app App名

自分のプロジェクトに.buildpacksファイルを作り、プロジェクトに必要な環境設定と、自分で作った設定ファイルのURLを記述

.buildpacks

https://github.com/heroku/heroku-buildpack-ruby.git #railsプロジェクトの為必須
https://github.com/buildpackのURL

あとは

$ git push heroku master --app App名

これでmysqldumpがheroku上で使えるようになりました！

参考:
heroku-buildpack-mysql
herokuにbinary組み込むbuildpack

heroku buildpackを自作してmysqldumpをした話

背景

buildpack

.profile.d

実践