はじめに
今回はNew Relicのアラート機能について取り上げます。New RelicはSaaS型のアプリケーションパフォーマンス監視サービスです。その名の通りアプリやシステムの"今"を可視化できることが特長になりますが、だからといって常に画面に張り付いてトラブルの兆候を待つわけにはいきません。トラブルはトラブルが起こったときに通知してくれればいいわけです。そこまでは常識的な話ですがNew Relicのアラート機能の場合、"Alerts"と"New Relic Alerts(Alerts New)"が存在するため、どちらを使えばよいのか混乱しがちです。意味があってわかれているのか。たんに重複してしまったのか。この点について掘り下げたいと思います。
アラートとは
アラートとしてNew Relicでは以下の項目の閾値を定めることができます。
- Mobile application Response time
- Key Transaction Error Rate and Apdex score
- Application Error Rate and Apdex score
- CPU, disk and memory on your servers
アプリケーションのレスポンスタイム、エラーレート、Apdex Score、インフラのリソース等に閾値を定めて、基準を下回れば通知してくれます。
アラートの通知手段のことをチャネルと呼んでます。New Relicの場合、Email、Hipchat、Campfire、PagerDuty、Webhook等に存在しています。Webookに対応しているのでSlack等と容易に連携できます。
2種類あるアラート設定
New Relicの場合、アラートの設定方法が2種類あります。"Alerts"と"New Relic Alerts(Alerts New)"です。New Relicは"Alerts"のことをLegacy Alertsとも呼んでいます。それに対する新しいサービスという意味合いで"New Relic Alerts(Alerts New)"が作られました。前者はLiteプランで使え、後者はProになると使えるようになります。
"Alerts"と"New Relic Alerts(Alerts New)"の違い
"Alerts"と"New Relic Alerts(Alerts New)"の違いは何でしょうか。アラート項目とチャネルに大差はないように見えます。違いとしては、AlertsはAPMやBrowser等のサービスにひもづくアラート機能であり、"New Relic Alerts(Alerts New)"は複数のサービスにまたがる条件設定ができる点です。現状両者を同時に設定できてしまうようですが、実際の運用ではどちらかに寄せると思います。将来的には"New Relic Alerts(Alerts New)"に統合されるようです。トラブルはシステムの担当部署ごとに都合よく発生してくれるものではないので、横断的に対応できるようにしようという発想が根底にあると考えられます。
次回以降"Alerts"と"New Relic Alerts(Alerts New)"の設定例を取り上げたいと思います。
以上