こんにちは、株式会社D2C 技術開発部の園部です。
現在、部署では Qiita:Team を使用し d-tech という技術情報共有の取り組みを行っております。
それらの中から選りすぐりの情報を発信していこうと思います。
第1回目の投稿はAmazon Glacierについてご紹介します。
#Amzon Glacierとは?
Amazon Glacierは、めったに取出すことのないデータを長期間保存するのに適したストレージサービスです。
特徴としてデータの取出し3~5時間かかりますが、S3と同じ堅牢性を持ち、利用料金もきわめて安価(1Gあたり1円、S3の1/3程度)です。
Amazonではこうしたデータの取出しに時間のかかるストレージサービスを「コールドストレージ」と読んでいて、解凍するまで使えないというところがサービス名(グレイシャー:氷河)の由来になっているそうです。
そんなAmazon Glacierについて調査した結果と使い方の一例を今回、次回とに分けてご紹介します。
#S3とGlacierとの比較
同じストレージサービスのS3と機能、料金等を比較します。 (2016.01時点)
項目 | S3 | Glacier | 備考 |
---|---|---|---|
料金(アジアパシフィック(東京)) | 3.96円 /GB | 1.37円 /GB | 1$=120円 |
データの堅牢性 | 99.999999999%(イレブン・ナイン) | 99.999999999%(イレブン・ナイン) | |
データの取出し | 即時 | データ取出し申請後3~5時間 | |
操作性 | コンソール画面のみで操作完結 | APIツールを使用する必要がある | |
データの管理 | ファイル名で管理 | アーカイブIDで管理 |
【Amazon Glacierのメリット】
・S3と同様に堅牢性を備えており、S3より低価格で利用できる。
【Amazon Glacierのデメリット】
・Glacierからデータの取出しに時間が掛る。
・ファイルのアップロードなどにはAWS SDK等のツールを使用したプログラミングで行なう必要がある。
・ファイルアップロード時にアーカイブIDが付与される。ファイルの取出し、削除の際はアーカイブIDを指定する必要があるため、
ファイル名とアーカイブIDの紐付を管理しておかなければいけない。(紐付を怠るとファイルの削除が非常面倒くさくなるので注意!!)
上記のように料金が安い分制約も多く、利用用途も限られているため、
Glacier単体では利用しづらいことがわかります。
そこで、次回の投稿はS3を経由しGlacierを使うGlacierの有効活用方法をハンズオン形式でご紹介したいと思います。
Amazon Glacierについて(第2回目)へ続く。