相談者(特に非エンジニア)はエンジニアとは違う視点を持っています。それは経験、性格、環境、見通してるものの違いから来るものであったり様々です。エンジニアはそういった相談者の視点を知りたいと考えています。今日はそんなエンジニアが知りたい、相談者の方の視点についてまとめてみました。
今北産業
- 同じ単語でも、違う意味でとらえる事がよくあります
- エンジニアの考える簡単と相談者の考える簡単は同じとは限りません
- エンジニアが知りたいは相談者の考えた「手段」ではなくて、何に困っているのか、何を解決したいのかの根源部分です
よくある風景1
A「Bさん、業務ツールいっぱいあって大変なんだけどひとまとめにできない?」
B「(業務ツールってウェブツールばっかりだしほげほげでふがふがすれば) まぁ技術的には可能ですかねぇ。ちょっとお時間もらいますよ。」
A「業務ツール開発しなおすのは大変だけど、組み合わせるだけならそんな大変じゃないでしょ?」
B「あー、(ほげほげはクセあるし)、ちょっと調査時間かかる可能性もありますけど、なんとかやってみます。」
--> 業務ツールをまとめてタブ切り替えできるようなのを作成
B「こういう感じでどうですか?」
A「おー、いいねぇ。いいけど、これって導入しやすいウェブ系ツールから対応してみたパイロット版?」
B「あれ?業務ツールってとりあえずこれ一通りぶち込めばよかったのでは?」
A「skypeとかExcelとかアプリの方も考えてたんだけどさぁ」
B「…。」
ここでのポイント
- 相談者の考える簡単とエンジニアの考える簡単は違う事がよくあります
- 「業務ツール」と一言で言ったものの、現場で業務ツールを使ってる人達にとっての業務ツールの示す範囲と、エンジニアが聞いたときにどこまでを業務ツールと認識するかは違う可能性が多々あります
よくある風景2
B「あー、skypeとかExcelを制御してひとまとめにするのは、hackというか結構面倒になってきますね。特にクロスプラットフォームだと。」
A「でも全ぶっこみで欲しいんだよね」
B「えとそこらへんのアプリに関してはどこまでの事ができればいいですか?」
A「バックグラウンドでアプリ起動しててもいいんだけど、このツールの窓から見られる感じかな」
B「oh」
それはつらいので必死で考える --> とりあえず背景を知りたい
B「あー、欲しい機能とかじゃなくて、もっと背景的な事知りたいですね」
A「えと、今のこのツールだと、業務ブラウザじゃない?でもブラウザで見てたりすると、Skypeの画面がかぶって見えない時があるから邪魔にならないところに欲しいんだよね」
B「?????」
B「あー、もしかして僕4kディスプレイ二枚使ってるから、不便のポイントが想像できてないのかもしれません」
A「あー、こっちはノートPCだからなぁ。ブラウザとかウインドウを切り替えて見てるんだけど、通話中のskypeの小さなポップアップ画面がウザいんだよね」
B「おや?と、なると問題なのはそのポップアップ画面さえなんとかできればいいかんじですか?」
A「とにかく切り替えが面倒なんだよね」
B「ウィンドウが増える事が嫌な感じですか?状態がわからなくなる事が嫌?」
A「すでに、ブラウザでウィンドウ開きまくってて、探すのが手間なんだよね。さらに増えてアイコンすらみえなくなるとさらにわからなくなる」
B「アイコンが見えなくなるっていうのは、タスクバーのトレイアイコンが多すぎてってことですか?」
A「いやブラウザのタブのアイコン。でさー、初心者とかだとブラウザ複数起動すら思いもよらないしね」
B「とすると、ウィンドウがいっぱいの状態でも、自分のアクセスしたいツールにすぐアクセスする機能さえあればいい感じですかね?」
--> さっきのツールにタスクトレイで必要なツールに一発でアクセスできる機能を追加
A「あー、これこれ、これでいいわ」
ここでのポイント
- 環境の違いやコンピュータスキルによって、全く違う視点が出てくる
- そういった視点の違いは共有しようとしないと伝わらない
- 相談者の考える手段は、必ずしも最適な手段とは限らない。そこはエンジニアが考えたい領域なので一緒に考えましょう
まとめ
お互いに視点は違いがあります。相談者は手段を考えるのではなく、困ってる事をそのままエンジニアに伝えた方が、お互い幸せになります。特に手段だけ伝えて実装してもらうと、本来求めているモノとは全く違うものが出来ることがあります。
お互い幸せになれる開発ができるといいですね!それではごきげんよう