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エクセルから地図をつくれます。直感的に。.maploy

Last updated at Posted at 2015-12-17

こんにちは。清水です。

今回はIT DARTとは直接的には関係のない投稿になってしまいますが、IT DARTのような活動を行ってきた中で得た着想を元に、盟友である浅井渉くんと作っている「.maploy(マプロイ)」というアプリケーションをご紹介したいと思います。

災害用、というわけではありませんが、IT DARTに所属している身としては、これを災害時にも有効活用できるんじゃないかと常々思っています。

「エクセルは、あるんです。」

災害時は特に、どこでどんなことが起こっているかを把握するために、地図上にデータを表示させることが役立ちます。

その際に「エクセルでデータをまとめたものだけはある」という状態のデータがあり、それをGoogle MapsやOpen Street Mapを使ってマーカーを置いていくといった作業が行われたりします。

その地図を作成するという部分が意外と手間になっていて、エクセルのデータはあるんだけれど即時公開が難しいという声を聞いたことがありました。

前出の地図サービスや、Ushahidi1なんかを使って、地図上に落とし込んだデータを作ることは可能ですが、それらのオペレーションを覚えるといったことが必要になるため、割りと多くの人ができる「エクセルへのデータ入力」というスキルに一つ壁を作ってしまっている様に思えます。

Ushashidi - 災害時などにも利用されている、地理情報に紐付いて情報を投稿・共有ができるケニア発のサービス。

じゃあエクセルを投げ込んじゃおう

そこで考えたのが、名前と住所、それと必要な情報を含んだ程度のエクセルファイルを使って地図上にマッピングできたら、そういった壁をひとつ取り払えるのではないかということは常々思っていました。

できるだけ簡単に。

できるだけ直感的に。

ある日、もう一人の開発者である浅井くんと、アーバンデータチャレンジ2015に提出するアプリケーションの話しをしていく中で、極力少ない操作で地図を作成・共有できるサービスがあるといいのではないか、そういったコンセプトがちょうど出来上がってきました。これはもしかすると災害時にも有効活用できるんじゃないかなぁと感じています。

そこで作ったのが「.maploy」です。
Screen Shot 2015-12-17 at 12.54.10 PM.png

写真は非公開のベータ版のもではありますが、着々と準備が進んでおり、もうそろそろオープンなベータ版をリリースする予定です。

文字通りエクセルを投げ込みます。

基本的には名前と住所さえあれば、つまりエクセルファイルに二列のデータがあれば簡単に地図上にマーカーを作成することができます。

それもドラッグ・アンド・ドロップで簡単に。

なので名簿のような簡単なデータさえあれば、誰でも即時に自分のマップを作成することができます。

LinkDataもURLを投げ込みます。

多くのオープンデータが公開されているLinkData.orgのデータも簡単に利用できるようにしました。

これまで多くの有用なマッピングデータを、多くのシビックテックを愛する同志たち(一緒にがんばりましょう!)がLinkDataに公開しています。

単純なURLをコピペするという動作でインポートできるようにもしているので、自分の持っているエクセルのデータと、LinkDataに公開されているデータを掛け合わせた地図を作ることができます。

ほら、直感的でしょ?

地図の著作権的にスクリーンショットが載せられないのが残念ですが、もう少しリリースまでお待ち下さい。。。がんばります!

土地勘のない人に伝える。

ある日、突然、台風による洪水が自分の街に発生したとします。

例えば介護が必要な方々を載せた名簿があったとして、それは市区町村だったり、介護施設が持っているかもしれませんが、おそらく言えることは、緯度経度情報が合わせて用意されたような、Geolocation Readyな情報ではないと思います。

土地勘のない町にやってきたボランティアの方々には住所だけで場所を判断することは少し難しいかもしれませんが、ドラッグ・アンド・ドロップだけで地図上にそのデータを落としこむことができれば、そういったデータでもよりわかりやすく利用できるかもしれません。

言葉の分からない人に伝える。

地図は言葉よりも場所を語ります。

日本語が不得手な人が避難所を探そうとして、日本語の避難所一覧を貰ったとします。しかし漢字が読めません。見て場所を探すことができないかもしれません。

そういった時に避難所の住所と名前さえあれば、「.maploy」を使ってすぐにデータを地図上に落としこんで、それを印刷して配ることだってできるでしょう。地図の名前が日本語だったとしても、漢字の羅列よりはいくらかマシでしょう。

最後に

例に上げたものは単なる想像でしかないので、もっと実際に使用してみてどんな機能が必要か、また必要でないのかを見極めたいと思っていますが、逆に言えば他にも使う人によって色々な可能性が生み出されるんじゃないかと思っています。

と、こんなところでIT DARTアドベントカレンダー2015も、残るは一週間。

明日はIT DARTの宮川による「被災地でのIT支援 あるある失敗談」を是非ご覧いただければ。

ではこのへんで。


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