こちらも自分の blog からの転載
シェルスクリプトを作成する時に知っておくと便利な小技たち
exec > ファイル
以降の標準出力を全て ファイル に出力するので この設定をしておくと簡単な実行ログが取得出来る。
同様に exec 2> ファイル
とすると 標準エラー出力が全て ファイル に出力されるので エラーログが取得できる。
当然 exec > ファイル 2>&1
とすれば 標準出力も標準エラー出力も取得できる。
ファイル に /dev/null を指定すれば スクリプト実行中の出力は全て抑止されるので、cron (8) から実行される場合などでは便利な場合もある。
#!/bin/sh
exec 2> ${TMP:-/tmp}/myname.log
set -e
スクリプト実行時に制御文以外でエラーが発生した場合に スクリプトを終了させる。
スクリプト中で実行すべきコマンドを typo した場合などで、 以降の処理が実行されると困る場合などに特に役立つ。
#!/bin/sh
echo "call myfunc ..."
mtfunc # 関数名を typo している
echo "end myfunc ..."
この様なコードの場合 set -e されていると、 mtfunc がエラーになった時点でスクリプトが エラー終了するので以降の処理が実行されない。
当然 if
、while
、&&
、 ||
などでコマンドの結果が評価される場合は エラーにはならない。
set -u
スクリプト中で値が設定されていない変数を参照した場合に エラーメッセージを表示してスクリプトを終了させる。
シェル変数や環境変数を typo した場合など、 変数に値が設定されていない事で発生する問題が回避できる。
#!/bin/sh
tempdir=/var/tmp/
mynam=myname
rm -rf ${tmpdir}/${myname} # 変数名を typo している
この様なコードの場合、 変数名 ${tempdir}
と ${mynam}
を それぞれ typo しているので、 結果として rm -rf / に展開されてしまうが、 set -u されていると実行が防げる。
set -n
こちらはどちらかと言うとスクリプトの開発時に有効な設定で、 コマンドは実行されないのでスクリプトの文法チェックに最適。
set -x
こちらも開発時に有効な設定で、 コマンドが実行される前にコマンドを stderr に出力する。
上の exec と組み合わせると 詳細な実行ログが取得できるのでデバッグに便利
#!/bin/sh
exec 2> ${TMP:-/tmp}/debug.log
set -x