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Embedded Frameworkの導入方法

Last updated at Posted at 2016-09-16

概要

Embedded Frameworkの導入方法やはまったところについてまとめました

Embedded Frameworkとは?

Embedded FrameworkはiOS 8・Xcode 6から追加された機能です。
アプリのコードを分割してFrameworkとして扱うことができます。

Embedded Frameworkを導入することのメリット

コードを分割してFramework化することで以下のメリットがあります。

  • コードのターゲットが分かれるため、差分コンパイルされビルドパフォーマンスが向上する
  • App Extentionsを持つアプリの場合、メインターゲットとExtension間でコード共有することができる
  • Frameworkに分けることで、依存関係がシンプルになる
  • Frameworkごとにテストを書くことができる

導入方法

Xcode 7.3.2 Swift 2.2での導入方法です。

Frameworkの作り方

Embedded Frameworkの導入は簡単で、Xcodeのツールバーから「File」 → 「New」 → 「Target」を選択すると、以下の画面が表示されます。

スクリーンショット 2016-09-15 14.54.40.png

そこから「Framework & Library」 → 「Cocoa Touch Framework」を選択すると新しくターゲットが追加されます。

d0337ade-fffd-1c29-27e5-1cd780a893c9.png

新しくできたTargetに分けたいコードを追加していきます。

Frameworkの使い方

Frameworkとして扱うメソッドやclass、変数にはメインターゲットからアクセスできるように public 修飾子をつけてください。

import Foundation
import Alamofire

public class Util {

    public var name: String?

    public init() {

    }
}

使用したいFrameworkをimportするだけで使えるようになります。

import UIKit
import SampleFramework

class ViewController: UIViewController {

    override func viewDidLoad() {
        super.viewDidLoad()
        let util = Util()
        util.name = "hoge"
    }
}

Embedded Frameworkの導入はすごく簡単です。
しかし、Framework内でライブラリを使う場合はいろいろとハマる部分がありました。
その対応方法をいくつか紹介したいと思います。

CocoaPodsでライブラリを使う場合

Embedded Frameworkだけでしか利用していないライブラリでも、メインターゲットにもインストールする必要があります。
Podfileにターゲットごとに同じライブラリ名を記述するのは手間なので、iQONではabstract_targetでまとめています。

// Podfile

abstract_target 'All' do # Targetとかぶらなければ、名前の文字列は何でも大丈夫です

  pod 'Alamofire'

  target 'SampleApp' do # AlamofireとSVProgressHUDがインストールされる
    pod 'SVProgressHUD'
  end

  target 'SampleFramework' do # Alamofireがインストールされる
  end
end

Carthageでライブラリを使う場合

CarthageもCocoaPodsと同様にFrameworkとメインターゲットどちらにも、ライブラリを設定する必要があります。
メインターゲットのEmbedded BinariesにFrameworkで利用しているライブラリを設定します。

e73231a2-4962-be61-d4c4-2f184cf57a0c.png

Library not loadedでクラッシュする場合

CocoaPodsでインストールしたライブラリがLibrary not loadedでクラッシュしてしまう時は「Build Phases」を確認してみてください。

おそらく、インストールしたライブラリをアプリ内に組み込むための Run Script が存在していないためにクラッシュしている可能性があります。
[CP] Embed Pods Frameworks という名前の Run Script は本来CocoaPodsが自動的に追加するもので、なぜそのRun Scriptが存在しないのかは詳しくは分かりませんが、追加すればクラッシュしなくなります。

スクリーンショット_2016-09-15_12_19_42.png

Framework not found Pods_**でビルドが通らない場合

[Build Phases] -> [Link Binary With Libraries]を確認してみてください。
エラーで表示されているFrameworkを削除してください。
以前からCocoaPodsでライブラリを管理しているプロジェクトだと、Pod_**.frameworkというものがLink Binary With Librariesに設定されています。
しかし、Podfileをabstract_targetで書くようにした場合、新しくPods-**-**.frameworkというものが設定されるので、Pod_**.frameworkが不要になります。
不要なものが設定されているために、ビルドに失敗していました。

スクリーンショット 2016-09-15 12.47.16.png

まとめ

Embedded Frameworkの導入は一部のハマりどころさえ超えれば、とても便利なのでおすすめです!

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