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CODE BLUE 2015に行ってきました(1日目:前半)

Last updated at Posted at 2015-10-28

こんにちは、ひろかずです。

CODEBLUE2015に行ってきましたので、レポートします。
ライブで書いているので、多少の誤字脱字、表記揺れはご容赦ください。

予定の500名を超えて、600名の来場者

お品書き

0.挨拶
東京電機大学教授 佐々木良一(実行委員長)

1.基調講演:シンギュラリティがやってくる
神戸大学名誉教授 松本卓也

2.医療機器のセキュリティ
フローリアン・グルーノ
[Medical][IoT]

=== 以降は後半 ===

3.Firefox の倒し方
西村 宗晃 (にしむねあ)
[Web][Firefox][OSS][CORS]

4.中国における情報セキュリティの新たな免疫システム
シャオドゥン・ファン
[bug report][Community][Zero-day market]

5.日本の組織をターゲットにした攻撃キャンペーンの詳細
朝長 秀誠 & 中村 祐
[APT][reverse engineering]

0.挨拶

東京電機大学教授 佐々木良一(実行委員長)

今年から2パラレルセッション、Under25枠(学生2名)の新しい試み
情報交換、交流会の場も設けている。各国から応募があったが、日本から2名参加
20歳以下のスピーカーが一般枠で1名いる(年齢伏せて応募)

1.基調講演:シンギュラリティがやってくる

神戸大学名誉教授 松本卓也

2045年問題 コンピュータが人類を超える日

シンギュラリティ(技術的特異点)
人類を遥かに超える知能(超知能)が生まれるのが2045年。
知能爆発が起こる(自分のプログラムを自分で書き換える)
この時に人類社会に大きな影響(ユートピアorアポカリプス?)

ハリウッド映画に見る人工知能

  • 2001年宇宙の旅:HAL9000:強い人工知能(意識を持っているということ:哲学用語)
  • ターミネーター:スカイネット/殺人ロボット:強い人口知能
  • 攻殻機動隊:義体化/電脳化:実現する会のコンペが神戸で開催予定。神戸市には公安9課があるw
  • マトリックス:ネオとアーキテクト:シュミレーション現実化説
  • Her 世界で一つの彼女:virtual秘書:強い人工知能
  • トランセンデンス:マインドアップローディング(コンピュータの上に人間の意識を移植):
  • ルーシー:超人間:
  • Ex-Machina:チューリングテスト:人間同一なものを作る(日本未公開)

超知能の種類

機械超知能:ターミネータ、マトリクス
超人類:生物学的に増強された人間(ルーシー:ありそうにない)
知能増強(AI)人間:攻殻機動隊(一番有り得る)

本題

上記のことを実際にやろう、できるという話

分類

  • 狭い人工知能:特定目的、チェスマシン、ワトソン、Siri
  • 汎用人工知能:人間的、一応なんでもできて常識ある、2029年に実現?

手法

  • 生物学的手法:大脳皮質の模倣
  • 数学的手法:深層学習大流行
  • 工学的方法:従来的なAI(Siriとか)

シンギュラリティへの道のり

  • ~2029年:スマートマシンの発達(ガートナー社予測)、技術的失業
  • 2029年:前特異点(プレ・シンギュラリティ)汎用人工知能、チューリングテストのパス
  • 2045年:シンギュラリティ(全人類並の知能)

起きる時期(アンケート結果)

  • 21世紀以内が一番高い予測

シンギュラリティ後の世界

  • 楽観的世界観:不死になる、あるゆる問題が解決
  • 悲観的世界観:ハリウッド的な世界

人工知能脅威論

  • ホーキンス博士
  • イーロン・マスク(ヴァイカリウスに投資)
  • ビル・ゲイツ(MSは膨大な人工知能投資)

→ 言ってることと、やってることが違うので、ハリウッド的な世界観かなー

専門家は脅威論に与しない

  • 中立以上が75%

シンギュラリティ後の現実的世界

  • 超知能と共存
  • 国家間の格差拡大(先進国による妨害も)
  • 個人間格差拡大(金持ちだけが救われる)

目指すべき社会

  • 全知全能の慈悲深い超知能?:人類補完計画?
  • 人は働かなくていい:総カルチャーセンター、ベーシックインカム(ロボットが稼いで人が消費)
  • ギリシャ・ローマが理想:奴隷が仕事、市民は学問・娯楽

人類史の転換点

  • 農業革命:1万年前:定住、国家の起源
  • 産業革命:250年前の英国(米国、EU、日本)
  • 第二次産業革命

中国の失敗

  • 伝統的な先進国だったが、明時代の大航海以降、洋出禁止

今後の日本

  • 現在は、幕末の泰平の眠りに似てる
  • 超知能は黒船
  • 指導層の覚醒が必要(政治家、官僚、起業家、メディア)
  • 志士(数学、英語、コンピュータが武器)

人工知能の進歩は止められない

  • 促進の動機(ペンタゴンとウォール・ストリート)

政府レベルの取り組み

  • EU:ヒューマンブレインプロジェクト:2023年前に人間の脳を再現
  • アメリカ:

ITジャイアントと人工知能

  • グーグル、フェイスブック、MS、IBM、百度(最も脅威)

人工知能競争

  • マンハッタン計画
  • 天才を買う
  • 東大発のロボットベンチャーSHAFTを買収(国防総省→Google)

Googleの野望

  • ロボット製造会社、火災報知機会社、人工衛星会社、監視カメラ会社を買収

日本の取組み

  • 予算配分は米国:IT企業;日本=100:10:1
  • 敗北は必至

日本からシンギュラリティを!

