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MacApp用アップデート管理システムSparkleの使い方

Last updated at Posted at 2015-07-13

先日MacOS用クリップボード拡張アプリ「Clipy」をリリースしました。
Clipyの開発については先日のQiitaの記事を参照ください。

今回はClipy内でも使用しているMacOSアプリケーション用アップデート管理フレームワークのSparkleの使用方法についてまとめます。
Sparkleを導入することにより、Macアプリケーションの自動アップデートなどをとても簡単に行うことができます。
Macアプリケーションをリリースされる方はぜひ導入してください。

今回の解説はMacAppStoreで配布しない場合の作成方法です。
基本的な作成方法は変わりませんが、証明書等少し変わってきますので、MacAppStoreで使用する場合は公式ドキュメントを参照ください。

Sparkleのインストール

SparkleはCocoaPodsで導入することができます。

platform :osx, '10.9'
source 'https://github.com/CocoaPods/Specs.git'
pod 'Sparkle'
pod install

でライブラリを導入してください。

証明書の作成

証明書の作成は用意されているシェルスクリプトを使用します。
Sparkleリポジトリ
よりコードをダウンロード/クローンしてください。

cd cloneDirectory
./bin/generate_keys.sh

上記のコードより、証明書作成シェルを実行すると、同階層にdsa_priv.pemdsa_pub.pemが作成されます。
この時、dsa_priv.pemの方は今後のアップデートでも使用するものなので、大切に保管してください。

また、作成したdsa_pub.pemはXcodeにドラッグアンドドロップでインポートしてください。
その後、Info.plistのSUPublicDSAKeyFiledsa_pub.pemを指定してください。

AppCastの準備

Sparkleのアップデートの確認はAppcastといわれるフォーマットを使用します。
公式のサンプルAppcastを参考していきます

サンプルを見てわかるよう、基本的にはxmlでアップデート情報を記載していきます。
以下のappcastが実際にclipyで使用しているappcastファイルです。

<rss xmlns:sparkle="http://www.andymatuschak.org/xml-namespaces/sparkle" xmlns:dc="http://purl.org/dc/elements/1.1/" version="2.0">
  <channel>
    <title>Clipy changelog</title>
    <link>http://clipy-app.com/appcast.xml</link>
    <description>Clipy update changelog.</description>
    <item>
      <title>Clipy 1.0.1</title>
      <description>
        <![CDATA[
          <ul> <li>Marvericsでメニューバーが表示されない問題の修正</li> </ul>
        ]]>
      </description>
      <pubDate>Sun, 5 July 2015 03:04:00 +0900</pubDate>
      <sparkle:minimumSystemVersion>10.9</sparkle:minimumSystemVersion>
      <enclosure url="https://github.com/Clipy/Clipy/releases/download/1.0.1/Clipy_1.0.1.dmg" sparkle:version="1.0.1" length="20150704" type="application/octet-stream" sparkle:dsaSignature="MCwCFDIOlk3gJGTc46P1CQgWrE8S5HYlAhQ5BW9XLWApES7lmglPg0Vn0pXpnA=="/>
    </item>
  </channel>
</rss>

重要な点は、
<sparkle:minimumSystemVersion>10.9</sparkle:minimumSystemVersion>
ここで、対象のOSのバージョンを指定しています。もし、使用ライブラリ等のアップデートでサポートするOSのバージョンが上がった際はこちらを変更します。

<enclosure url="https://github.com/Clipy/Clipy/releases/download/1.0.1/Clipy_1.0.1.dmg" sparkle:version="1.0.1" length="20150704" type="application/octet-stream" sparkle:dsaSignature="MCwCFDIOlk3gJGTc46P1CQgWrE8S5HYlAhQ5BW9XLWApES7lmglPg0Vn0pXpnA=="/>

ここでは、アップデートを行うdmgファイルのパスと、アプリのバージョン等を指定しています。

lengthはどこの情報も見ても何をいれるか定かではないため、アップデートを行った日付を暫定的に入れています。
どなたか正解を教えて下さい。

dsaSignatureについては後述するアップデートについてを御覧ください。

Info.plistに設定

作成したappcastファイルをサーバに置いてください。
Clipyの場合はすべてgithubで管理していますので、appcastファイルもgithubに置いています。

設置したファイルのURLはInfo.plistのSUFeedURLに設定してください。

設定画面にSparkleを設置

アプリケーションでは、よく見かける設定画面の今すぐアップデートボタンの設置を実装していきます。

まずは、Storyboard,xibにSUUpdaterを設置していきます。

SUUpdaterのActionを設置しているボタンのActionに適応させます。
これだけで、自動的にアップデートを検査しにいきます。

また、前回チェック時の時間のBindingも可能で、Binding設定するだけで自動で反映されます。

アップデート設定

コードでアップデート確認や、自動アップデートやアップデートチェックの時間設定等も行えます。
基本的にはアプリ起動時に設定を行って下さい。

let updater = SUUpdater.sharedUpdater()
// URL指定
let feed = "http://clipy-app.com/appcast.xml"
if let feedURL = NSURL(string: feed) {
  SUUpdater.sharedUpdater().feedURL = feedURL
}
// 自動アップデートを設定
updater.automaticallyChecksForUpdates = true
// 24時間(1日)毎にアップデート確認
updater.updateCheckInterval = 86400

実際にアップデート

実際にアップデートを行う手順を説明していきます。

アーカイブファイルを用意

.appを圧縮します。
ここで.appファイルのファイル名はアプリの名前のみにしてください。
Clipy.appという形です。
Clipy_1.0.1.appといった形では使用することができません。
対応しているフォーマットはzip tar.gz tar.gz2 dmg pkg です。
作成したアーカイブファイルに署名を行っていきます。

署名

こちらもSparkleのリポジトリ内に入っているシェルファイルを使用します。

./bin/sign_update.sh path_to_your_update.zip path_to_your_dsa_priv.pem

アーカイブしたアプリに証明書の作成時に作成したdsa_priv.pemを使って署名します。

実行すると

MCwCFDIOlk3gJGTc46P1CQgWrE8S5HYlAhQ5BW9XLWApES7lmglPg0Vn0pXpnA==

こんな感じで文字列が出力されます。
この出力された文字列がappcast内のdsaSignatureに対応します。

appcastの書き換え

appcastにアップデートを行った内容、アップデートするファイルのパス等を書き換えて完成です。

これでアプリが起動するたびにSparkleによってアップデートチェック走り、appcastに更新がかかっていればアップデート行うようになります。

まとめ

更新作業は割りと時間がかかってしまいますが、自動化するTips等もありますので、今後紹介できればと思います。
アプリアップデート機能はどのアプリでも使用しておいて損はないので、ぜひ導入してください。

はじめにもかきましたが、先日クリップボード拡張アプリケーションの「Clipy」をリリースしました。
Clipyにも自動アップデート機能がありますので、ぜひダウンロードしてお試し下さい!

ソースコードもすべてオープンソースで公開しておりますので、ご参考にしてください!

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