React v16リリースと共にMITライセンスへ
https://facebook.github.io/react/blog/2017/09/26/react-v16.0.html#mit-licensed
16系だけでなく、すぐに移行できない人向けに、15系の主要バージョンもMITライセンスに変更されました。
2017/09/24追記
近日リリース予定のReact v16にて、ライセンスをBSD + PatentsからMITに変更予定とのPOSTがありました。
We're relicensing React, Jest, Flow, and Immutable.js under the MIT license. https://t.co/3XD0z49UsS
— React (@reactjs) 2017年9月22日
但しまだGitHubでLICENSE*ファイルの変更やPATENTSファイルを削除してるbranchやtagはなさそうです。
また更新がありましたら追記します。
概要
2016/7/16(土)に、「Your license to use React.js can be revoked if you compete with Facebook」という題名のブログ記事が投稿されました。
(=> 記事のcompete withを競合と訳してましたが、PATENTSファイルにcompeteとはないので、編集リクエストに従ってタイトルを「係争中」と変更しました)
また、React discussion forumにも「うちの法務がReactの使用を認めてくれない」というスレがあり、情報を整理してみました。
ブログ内容要旨
- ReactはBSDライセンスのOSSだけど、2015/4に追加された特許条項に気をつけるべきだ
- Facebookに対し法的措置等をとるようなことがあれば、Reactライセンスはただちに剥奪される
- GoogleやMicrosoftは上記の制約から、社内でのReactの利用を禁止している
- 注. reference付きでそう書かれていますが、@icoxfog417さんのコメントの通り、 正しくない可能性があります
- Facebookは強い会社だから今すぐ問題にはならなさそうだけど、Yahoo!Inc.のようにいつか凋落した暁には......
- この手の裁判は難しいから、GoogleとOracleのJava裁判のように何年もかかる、つまり、勝訴したとしてもお金がかかる
- ということでまずは法務に相談だ
Reactの特許条項
2015/4のPATENTSファイルのコミットが問題の部分です。
所感
なぜ一年以上前に追加された条項が、今になって記事にされたのか。
まだ判例はありませんが、こう指摘されてしまうと、法務としてはReactの活用を積極的に支持できないのではないかと。
Facebookやその子会社(InstagramとかOculusとか)の事業範囲となると、SNSや広告はもちろん、機械学習やIoTでも特許等でぶつかりえるかも知れません。
解釈やリスクコントロールは、やはり自社法務に頼っていただければと思います。
(ただ個人的な意見としては、静観してしまうのが得策かも知れません......)
-> コメント欄の@icoxfog417さんの指摘の通り、結論としては過剰に反応する必要なし、で大丈夫そうです。
-> 「過剰に反応する必要なし」と書きましたが、すみません、使いたい側のポジショントークになっていたので撤回します。