LPICレベル1技術解説無料セミナー
開催日時:2014/01/19(日) 13:30〜16:30
開催場所:AP浜松町
対象者:Linuxをこれから学習する人、体系的にLinuxを学習したい人。LPIC101ベース
所感
ひと通りLinuxは利用できるが、独学だったため、自分の実力を確認するため受講。
講師が「SSHとか知ってますかー?」とか聞いちゃうような初心者を対象にしたセミナー
ちょっとしたコマンドオプションのTipsは得られたが、VMなどでLinuxを立ち上げたことがある人はほとんど聞く必要がないセミナーだった。
LPIC1ならばLinux未経験者でも80時間ほどの学習で取得できるらしい。
上位のLPICを取得前に一度受けておいても良いかもしれない。
LPICレベル1の難易度
1ヶ月程度の勉強で合格可能。
文系でPC初心者の人でも101,102それぞれ36時間程度ずつの勉強で合格できる。
LIPC(Linux技術者認定試験)の概要
Linux技術者の将来性
需要はあるが、技術者は少ない。
LPICとは
- オープンソースであること
- ベンダーに依存しないこと
- 本質的、広範囲の問題
LPIC2,3に関しては試験範囲がだいぶ変更されるので注意すること。
101試験の出題範囲
- システム・アーキテクチャ
- Linuxのインストールとパッケージ管理
- GNUとUnixのコマンド
- デバイス、Linuxファイルシステム、ファイルシステム階層標準
Linuxの構成、基本操作
演習環境
Windows上にVMwareでCentOS,Ubuntuの2つのOSを準備
CentOS:RedHat系
Ubuntu:Debian系
Linuxの大きな特徴
オープンソースのOS
Linuxディストリビューションの構成
本来はLinuxとはLinuxカーネルのこと。しかしOSとして機能するにはシェルやカーネルモジュールが必要。これらを全て含めてパッケージ化された「ディストリビューション」として提供される。
Linuxディストリビューションの種類
日本はRedHat系のディストリビューションが圧倒的に多い。官公庁はUbuntuなども多い。
RHELは有償だがバックエンドでサポートしてもらえるので利用が多い。
もし、スキルがあってサポートがいらないならばOSとしてまったくクローンのCentOSでよい。
Linuxの構成と101出題範囲
各対応は以下のとおり。広く浅くフォローされている。
主題101:ハードウェア 管理
主題102:ライブラリ・アプリケーション
主題103:コマンド・プロセス管理・データ入出力管理
主題104:ファイルシステム管理
カーネル・シェルの役割
カーネルはLinuxOSの中核となるプログラム。カーネルは機械語しか理解できないので、シェルでユーザーとカーネルを仲介する。
マルチユーザーシステム
Linuxは複数のユーザーで同時に利用することができる。SSHによるリモートログインが当初から念頭に置かれていた。
rootと一般ユーザー
rootはひとつのLinuxにひとつのみ。
ユーザーインターフェース
LinuxのUIはCUIのみで利用可能。ただし、GUIはマウス操作ができること、GUIのために100以上のアプリをインストールする必要があること、そのため、CUIのコマンド実行で操作することが多い。
ログインの実行(CUI)ランレベル3
ログインの実行(GUI)ランレベル5
ランレベルとは?
OSの起動レベル
0 停止
1 シングルユーザーモード(メンテモード)
2 マルチユーザーモード(CUIログイン、NFSなし)
3 マルチユーザーモード(CUIログイン)
5 マルチユーザーモード(GUIログイン)
6 再起動
変更コマンドは以下のとおり
$init 3
$telinit 3
ディレクトリとは
Windowsではフォルダといいますが、Linuxではディレクトリという
ROOTディレクトリ
ディレクトリツリーの頂点。 また、トップディレクトリにはhome
、var
などがあり、それぞれの意味はLPICでも出題される。
- homeは一般ユーザのディレクトリ
- etcが設定ファイルの場所
など
ホームディレクトリ
ユーザ毎に与えられるディレクトリで、ログイン直後のカレントディレクトリ。
101試験範囲よりポイント解説
コマンドプロンプト
管理者ユーザの場合はシャープが出る。
#
一般ユーザの場合はドルマークが出る。
$
コマンドの基本構文
- 半角英数字
- コマンド、オプション、引数の間は半角スペースで空ける
- 大文字小文字を区別する
- 入力の最後にエンターを押す
- オプションにはハイフンをつける
基本コマンド
~
、.
、..
は基本中の基本なので、しっかり覚えておくこと。
rootでログイン、lpicユーザーが存在した場合、~lpic
だと/home/lpic
を表す。~/lpic
は /root/lpic
になるので注意する。
マニュアルの参照
manコマンドでマニュアルを見ることができる。試験的には1章、5章、8章をよく読んでおくこと。
passwd
などはコマンドもファイルも存在する。ファイルのマニュアルを参照したい場合はman 5 passwd
と入力すると良い。
ディレクトリの配置
/tmp
は一時的ファイル保管のディレクトリ。全てのユーザが読み書きできる。
/proc
はメモリの中にある仮想ファイルを表示している。
パスの概念
ファイルやディレクトリへたどり着く経路をパスという。
絶対パスは/
から開始される。LPICの問題では記述問題もあるので、/
を忘れないようにしておくこと。
相対パスはカレントディレクトリを起点としたパス。
基本的なコマンド(2)
mkdir
コマンドで親ディレクトリもまとめて作成したい場合はmkdir -p parerent/tagret
と-p
オプションを指定する。
基本的なコマンド(3)
cp
コマンドの説明。
基本的なコマンド(4)
mv
は名前変更という使い方もできる。
ファイル閲覧コマンド
cat
, less
, head
,tail
など。
head
,tail
のデフォルトは10行。-f
コマンドを利用することでリアルタイム表示をすることができる。
viの使い方
一般的な使い方なので割愛。ただ、viの使用方法についてもLPICの試験に出るので覚えること。
プロセスとは
コマンドやプログラムファイルを実行すると、プログラムがメモリに読み込まれ、プロセスにはID(PID)がつき、システム内で識別される。
サーバ機能を担う常駐型のプログラムは「デーモン」と呼ばれる。
プロセス監視コマンド
ps
コマンド。システム全体のプロセスを監視する際は他のユーザが実行したプロセスも監視する必要があるため、aux
などのオプションを必ずつける。
オプションを利用することが前提のため、オプションもハイフンを利用せずに利用できる。
プロセスはinit
プロセスが最初に起動されるため、pstree
を確認すると必ずPID=1でinit
プロセスが起動している。
プロセスの終了
kill
コマンド。3つのシグナル指定の仕方がある。 デフォルトは正常終了。
-KILL
オプションは必ず大文字で。
パッケージ管理
パッケージ管理の出題数は多い。重要度がRedHat系で3、Debian系で3なのでパッケージ管理全体で6問出題される。
Debian系とRedHat系でコマンドが異なるので、どのパッケージ管理コマンドがどちらのパッケージ管理か覚えておくこと。
Redhat系
yum
コマンドはupdate
, search
などのサブコマンドをしっかりと覚えておくこと。
rpm
コマンドのアップデートでは、-Fvh
のほうが運用上ベター。インストールされていないものを新規でインストールするのは不具合が発生する可能性があるため。
Debian系
同じサブコマンドでも異なる意味が利用されるので、気をつけること。
dpkg
コマンドはアンインストールの方法が2種類ある。
-r
は設定ファイルを残して削除、-P
は設定ファイルを含めて全て削除する。
ややこしいので試験に出やすい!
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