5回目の投稿です。前回は Windowsマシンからheroku上のredmineをunicornで起動するようにするお話
でした。
今回はredmineに導入したredmine_backlogsの設定について書きます。
前置き
- redmineはheroku上に構築しています
- ローカルにheroku上に構築したredmineのリポジトリがあるとしています
- Windowsマシンで操作しています
- コンソールはGit Bushを使用しています
設定内容
- 「タスク」への「着手中」ステータスの追加
- スプリントカードの印刷設定
- 振り返り用Wikiテンプレートの作成
- 翻訳ファイルの一部追加、変更
上記設定を行う個人的理由
ステータスの追加について
backlogsを使用していると、進行中のステータスにあるチケットが複数個になることがあります。
一度着手したものの、より優先すべき作業があった、出てきたときなど。
私は根っからのシングルコア人間で、複数タスクの同時処理が非常に苦手です。
進捗中のタスクが複数あるだけで頭が混乱してくるので、あくまで現在進捗中のタスクは一つのみである
というものをシステム内で表現するために「着手中」というステータスを追加しました。
スプリントカードの印刷設定について
backlogsには、スプリントのストーリーとタスクの一覧をPDF出力する機能があります。
それを利用、A4サイズできれいに印刷できるように設定を行います。
振り返りテンプレートについて
backlogsには振り返りをサポートする機能が付いています。
その機能を十分に使うためには、テンプレートを作成する必要がありますので作成します。
翻訳ファイル修正について
後述しますが、wikiという記述では分かりにくいので、より日本語的に分かりやすい「振り返り」という文言に変更します。
手順
「タスク」への「着手中」ステータスの追加
前回の投稿の様に、
タスクに「着手中」というステータスを追加します。
スプリントカードの印刷設定
管理 > プラグイン > 設定 にて、カード印刷のラベルタイプを指定します。
環境によっては、上記項目が選択できない状態になっていると思います。
その場合は以下の修正を行います。
スプリントカード印刷のために
印刷するためには、まずyamlファイルを作成する必要があります。
backlogsroot/labesl/labels.yml.defaultファイルを「labels.yml」にリネームします。
その後再起動すると、プラグインの設定画面で「カード印刷のラベルタイプ」が選択可能となっています。
どの形式がいいのかは、多すぎてどれがいいのかはまだよくわかっていませんが、数個試したうちでは、「Best Office 75753」というものがA4印刷には適しているようです。
振り返り用Wikiテンプレートの作成
まず、管理者権限でログインし、管理>プラグイン>設定と遷移します。
「スプリントのテンプレートのWikiページ」の項目にテンプレートページの名称を記載します。
自分は「振り返りテンプレート」としています。
そして、backlogsを使用しているプロジェクトのwikiで上記で設定した名前のwikiページを作成します。
私の場合、以下の様なページにしています。
まだ運用し始めて日が浅いので今後どんどん変更していくかもしれません。
redmineのwiki記法そのままで記載しています。
h1. 振り返り
h1. 1.前回の振り返りの確認
h2. {{collapse(編集して前回の振り返りへのリンクを作成して下さい)
{{include(振り返り)}}
}}
h1. 2.KPT
h2. *Keep*
## ここに
## このスプリントで
## うまくいったと思うことを
## 書きます
h2. *Problem*
## ここに
## このスプリントで
## 問題だった点、困った点を
## 書きます
h2. *Try*
## ここに
## 次のスプリントで
## 試すことを
## 書きます
h1. 3.新しいスプリントの作成
# *スプリントの作成*
KPTが終了したら、次のスプリントを作成します。
バックログ画面のプロダクトバックログより、「新しいスプリント」を選びます。
名称とスプリントの期間を設定して保存して下さい。
# *ストーリーの割り当て*
プロダクトバックログにあるストーリー、または新たに作成したストーリーをスプリントに割り当ててください。
振り返りを週末に行っている場合、この時点ではまだストーリーポイントの割り当ては行いません。
タスクの作成、ストーリーポイントの割り当ては週初めに行います。
# *振り返りタスクの作成*
スプリントのかんばんを開き、スプリント障害事項に「振り返り」のタスクを追加して下さい。
ブロックにはスプリント内の任意のストーリーを設定して下さい。
これは必須ではありませんが、このタスクを作成することにより、振り返り作業のリマインダの役割を果たします。
h1. 4.現在のスプリントのクローズ
新しいスプリントを作成したら、スプリントをクローズします。
もしもタスクが残っているストーリーがある場合は、そのストーリーをコピーします。(*対象のストーリーを移動しないで下さい!*)
コピーは、ストーリーのチケット画面右上のコピーボタンから行えます。
コピー確認画面で、スプリント選択欄で新しいスプリントを選択して下さい。
また、タスクのコピー項目では、未完了のもののみコピー、全てコピー、全てコピーしない、のいずれかを選択できます。
h1. 5.振り返り終了
クローズ作業が完了したら[[振り返り]]へリンクを追加して下さい。
これでスプリントの振り返りは終了です。
お疲れ様でした。
h1. [[振り返り|いままでの振り返り]]
p(. {{collapse(今までの振り返りを表示)
{{include(振り返り)}}
}}
h1. 参考
"振り返りについて(redmine_backlogs公式)":http://www.redminebacklogs.net/en/usage-scrum-master.html#closing_the_sprint
"振り返りについて2(slideshare)":http://www.slideshare.net/essence/20100728-4932855
"KPTについて(永和の中の人のslideshare)":http://www.slideshare.net/esmsec/kpt-27942223
"KPTについて2(ソニックガーデンの中の人)":http://kuranuki.sonicgarden.jp/2013/05/kpt.html
翻訳ファイルの一部追加、変更
バックログページのメニューにあるwikiという項目は、実際は振り返りのためのページヘのリンクです。
個人的にwikiという名称のままだとわかりにくく感じるので、名称を変更します。
具体的には、当該view内の翻訳でキーとなる値を変更し、そのキーで「振り返り」という翻訳を追加します。
※このあたり、実際のソースファイル名、翻訳ファイル名などは後で追記します。
完了
以上が、個人的なredmine_backlogsの設定です。