Parse.comが突然の終了
2016年1月29日(日本時間)、米国で展開中の日本国内でも多数のユーザーがいるParse.comが突然のサービス終了アナウンスを出しました。
終了するタイミングはちょうど1年後の 2017年1月28日(恐らくアメリカ東部時間)の予定だそうです。
この記事の目的
元々、Parseを使う予定だったSwift初心者の方は衝撃を受けたことと思います。
移行に関する記事は他の方に譲り、
- 今後のmbaasサービスを選ぶ際の参考にして頂きたい
- より多くの人が安心して自分のアプリにフォーカスして欲しい
という思いからこの記事を作成しようと思いました。
そもそもニフティクラウド mobile backend(以下、mb)とは?
mbはスマートフォン、タブレットアプリにおけるバックグラウンド(サーバサイド)の仕組みを自分で実装することなく利用することが出来るサービスです。
主な機能としては
- データストア(データベースのような機能)
- ファイルストア(写真、動画、音楽などのバイナリファイルの保存)
- 会員管理(会員登録、認証など)
- プッシュ通知
があります。
これだけの機能を自前で準備するのは膨大な工数と費用が掛かりますが、
mbを使えば無料で利用することが出来ます。
オススメしたい幾つかの観点
- 1.学習コスト
- 2.導入コスト
- 3.運用コスト
- 4.サポート体制
- 5.機能
- 6.実績
1.学習コスト
mbの運営チームがハンズオンセミナーを定期的に開催しています。
その際の資料もslide shareなどで公開されているのでリソースも十分とは言えないまでも探せないことはない印象です。
また資料やネットで探した情報を見ても難しい、理解できないと感じた場合でも、
関東近辺にはなってしまいますが直接ハンズオンセミナーに参加し、講師に質問したり他の参加者に聞いてみるなどをすることでクリアすることが出来ます。
cocoapodsにも対応済なので、cocoapodsを使っての開発(Podfileを作成し、podコマンド実行)
を経験したことがあるエンジニアは導入も比較的容易かと思います。
また最近は本格的にSwift対応も始めたようです。
2.導入コスト
初期費用なしで簡単にクレジットカード登録なども必要なく開始することが出来ます。
メール認証不要なのでいちいちメーラーを開く手間も掛からないところも地味に嬉しいです。
またどのぐらいの数値に達したら有料になるのかが明示的になっているため、作ったアプリが好調でユーザーが増えた場合でも
有料プランの目処が立ちやすくなります。
さらに嬉しいのは基本ストレージ容量です。
他のmbaasサービスよりも容量が比較的多いため、無償プランでも安心して利用することが出来ます。
3.運用コスト
管理画面が使いやすいことやpush通知のメッセージ設定が簡単なことなどからエンジニアが不要であり、
オペレーター(push通知を送る担当者など)の方だけで運用を完結することが出来ます。
またデータを簡単に一括エクスポートする機能もあるため今後、別mbaasサービスへの移行や自社内製化への移行の場合でも準備がとても楽に行えます。
4.サポート体制
Parse.com のサービス終了アナウンスが流れた2016年1月29日(日本時間)の同日中に乗り換え相談を「無料で」受ける(mobile backendのExpertプラン以上への乗換前提)という神対応っぷり。
サービス終了や一部機能の停止などをする場合も余裕を持って告知してくれそうだし、有料課金ユーザーになった場合はその分の対価に見合ったサポートをしてくれそうです。
5.機能
push通知はもちろん、SNSアカウントだけでなくGoogleアカウントも対応している認証機能、位置情報検索機能など認証系などの簡易アプリを作成するには十分な機能を備えています。
ただ個人的にはpush通知機能に限ってはGrowth Pushの方が何かと使い勝手が良いので、データストアや認証機能をメインに利用しようかと考えています。
6.実績
著名なRPGゲームからカジュアルゲーム、ニュース&雑誌系アプリと多くのアプリで導入された実績があるため安心して使うことが出来ます。
まとめ
mbの回しもんみたいな内容になってしまいましたが、オススメしたいと言ってる理由がなんとなくでも分かって頂けると幸いです。
今後は僕の方でもmbを使ったサンプルアプリなどをQiitaに投稿しようかと考えていて、
その際は全てでなくとも幾つか参考になりそうな記事を追記していこうかと考えています。