  • 齋藤元章「エクサスケールの衝撃」
  • アメリカで医療機器ベンチャー成功(日本では挑戦者が成功し得ない土壌)
  • 日本でスパコン開発(2014年):7ヶ月で開発
  • エクサスケールスパコン(京の100倍:1日600万円の電気代)を2020年までに作る
  • ハードはOK。後はソフト...H(S)TM理論など
  • 機械超知能(人工大脳皮質)はクラウド
  • ウェアブルデバイスであらゆる知識を教えてくれる
  • 大阪で会合
  • 齋藤元章 ワイアード で検索
  • 論文を書いて、科学研究補助で超知能を実現できる!

2.医療機器のセキュリティ

フローリアン・グルーノ
[Medical][IoT]

CODE BLUEは医療用語では 重要なイベント(心肺停止) 助けを必要としている を示す。

動機

  • 重要性:医師と患者は機器を信じている
  • 技術:非常に複雑、独占的なプロトコル、技術の結晶
  • FDAから勧告:サイバー攻撃からの脅威を低減を保証する適切な措置を講じること
  • マカフィーのテクニカルハッカーにて、医療機器の設定を変える事を実証(ハードコードされたパスワード等の脆弱性)

成果発表

これまで

  • シーメンスBS1(パラレルポートとプリンタポート)
  • 日本光電ニューロファックス脳波計(外部とのコミュニケーションは要しない)

変わること

  • プロセスの最適化
  • 通信ポートオプションの有効化
  • ICUで特に必要
  • 相互運用(ehealth記録、画像保存通信システム)

これらの変化への準備

  • 病院ITの状況(リソース/ノウハウが足りているか)
  • 異なるネットワーク(医師、患者、関係者...)
  • ホームモニタリングはどうか?(安価で、セキュアでないといけない)
  • HTTPで送信されている(ASCIIでデコードすれば判ってしまう。Wifmo)
  • ベンダーは学習を活かしているか?(ポートは使わないが、基盤は対応してしまっている。セキュアな病院ネットワークとインターネットに両方接続するPC)

ドイツでは、安全とセキュリティは同じ言葉(区別がない)
安全はほぼ機能するが、セキュリティは守られているか?

  • ハッカーにどうせやられてしまう
  • 501(k)は、敵対的でなく医者が患者を傷つけない前提でいる。
  • 認証も安全にFOCUSしている

問題

リソースがなく、セキュリティ侵害に対応できない。

対象

  • 有効化された通信ポート持つ医療機器
  • 重症度評価:平時を観察(Low),患者にフィードバック(High)
  • 診断:MRIの設定を誤ると大事故になる、除細動器、酸素ポンプ(入手難しい)
  • ベンダーは関心がない?
  • 高価なのでベンダー、病院の協力が必要

これまでの発見

事例1.脳波計

有線なので、暗号化、認証はなかった。
Open脳波計プロジェクトというものもある。

事例2.生体モニター(心拍計のようなもの)

攻撃実演:ネットワークからDoS攻撃で生体モニターを無効にする。(表示データを消してしまう。手術時はCritical)
pythonスクリプトでブロードキャストMessageを流して生体モニタを再起動させる。
攻撃が止まるまで再起動できない。

事例3.生体モニター(心拍計のようなもの)

攻撃実演:閾値を変更することで心拍数警報境界を変えてしまう。

事例4.MRI構成ステーション

ホストシステム(WindowsPC)
画像処理システム(生データ抽出と処理)
VxWorks(コイルの制御)

  • WindowsXPでFWがOffになっている。
  • ベンダーは64bitOSなので大丈夫と言っている
  • ポートは114個空いてた(httpdも!)
  • システムクラッシュに成功

事例5.シリンジポンプ

セキュリティコードで設定値を保護

  • ネットワークからセキュリティコードを窃取して、設定変更できた。

事例6.麻酔ポンプ

  • ネットワークから装置をフリーズさせることができた。
  • アラームが鳴った
  • 幸運にもバックアップが稼働

事例7.生体モニター(バイタルサインの表示する機器)

ICUに入ったVIPをモニタしているシナリオ
* ネットワーク経由で攻撃スクリプトを実行し、平常時のバイタルサインを録画し、クラッシュさせた後に、装置上で再生させる事ができた。
* 全く別の画面を表示させることができた。

最後に

医療機器には攻撃は可能であり、検証が必要である。
入院の際は周囲に気をつけて!:)

質疑応答

患者が医療機器の誤使用による死亡事故が増えている。
現実に起こっているか?

  • 検知することができていないので、そういったデータはない。
  • 標的型としてはあり得る。
  • 一般患者としては、ネットワークセキュリティを高めることが必要

検証は、実際の病院ネットワークで行ったのか?

  • コントロールされたラボ環境で行った。
  • 対象機器には最終的にクリーンナップを行った。

前半はここまで。
後半に続きます。

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